石けんは直接肌にぬらないでください。
皮膚がカサカサの患者さんに、お風呂での石けんの使い方を尋ねてみると、石けんをそのまま皮膚にぬっている人が多いのに驚かされます。
石けんを直接肌につけて洗うことは、2つの理由で間違っています。
1つは汚れが十分に落ちないからであり、
もう1つは皮膚を傷めてしまうからです。
◆石けんをぬりつけると、より効果があるのか
直接お肌につける派の人に理由を尋ねてみると、
「その方が汚れがよく落ちそう」とのことでした。
ところが、石けん業界の人曰く、
「泡で洗った方が効果的」とのことです。
泡状の界面活性剤が、油汚れをからめ取ってくれるからです。
◆どうして石けんは皮膚を傷めるのか
皮膚の表面は弱酸性で、黄色ブドウ球菌などの、たちの悪い細菌が増えないようになっています。
一方、石けんはアルカリ性です。
石けんを直接肌につけると、皮膚が中性になってしまい、弱酸性にもどるのに数時間~2日かかると言われています。
その間、たちの悪い細菌が増えて皮膚を傷めてしまうのです。
◆石けんの上手な使い方
石けんを「泡立てネット」や「泡立てスポンジ」につけて、
ぐにょぐにょ~と、こねます。
すると、モコモコの大きな泡ができます。
その泡で洗いましょう。
できれば手で洗ったほうがいいでしょう。
背中は手が届きませんのでタオルを用いるか、
汚れにくいところなので、洗わなくても大丈夫です。
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