人に聞こえる独り言

3年来の推し、えのぐのライブ。
いつも最高だけど、回を重ねるごとに最高が更新されていく。そんな気分。
いつも当たり前のように応援してきたけども、ちょっと打ち明けたいことがある。
今回のライブで一つの形を得たような気がしたので、ついでに伝えておこうと思う。

「花陽浴は、本当の意味で "えのぐみ" にはなりきれていない」

花陽浴がいわゆる「えのぐみ」になりきれない理由がある。
いやいあ、そんなことないでしょ。十分えのぐみじゃん、という人もいるかも知れないけど、それでも花陽浴自身、未だにえのぐみにはなりきれてない。
じゃあ、かつてのファンネーム「あんたまにあ」かと言われれば、それも違う。

今のえのぐには申し訳ないけども、心底、いちファンとしては応援できていない。
まぁ、熱の入り方は、えのぐみの皆様に負けないこともあるし、厄介と呼ばれるようなことをしてしまったこともある。
noteでバチボコに殴るとかね。
客観的に見れば、もうファンのそれじゃんと言われるかもしれないけども、それでも、花陽浴は未だに「えのぐに対して一線を引いてしまう」ようになっている。

意味がわからないよねー。わかる?

なんで一線を引くようになってしまったのかというのは3年前。
まだ、えのぐでもなく、あんたまでもなく、鈴木あんず、白藤環のころ。
そもそもVRアイドルとしてデビューできるかどうかの瀬戸際で戦っていた、2017年9月。
Twitterのフォロワー数10000人という目標を達成すべく、全国行脚で太平洋側の各県を西へ回っていたとき、期限の9月30日まで達成できる可能性が低いという理由で、東京へ帰還。
9月23日に幕張で体験会があったので、花陽浴はとりあえず参加してみることに。
まぁ、これが本当の意味で「初対面」となったわけですが。

体験会の配信ではちょこちょこ名前を出しながらも「花陽浴」=「はなあび」という読み方を教えていなかったので、毎回あんずの「はな…はなよ…よく?さん?」という戸惑いを楽しんでたりもしました。

前置きが長くなりそうなので、割愛しますが、ここで一つの出会いがあったわけです。
有名な「S」さんです。
Sさんは全国行脚を全通するという、とても頭の悪いことをしていたので、花陽浴もその存在を知っていたものの、実物を見るのは幕張が初めて。
有名な「Tシャツ」を着ていたので、一撃でわかりましたけども。
で。体験会終了後、何を思ったのか「あのSさんですよね?」という、こちらも頭の悪いファーストコンタクトを敢行。
なんやかんやで飲み会を開くことになり、何人かといろいろな話をしました。
・体験会、良いんだけど、毎回場所が微妙過ぎる
・Twitterとかで広報活動がまったくやってない
・広める気あんのか?
などなど、当時、大抵の人が思っていたであろうことが出るわけですね。

そのとき、9月23日。翌日は秋葉原のUDXでの体験会を控えていました。
ただ、既にTwitter登録者数は9500人を超えていたので、期限までには間に合うんじゃないかと。

その時出たのは「明日、UDXだし、アキバで達成させてやりたいよね」
うんうん。わかるわかる。
アキバだし、UDXでやるっていう意義は大きくて、しかもそのUDXの放送の最中に奇跡が起きてくれれば、もうこれは最高よな。

ただ、どうすりゃ良いのかわからんし、そもそもどうやって増やす?
公式にもっと広報を!と言っても、多分無理だろうし。

「じゃあ、こっちでやるか」

悪魔のささやきだったような気もします。
大体、公式の広報が死んでるのに、ファン側が勝手にやって良いものかどうか。
でもまぁ、やって見る価値はありそう、という意見は一致したので、

「では、Sさん、よろしくお願いします」

普通はそうなるよね?
Sさんって、既にこの界隈じゃ有名人だもの。

「え。無理無理」

秒で答えるS氏。
もう少し考えてくれても良いんじゃね?
問題点はさっき出して、広報活動も良いね!言ってたじゃん!
と何度か押してみたものの、「じゃ、おつかれー」の一言で去っていきましたよ。

で。
結果、花陽浴が勢いを借りて調整を開始。
翌日の18時から体験会なのに、帰宅したのは23時前。
公式に「会場案内含めた、広報活動したいんですけども!」と連絡を入れ、一旦就寝。
翌朝、体験会を実施していることがわかるように案内板と、興味を持ってくれた人向けのチラシを作成して、コンビニでガンガン刷り始める。

そして、まさかの公式OKが出たので、実際に使う案内板とチラシを提出して、検閲してもらい、こちらもOKが出たので一安心。
ただ、昼過ぎには「路上での活動には警察の許可がいるんじゃないの?」と懸念した方の一報もあり、昼過ぎにUDXの下の交番に連絡して、客引きではなくUDX内でのイベントに関するボランティアスタッフやりますので、何卒、と説明したところで「UDX敷地内ならUDX側がOK出せば問題ないよ」ということだったので、今度はUDX管理事務所に連絡すると「むしろそっちのほうが助かる」とのことだったので、外堀は埋めることに成功。

実施に際しては、千代田区の条例を確認して、合わせて岩本町芸能社の迷惑にならないことを前提に、トラブル回避のためのルールづくりをして、人員募集。
奇跡的に当日募集なのに10人も来てくれたよ。

ただまぁ、うまく行かないもんでね。
UDXは18時以降、通常の出入り口は全て施錠されちゃうんだって。
うん?
体験会は18時開始。
UDXの施錠は18時。

「18 時 以 降 誰 も 参 加 で き な く ね ?」

まぁ、ここから伝説のカードキー借りて裏口誘導が始まるわけですな。
10人も集まってくれたのに、入り口施錠のおかげで、結果一人しか行動できなくなるっていう。
それでも最終的に会場には44人の誘導が出来て、10000人達成回の目撃者を増やすことはできました。
お帰りの際も、誘導(カードキー)が必要なので、休む暇はなかったですけども。

この辺りから、花陽浴が裏のスタッフと呼ばれるようになるわけです。
まだ、当時は体験会のスタッフも2人で回しているような状態だったので、会場への案内はおろか、会場内の案内もなかなか追いついていない感じで。
あんたまも、体験会を重ねるに連れ「あんたまにあ」が増えて行き、いわゆる「常連」もこの頃には出てきました。
そんなこんなで、会場は段々と大きくせざるを得ず、密度は高まる一方。
今やったら「密です!」って怒られるレベルでひしめいていたときもあるんです。

花陽浴も、UDX回から出来るだけ岩本町芸能社スタッフの負担が掛からないように、かつ「あんたまにあ」側にも不満が溜まらないように、何よりイベントがスムーズに進むようにと、いろいろな改善提案はさせて頂きましたし、いろいろな支援をさせて貰いました。
常に長丁場になってたので、あんず、環ちゃん、らっこ、ひなお、ハル姉への負担軽減にもなればいいなと。

ただ、ある時から、ちょっと危惧することがありました。
「あんたまにあ」「えのぐみ」が増えすぎた結果、花陽浴の行動があまりに運営側に入りすぎているので、何か便宜を図って貰っているんじゃないか、という疑念が生まれること。

思っている人が居たのか、居なかったのかはわかりませんけども、居た場合にはとても面倒なことになるし、何より岩本町芸能社サイドに迷惑がかかる。
そこで切り出したのが「花陽浴はイベントの中には入らない」こと。
誕生祭や体験会においても、会場案内などで会場の周辺には居るけども、会場内には一切踏み入らないという協定を結びました。
会場内に居ないこと、イベント自体に参加しないことで、自分自身の透明性を確保したかったというのもあります。
いくら運営側に近くても、決して、何かリターンを得ているわけではないと。

多分、ここから「ファンとしての花陽浴」が消えていったのだと思います。
これ以降のイベントでは、何よりも会場の運用がスムーズに行くことのみを考えるようになり、「あんたまにあ」「えのぐみ」が一定の秩序を持って行動してくれるように、自ら動くようになりました。
ほら、オタクって「ここに並んで」と言われれば並ぶし、「クリアファイル一枚分ね」と言えば間隔詰めるし、「ここは最後尾だから」と言えば、最後尾札を持ちたくなるような、そんな心理。
強制でないにしろ、一定の指示があれば、きちんと秩序を持った行動をしてくれるので、周りに迷惑がかからず、イベントもスムーズに運べるものです。

この辺が良いと思われるか、自治厨めと思われるか、微妙なラインでしたけども。
それでも「UDXの一件」もあってか、きちんと話せば聞いて頂けたので、一定の信用は得られていたのかなと思います。

ただ、ファンではなくなったなと思うキッカケの一つが呼称。

「あ、スタッフの花陽浴さん」
「今日もスタッフしてますねー」

思いっきり運営側に踏み込んじゃってますね、はい。
つまるところ、ファンの域を超えてしまっていて、むしろ運営側に回っていることが当たり前になってしまっていることに、ちょっと悩むようになりました。
この頃には岩本町芸能社のイベントも大きくなってきたので、岩本町芸能社側のスタッフが増えたり、会場側のスタッフがつくようになっていたので、「花陽浴個人の責任で何かできるレベル」から外れ始めていたんですよ。
つまり、自己責任で行動できない=何かあった場合の責任が取れない状況、規模になってきたんですね。
さすがに、こちらからも「支援させてください」とも言えず。
かといって、今更普通の「あんたまにあ」「えのぐみ」として、他の方々に受け入れられるものなのか。

えのぐになってから、花陽浴もリアルがクソ忙しくなり、少し距離を取らざるを得ない状況になり、疎遠になったりもしましたが、未だに「裏スタッフの花陽浴」と言われることに、少しだけ複雑な思いがあります。

まぁ、過去にしたことを後悔しているかと問われれば、あのときに行動していたことで、あんたまと、ひなつくりと、えのぐと繋ぐキッカケになったかもしれないので、無駄ではなかったと思います。
会場にたどり着かず迷子になってしまう人を迎えに行く。
遅刻しそうな人の調整を取って体験会に参加できるようにする。
サイトを作ってみたり、コール表を配ってみたり。
1ミリでも「えのぐ」と「岩本町芸能社」と「あんたまにあ」「えのぐみ」の手助けが出来ていれば、個人的にはそれで良かったと思えます。

ただ、反作用として「思考回路がファン目線ではなく運営側での目線」になってしまっているので、会場のちょっとしたことが気になってみたり、ちょっと困ってそうな人には何かしらの支援をしたくなってしまうようになってます。
なので、ライブでもふっと、自分はこの席に居て良いのか? 袖で見てたほうが何かあったときに動けるのでは?とか考えてます。

考え方を変えれば良いんだろうけども、積み重ねたものが大きすぎて、今更なかなか変えることができないんですよね。
そんなだから「えのぐみになりきれない」自分が、いつまでも居るわけです。
自分が楽しむよりも、他のえのぐみが楽しめるように、スタッフに負担がないように、とそんなことが先に考えてしまうのです。

どうやったら、普通に楽しめるんだろうか。
そもそも、今は楽しめてるんだろうか。

なーんて。

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