見出し画像

あこがれの焙煎機にふれて②

こんにちは。
コーヒーとデザインの、ふじわらはなです。
焙煎機についての記事、ふたつめです。

焙煎所の開業に向けて、現在IWASHI COFFEEで直火式焙煎機で実習をさせてもらっています。
さらに知見を広げるため、滋賀県湖南市にあるDONGREE COFFEE ROASTERSが開催する焙煎体験のワークショップに参加してきました。

こんにちは、ドリーさん

Dongreeの店主、ドリーさんは、2016年に京都東山でコーヒースタンド Dongree を開業。京都の有名ロースターから仕入れる5種類の豆と、手仕事による道具を販売するスタイルで、わたしも過去数回行ったことがあります。
その後、2020年に住まいと店舗を滋賀県湖南市に移し、古民家を改装したDongree2号店を開業。フジローヤルの焙煎機を導入し、自ら焙煎士として店舗を運営したり、シェアロースターや開業支援などの起業サポートにも尽力していらっしゃいます。
わたしの将来のイメージにとても近いはたらき方と暮らし方をしているドリーさん。焙煎のことや移住後の生活について聞きたいことが山ほどあったので、お話をたくさんしながら焙煎体験をさせてもらえました。

半熱風式フジローヤル

イワシコーヒーで使っている直火式のフジローヤルに対し、今回は半熱風式のフジローヤルを体験。
(焙煎機には直火式・半熱風式・熱風式の3つのタイプがあり、それぞれ生豆に対する熱の当たり方が違います。調べてみるとおもしろいですよ。)
合計で3回焙煎しました。
1回目はドリーさんのお手本を見学。
次にパナマの200gをわたしが焙煎。煎り終わりの温度や終了時間の目安に条件を出してもらい、過程は自由に操作させていただきました。
連動グラフを見ながら、今こんなことが起こっている、この辺りからこんな変化があるかも、など、ドリーさんからいろいろなフィードバックをもらいます。
最後は、同じくパナマ200gをドリーさんの指示付きでわたしが焙煎。Dongree流のプロセスに沿って、火加減や排気量を操作します。ドリーさんのこだわりが伝わってきて、その理由を質問したり、味わいに対するアプローチも説明していただいました。
イワシさんのヴィンテージフジローヤルに慣れていたので、圧力計の力加減や各部位が違い、慣れない環境にあたふたしてしまいました。これまで感覚的に操作していたことを改めてドリーさんに言葉に変換してもらったような感じで、説明ひとつひとつが腑に落ちていく感覚がありました。
煎り上がったパナマ200gは、2パターンともお土産にお持ち帰り!飲み比べましたが、違いがはっきりと分かってよかったです。

パナマ 中深煎り

焙煎と商売のバランス

ドリーさんの話を聞いてみて感じたことは、焙煎行為を様々な面から考えているんだな、ということ。
味わい変化を科学的に捉えること、味覚や嗅覚などの五感を鍛えること、自分の好き嫌いを理解すること、商売をするために優先すること。
焙煎士として、そして経営者として、バランスよく学習していきたいし、終わりはないから考え続けていかないといけないな、と。
わたしも、自分のやりたいことを理解して、コーヒーでもって表現したい、と強く感じました。お会いできて本当によかったです。

Dongreeさんでおもしろいな、と思ったのが、焙煎のプロファイルをウェブで公開していること。
グラフや数値までデータを細かく公表しています。ご興味のある人はぜひ見てみてください。


ーーー 以下、自分のための備忘録 ーーー

半熱風式フジローヤル(R101)

1バッチ目は見学
2バッチ体験(パナマ200g)

グラフに記録される釜温度、温度上昇率、時間を見ながらドライフェーズ、メイラードフェーズ、デベロップメントフェーズごとに火加減と排気を調整。
生豆の水分量や投入量を意識して科学変化させていく。

ドリーさんのお言葉
・焙煎は、表面を焦がさないように中まで火を通すこと
・美味しいコーヒーが世の中に増えてほしいし、いろんな人に焙煎すること自体を楽しんでほしい

ダンパー(圧力)
・温度調整(開=温度・圧力減少、閉=温度・圧力上昇)
※圧力が高いと中まで火が通る

投入量
釜に対する内容量
多い=直火っぽくなる(深煎りのときはいい感じ)
少ない=熱風感が増す

100度になったら水分蒸発
水分が残ってる→熱が加わりやすい
水分がない→からから、熱が通りにくい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?