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メメント・モリ

昨日は、「さいはての家」を途中まで読んで感想を書いていた。「逃げたい」願望に気づいたせいか、「逃げてもいいよ」的なメッセージがやけに目についた。
今まで「平気」だったことが、「突然」耐えられなくなることがある。本当は「突然」じゃないのだけれど、決壊する「その時」って、突然で急で、明らかに「ここじゃない」「無理」ときっぱりくっきりわかってしまうものなのだ。
そんなターニングポイントを過ぎたのに、今日も一日「逃げる」「いや逃げられない」と不毛な押し問答をしていた。人生の無駄遣い。

というわけで、「人生」について、「何のために生きてるのか」なんて答えの出ない壮大な問いにすり替えて、目の前の些末な問題から目を逸らしている。
そんな気分で選んだ本が「メメンとモリ」
久しぶりにヨシタケシンスケさんの絵本を手に取った。


メメント・モリとは、「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」「死を想え」という意味を持つラテン語の言葉

ラテン語の「メメント・モリ」にかけているのだとは思うけれど、こちらの絵本は、冷静な姉「メメン」と情熱家の弟「モリ」が主人公の3つのお話。
普通にかわいいキャラクターで、見ているだけで癒される。

2番目の「きたないゆきだるま」のお話が特に好きだ。
雪が少なくて、いっしょうけんめい作ったけれど、土が混ざってヨレっとした雪だるまが出来上がる。

だれもわるくない。
だけど、
だれも、しあわせじゃない。

メメンとモリ

シュールだ。
今までの人生で遭遇した、だれも悪くないんだけどさぁ、、、、、、、、、っていう場面が走馬灯のように脳内を駆け巡る。なんだかちょっぴり残念な気持ちを思い出す。
そんな「きたないゆきだるま」が、もし人間に生まれ変わったら、『ガッカリされたものたちを探してまわろう。」って思いを巡らせる展開が続いている。

どんな ゆきだるまでも、
ボクは 絶対、ガッカリしない。

メメンとモリ

わたしも「何か」の生まれ変わり。
あの時「してほしかったこと」をだれかのために「してあげよう」と思って生まれてきたのかもしれない。
そして次の人生のために、「してほしいこと」を考えている。

ほんのひととき、癒しの読書タイム。



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