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エモーショナル

昨日映画を観たのに、もう一つ観たい候補の映画が今日の帰り道に寄れる映画館でやっていることを観る気満々でリサーチ済みだった。

だけど勝手に思ってた時間より一時間も遅くて、なんだか気持ちが乗り切らず、ふらふら来年の手帳を物色していた。
そんなに観たくないかも。今これじゃないかもが優勢になる。

結局、時間なんてあっという間に潰すことが出来ていて、それでも、ここから映画を観て帰る気持ちは盛り上がらず、手帳はこれだと心が動かずに、今一歩のところで買うことができなかった。

なんだろう
この決められない感じ、決め手に欠ける感じ
本当はもう、何も入れたくなんかない感じ
留まっていたい、味わっていたい感覚がある感じ
心が欲しているものと頭が欲しいと思うものが一致してない感じ

とにかくカフェでクールダウン。さっさと帰ればいいのにとも思いながら、無駄なことをしたくて、それは無駄じゃないことでもあって、泣きたくなるほど「一人の世界」「一人の時間」に籠城したかったのだ。

そんなセンシティブな心で開いたAmazonPrimeVideoがおススメしてきたのが、「生きてるだけで、愛」

主人公は、鬱で過眠で無職の女
頭から血を流して走る、叫ぶ、絡む、エキセントリックなやべぇヤツ

私は、とっても常識的で大人しく、決して走らない
主人公とは対照的な人間で、できれば近づきたくないとすら思っている

それなのに、目が離せない
何だこの人、めんどくさい、と思うのに、自分のことかと思うほど、心がヒリヒリ反応する

そんな主人公の斜め上いくヤバい人が登場し、強引にグイグイ社会復帰の道に乗せられる。
どこまでも大らかで懐が深い人たちに出会う。
それでもダメなんだよーと泣き叫ぶ。

生きてるだけで、ほんと疲れる。

疲れる生き方だけど、それしかできないし、体当たりして傷ついても、手加減なんてできない。
バッカだな~、不器用だな~、こんな人生大変すぎて嫌だよ~と思うのに、やっぱり他人事には思えない。

不思議な魔力に吸い込まれてしまった時間。
これ何だったのかな?と観た後に作品情報を確認したら、「エモーショナルなラブストーリー」との紹介文が目に留まった。

あー、エモーショナル、と超納得。
とにかくエモーショナルだったのだ。
そして私は心にエモーショナルを補給したかったのかもしれない。
日本語として意味不明でも、私の心はふわふわしてる。

わからないけどわかる
ほんの一瞬の「わかる」に救われる
一瞬が尊くて、尊い一瞬がいくつもあって、泣きたくなる

今日はエモーショナルだなぁ


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