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めだかの学校  横須賀

こんにちは。

童謡は、一度聴きますと一生涯口遊むことができる名歌です。

先日、横須賀で散歩をしていますと、童碑を見つけました。

『めだかの学校』の童碑です。

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作詞をされた茶木滋先生が横須賀生まれとのことで、横須賀の三笠公園入り口にあります。三笠公園内には、厳格な世界観を生み出す記念艦の「三笠」があり、そのような公園の入り口にひっそりと姿を隠す童碑は、中々秀逸です。

 昭和二十一年の春、茶木滋親子は小田原郊外の小川のほとりを歩いていました。幼い義夫くんが突然声をあげました。
「お父さん、めだかがいるよ」
 滋はすぐ川をのぞきこみました、めだかは一匹もいませんでした。
「おまえが大声をあげたからびっくりして逃げたんだよ」
 すると義夫くんは、
「待ってればくるよ。ここ、めだかの学校だもの」
 
 昭和二十五年の秋、NHKから”春らしい明るい歌”の作詞を頼まれた時、ふとこの時の会話が浮かび、童謡「めだかの学校」が生まれたのです。

と、歌が生まれた逸話が記されていました。

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心温まるエピソードですね。
「学校だ」と表現した、義夫くんの純真な視点があり、その逸話が偶然に花開いた結果が、誰もが知る童謡として歌い継がれるわけです。

幼少期に何度も合唱し、鼓膜を揺らしてきた童謡の優しい振動が、まだ残っていたようです。童碑を目の前にすると、懐かしい気持ちが蘇ってきました。

忙中有閑に口ずさみたい童謡の一曲です。


花子出版    倉岡


文豪方の残された名著を汚さぬよう精進します。