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文学碑や史跡の逍遥録

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文学碑や史跡の逍遥録
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#宮沢賢治

何かと注文が多い時代だからこそ、読みたい一冊。

こんにちは。 先日から岩手の記事を投稿していますが、五感に焼きついた、もしくは焼きつかれた岩手は、まだまだ醒めないものです。忘れものをしたわけではありませんが、何かを置いてきたような感覚。見つけにいかなくては。 宮沢賢治先生の『注文の多い料理店』は有名な作品です。僕も小学校のころに読んだ記憶があります。名作なのですが、出版に至るまでのドラマも相当なものがあったようです。 光原社を訪れた際、一枚の紙をいただき、『注文の多い料理店』が出版に至るまでのドラマを知ることが出来ま

銀河鉄道に乗って。   宮沢賢治先生と岩手について。

こんにちは。 雨にも負けず、風にも負けず・・・、で有名な宮沢賢治先生。 子供の頃から馴染みのある先生について、もっと理解を深めねばと思い、予定を立て、岩手県へ。 東北新幹線に揺られ、道中に銀河鉄道の夜を読みました。電車の無機質な空間が、一変に彩られ、車窓に銀河が浮かぶほどの描写の美しさ。名作中の名作です。 盛岡に着くと、あいにくの雨でした。風が強く、滴る雨にて靴が濡れてしまいましたが、心地よい気分です。 さて、街を歩きますと、色々な場所に宮沢賢治先生の名残があります。

雨にも負けず、風にも負けず・・・  埼玉

こんにちは。 東秩父へ行った際、足を延ばして寄居町にあります、宮沢賢治先生の歌碑へ。『雨にも負けず、風にも負けず・・・』の一節は誰もが知る有名な一節ですね。幼少期、『雨にも負けず、風にも負けず・・・』の手ぬぐいを壁に貼っていたような。 荒川沿いに立つ歌碑。 毛虫焼く まひるの火立つ これやこの 秩父寄居の ましろきそらに
 つくづくと 「粋なもやうの博多帯」 荒川きしの 片岩のいろ  独特な岩が櫛比する清流の荒川。澄んだ水に、心が洗われます。 毛虫焼くとは、季語なよ