マガジンのカバー画像

文学碑や史跡の逍遥録

35
文学碑や史跡の逍遥録
運営しているクリエイター

2021年8月の記事一覧

この一歩を踏み出せるのだろうか   城山三郎先生の文学碑 滋賀県

こんにちは。 朝晩の涼しさが増し、夏が終わろうとしています。 小学生の頃、夏休みの終わりが近づき、憂鬱と新学期の希望が混じり合い、複雑な気分で過ごしていました。 小学生の夏休みは人生の中で特に印象深く、自然の中でさまざまな欠片を拾い集めていました。それはクワガタムシやカブトムシなどの有形なものであり、感性や情緒などの無形なものでありました。 数回ほどの登校日があり、その中で戦争をモチーフにしたアニメを見ました。世界で起こる紛争も何も知らない僕にとって、とても恐ろしいもの

『絹と明察』と文学碑  三島由紀夫先生 滋賀県

こんにちは。 『終戦の時は、わたくしは終戦の詔勅を親戚の家で聞きました・・・』。 とのインタビューで答えられた、三島由紀夫先生の声が聞こえてきそうな濃い夏の匂いが香る季節、皆様はいかがお過ごしでしょうか。 僕は執筆中の小説が佳境を迎え、家族の諸事情も終わりまして、セミの鳴き声に耳を欹てることができる余裕が増えました。文学碑のメモを更新いたします。 日本一大きな湖である琵琶湖、地図を見ますと日本の中心にぽっかりと穴が空いているように思えます。 京都から湖西線の電車に乗り