マガジンのカバー画像

文学碑や史跡の逍遥録

35
文学碑や史跡の逍遥録
運営しているクリエイター

2020年11月の記事一覧

正岡子規先生の文学碑を訪ねて    横須賀

こんにちは。 深秋が過ぎ、木の葉の雨が聞こえてきそうな時期になりました。 長い小説を読んでいますと、偶に俳句や詩を読みたくなるものです。 正岡子規先生は明治を代表する文学者で、34歳で夭逝されましたが、先生の残された偉大なるものは後世に連綿と継承されています。敬愛する夏目漱石先生とも交友があり、夏目漱石先生の小説のも俳句にも影響を与えているとのこと。 そんな正岡子規先生の文学碑が横須賀に。 京急の汐入駅から歩き、海軍を眺望するヴェルニー公園の一角にあります。 横須賀

耽溺 「たんでき」    東京湾を眺望する岩野泡鳴先生の詩碑を訪れる予定でしたが( ; ; )

こんにちは。 文学碑巡りが趣味の男です。 文学碑を探していましたら、京急沿いに発見!!!。 岩野泡鳴先生の詩碑が中央公園の中にあるそうです。 岩野泡鳴先生のことは、名前は知っていましたが、書籍を手に取ったことはありませんでした。大変、罪な男です。 岩野泡鳴先生は、明治から大正にかけて活躍された自然主義作家とのこと。 ではでは、大好きな京急に乗って、横須賀中央へ・・・。 ・・・。 ・・・。 しかし、詩碑が佇む公園が、リニューアル工事中。がーん( ; ; )

檸檬  れもん  レモン    大阪府

こんにちは。 昨日に続き、文学碑のメモを。 レモンスカッシュやレモンサイダーなど、「檸檬」と聞くと爽やかなイメージを持ちますが、梶井基次郎先生の名著「檸檬」は独特な読後感です。暗澹たる感情が沸き立ち、最後も不気味に終わります。しかし、不思議な読書体験が故に、何度も味わってしまうのです。檸檬のように。 大阪にて、梶井基次郎先生の文学碑を訪れました。靭公園内「うつぼこうえん」にある文学碑。夜でしたので、探すのに少し苦労しました。 びいどろと云う色硝子で鯛や花を打出してある

鴨川の対岸には、思いを馳せるあの子が・・・   京都

こんにちは。 京都の御池通にあります、夏目漱石先生の句碑を訪れました。 木屋町に宿をとりて川向の御多佳さんに 春の川を 隔てゝ 男女哉   漱石 句碑は昭和四十一年(一九六六)十一月、「漱石会」が明治の文豪夏目漱石(一八六七~一九一六)の生誕一〇〇年を記念して、句にゆかりの現地に建てた。 漱石は、生涯、四度にわたって京都を訪れた。最初は明治二十五年(一八九二)七月、友人で俳人の正岡子規とともに。二度目は明治四十年(一九〇七)春、入社した朝日新聞に「虞美人草」を連載する

雨にも負けず、風にも負けず・・・  埼玉

こんにちは。 東秩父へ行った際、足を延ばして寄居町にあります、宮沢賢治先生の歌碑へ。『雨にも負けず、風にも負けず・・・』の一節は誰もが知る有名な一節ですね。幼少期、『雨にも負けず、風にも負けず・・・』の手ぬぐいを壁に貼っていたような。 荒川沿いに立つ歌碑。 毛虫焼く まひるの火立つ これやこの 秩父寄居の ましろきそらに
 つくづくと 「粋なもやうの博多帯」 荒川きしの 片岩のいろ  独特な岩が櫛比する清流の荒川。澄んだ水に、心が洗われます。 毛虫焼くとは、季語なよ