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新しい学校生活。さあ、イチからスタートだ。いやゼロから?➉

ついに特別支援学校中学部に入学しました。小学校時代、節目節目で支援学校への転校の話が出ていましたが、今回ついに入学です。
半年前から、入学後に困らないように引継ぎがスムーズに行くようあれこれやってきました。引継ぎが上手く行かないと、学校に慣れるまでに時間がかかるからです。


不完全でも入学時から合理的配慮をしてほしい理由

希望と不安を胸に入学します。その時に、知らないことや聞いてたこと違うことに何度もぶつかると不信感が膨らみ、先生や学校が嫌になり、トラブルが多発します。

その結果、支援会議で対策を考えることになりますが、それでは学校生活をまともに送れるようになるまでにとても時間がかかります。

最初に不信感を持ってしまうと「こんな支援をしましょう」と言われてもなかなか素直に信用できません。しかし、事前に打ち合わせができて、完全ではなくても支援が行われれば、一緒に対応を考えていけます。

学校に早く慣れてほしいから、半年ほど前からいろいろ言ってきてたんです。

私が想像する入学時からの合理的配慮が難しい理由

私の子供たちは二人とも学校に入学する際、合理的配慮の依頼をしました。
たいてい入学する前年から支援会議を行い、合意を得ることができたと思っていましたが、なかなかうまくいきません。

なぜ・・・
あの「わかりました」は、なんだったんだ・・・。
あれか?
2つほど心当たりが・・・。

まず1つ目は、入学前に話をしていた先生が入学後も担当されるかどうかわからないこと。 担当どころか、その学校におられるかどうかもわかりません。 そんな状態で次の担当者に引き継ぐというのは難しいのだろうなと思います。

2つ目は、年度末の人事異動により学校全体がバタバタしている時期だということ。入学式までに合理的配慮が必要な生徒を把握し、特別扱いでなくその対応を考えるのは時間的に難しいなかな、と思いました。

突然言い出したことではありませんし、それまでの支援内容があります。 中学校だと小学校の6年間の支援実績があるので、それらをベースに考えていただけるといいのでは、と思います。 でも、どうしても特別扱いと思われる場合もあり、入学後すぐに支援を受けることは難しかったです。

つまり、先生方に余裕がないことと、合理的配慮が特別扱いに思う方がいること、ではないかと思います。

健康に関する引継ぎ不足で起きたこと

引継ぎが難しいことはわかったけれど、保健関係はたくさん書類を書くし、命の危険もあることなので丁寧にされるはず・・・。

特に、支援学校は地域の学校よりも保健関係の書類はものすごく多かった。
小学校での生活で気を付けることを支援学校から助言を受けていたので、当然支援学校ではされているものだと思っていていました。

でも、大きくすれ違っていたのです。

どうやら、支援学校からの助言は医療的ケアがある子レベルの助言のようでした。 だから、支援学校に入学して、実際には医療的ケアがない娘にはその適用がないようでした。

そして、入学後約2週間で大きく体調を崩すことになりました。
寝たきり状態で医療的ケアが全くない子供はもしかしたら少ないのかもしれません。 実際、福祉サービスを利用するときにも医療的ケアのあるなしで利用が難しい場面に遭遇します。

医療的ケアがないけれど全介助なので、一般的な放課後等デイサービスで利用が難しいと遠回しに感じることはあります。 受け入れてもらえても食事介助は無理です。
でも、医療的ケアがある子供対象のレスパイトは対象外です。

医療的ケアのあるなしで、配置基準が異なり、手をかけられないのが理由かなと思います。

でも、小学校の時に支援学校から指導を受けていた、検温とサチュレーションの測定、おむつの交換回数、食事量や水分量は最初からしてほしかった。

さあ、学校との手探りの交渉をはじめよう

前提条件が揃ってない状態で学校と交渉を始めるのはとても気が重い。
「小学校から引継ぎがあったはずだから前提条件は揃ってるはず」と思ってたけど、小学校からの引継ぎ状況を確認する方法はない。

小学校の先生は4年間担任していただき、学校生活をよりよいものにするために一緒に考えてくださいました。それもあって確実に伝えてくださっているはず。でも学校間で引き継ぎを受けた人が、そのまま該当生徒の担任になるかは時期がくるまでわからない。

小学校6年間で一緒に築き上げてきた今の状態をゼロから説明しなおすというのは難しいな。何故かと言うとそれが当たり前のことになっているから。当たり前である前提条件を説明するのが難しいから。
あとは、卒業してから説明するには「もうない」ものが多すぎる。


支援学校でも支援学校の当たり前を説明する、もしくは支援学校と地域の学校の違いを説明すると言う事は、支援学校の先生には難しいことだと思う。実際、私は説明がよくわからないことがある。
だからこそ、前提条件を揃えることが大切で、そこからやっと実のある交渉のスタートになるのではないかと思う。気が重いけど頑張ろう。

おわりに

6年生の夏休みから始まった就学準備。入学したことで終わりを迎えました。入学して終わり、ではないことを改めて感じています。

以前の環境を新しい環境にもっていくことは難しいことだとは思います。
でも、使っていたグッズを同じように使う、ルーティンを同じように行う、などはマニュアル化しやすいのでやりやすいはず。
息子の時も引継ぎの難しさを経験していて、それを避けるために、もしくはそれを軽減するために一生懸命努力しました。

でも、無理だった。力不足。
今なら「もっとこうしておけばよかったかも・・・」が思い浮かぶ。それと同時に、そこまでしないとダメか・・・とも。

理想が高すぎたのかもしれないけれど、それでも小学校で受けてきた支援を支援学校でも入学時から受けたかった。
「支援学校から教えてもらっていたから支援学校では当然のことだろう」
そう思っていたけれど、そうでもなかった。

私にはまだ支援学校の事情を把握できるほど、支援学校との関係性は築けていない。思い返せば、小学校に入学したときも最初の数年は手探りで関係を築いていったような気がするな・・・。
だから、これから最大6年間所属する予定の支援学校と、いい関係を作っていけるようがんばっていきたい。



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