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おかっぱとボブの旅とごはんの話。4

再び釜山へ。

6月5日、朝7時。
ピピピピー、ピピピピーと携帯のアラームがいつもの時間に鳴る。
眠い目をこすりながら画面を連打して、だんだん音が大きくなるアラームを止める。あと5分寝ようと携帯をもったまま、うつ伏せになりかけたその時、画面を二度見することになった。

「南海キャンディーズ山ちゃんと蒼井優さん入籍!」

壮大なドッキリの企画がニュースになっているのかと思って、半目で記事をタップすると、そのニュースは「真実」で間違いなかった。

PM7:00から開始の記者会見をライブで見るために、こどもの夕食の支度を猛スピードで済ませて、abema TVの中継に超集中。
1時間強の会見はあっという間の時間に感じられた。

深夜1:00〜は、radikoをスタンバイ。
TBSラジオ「山里亮太の不毛な議論」がスタートし、山ちゃんの第一声が聞こえると胸がいっぱいになる。
二人のキューピッドであるしずちゃんが、かなり出来上がった状態で(祝杯をあげておられたとのこと)「イェイ、イェイ、イェイ」と笑いながら登場。続いてSPゲストのaikoさんも「イェイ、イェイ、イェイ」としずちゃんにかぶせつつ、3人での放送が和気藹々と続いていく。
ちょっと油断をしていたら、ラストの山ちゃんの独白にポロポロと泣かされてしまった。

不毛リスナーが開いた居酒屋さんにご飯を食べに行った時のこと。
「ぼくが幸せになったら、リスナーのみんなは裏切られたって思うよな…。」
そんなボス(山ちゃん)の一言に、
「僕らは皆、ボスが幸せになる日におめでとうって言う準備はできてますよ」と。
泣きの2時間が終了した。

とても幸せな気持ちになって、興奮冷めやらず、記者会見の動画をもう一度見直し、山ちゃん著『天才はあきらめた』を再読していたら、頭の中に、旅の相方おかっぱキヨコがぽっと浮かんだ。

おかっぱは、山ちゃんに似ている。

もうおかっぱではなくなってしまったけれど、赤いメガネがトレードマークの山ちゃん。黒縁(正確にはちょっと模様がはいっていたかも?)メガネがトレードマークの我らおかっぱ。

しゃべる分量が多い。
おかっぱは山ちゃんほど早口ではないが、常にいっぱいしゃべっている。

なにか仕事が入った時、その仕事について一生懸命準備をし、自分に納得がいかないことがあったときには、たくさん反省をする。
おかっぱは反省ノートはつけていないと思うけれど。

山ちゃんは「スッキリ」や「不毛な議論」の現場に早めに入って新聞やハガキにきちんと目を通してから生放送にのぞむ、とある記事で読んだ。
その下準備があってこそ、状況に最適で華麗なコメントを、即座にチョイスできるのだろう。

旅の待ち合わせ。
空港についてからたっぷり余裕があるようにと、おかっぱはいつも早めの到着時間のリムジンバスを、だいぶ前からしっかり予約していて「もう着いたから○○でビールのんどくわ。」と連絡をくれる。

結婚会見時、蒼井さんやしずちゃんへはもちろんこと、司会のGAG宮戸さんや記者のみなさんへもずっと気遣いを忘れない山ちゃん。
おかっぱも気遣いの人だ。その気遣いは全方位だからとても忙しい。
作品撮りで写真に集中をしていても、一緒に旅をしているメンバーや仕事の連絡メールに対して、FBやinstagramのコメントにも気遣いを忘れない。
レンズや機材の入った重いリュックを背負って、カメラを構えながら被写体のアジュンマのことも常に気使っている。アジュンマが笑顔になるようにと、自身も全力の笑顔で話しかけている。

忙しい。おかっぱは止まらない。

テラスハウス「山チャンネル」の山ちゃんの全力っぷりはすばらしい。
山ちゃんの口から次々と繰り出される、妬み嫉みの数々は限界値を超え、妬み嫉みがユーモアに昇華している。山ちゃんの全力投球は、常に見ている人を心底楽しませる。

昨年末から韓国語のレッスンをはじめたおかっぱ。
写真だけでなく勉強にも全力投球だ。ここ最近、目を見張るスピードでぐんぐん上達をしている。レッスンをしているこちらも嬉しくなるいい生徒さんなのだ。
全力投球はその人自身も、周囲の人間も楽しくさせる。

常時、全方位的に全力投球なおかっぱは、ここ2年ほど韓国に通って
たくさんの写真を撮っている。

今回の旅は、1泊だけスケジュールがなんとかなったのでわたしも後乗りして釜山に行くことにした。

2日前から釜山に入っているおかっぱから、写真が届く。
「今ね、ナッチポックン食べてきた。
 パンパンで、食べ終わったお腹見て、お母さんに笑われた。」

一人飯の時も、全力投球である。

昨日は大きな市場を3箇所もまわって写真を撮っていたようだ。
撮っているおかっぱ自身が、いい被写体に出会った時の楽しげな様子が写真から伝わってきて、成田空港第一ミナル58番の搭乗口前のガランとしたベンチでひとり、嬉しくなる。

「おかっぱ、カッパ持参」。

ジョイマン高木さんの「2、3本、イビョンホン」にも似た、釜山の天気をラップで知らせるメッセージがおかっぱから届いた。

あと数分で搭乗時刻。

成田を出発する直前のタイミングでnoteをあげる予定だったのだけれど、間に合わずに飛行機の中で続きを書いている。

この1週間、ほんとうに忙しかった。
高校時代バスケ部の夏合宿で、朝のランニングが終わった時のからだがどろんとしたような疲労と同じ重みを全身に感じる。

明日にはまた東京に戻って、東北に出張に出かけなければ行けないから釜山にいられる貴重な数時間をどう過ごそう。
海沿いのチムジルバンも行きたいし、夜はヘムルタンかコプチャンを食べたい。朝はしじみ汁にするか、テンジャンチゲもいいな。

こうして飛行機の上でこの文章を書いている間も、おかっぱは全力投球で釜山のアジメ(おばさん)たちにシャッターを切りまくっているのだろう。

着いたらまた新しい写真を見せてもらおう。

note用に釜山の写真を何枚か送ってほしいと連絡をしたら、
「前に行った時の写真も全部あるけど、どうする?
 今回ハードディスクをかついできてんねん。」

やっぱりおかっぱは、いつでも全力投球だ。


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