心もよう

明日の抜歯に向けての心境。
身体がソワソワする。
抜かずにいる事も恐怖だが、歯を抜くという体の変化への拒絶反応を感じる。
しかし、このような気持ちも、抜いてしまうまでの限定であろう。
この貴重な気持ちを、文字にして残しておきたい。

今朝、鏡で件の歯を目視したところ、歯茎の変な部分が腫れていた。
素人目にも不安になる腫れ方だ。
歯茎の色も、その歯の横だけ黒ずんでいる。
抜く以外の選択肢はない。
この決定について、私を構成する細胞の100%すべてが同意している。
だが、恐怖がある。

思えば、今月初めのゴールデンウィークに、歯と歯茎の異変を感じてから大変だった。まず歯医者が連休で、痛くなっても診てもらえない、、どうしよう、、と、冷や冷やした。
やっと診てもらい、抜くと決まってからも、抜くまでに痛みが出ないようにと、毎食後の歯磨きの時に抜歯予定の歯の周りだけ丁寧にフロスがけをした。(いつもは夜の歯磨きの時に全体にかけるのみ。)
これがまた、そこにだけよく物が詰まる。歯茎がブヨブヨしているからだろう。
抜くまで期間が空いてしまったので、その間毎日歯を観察して、些細な変化に一喜一憂してきた。
それは鏡と向き合っている時だけではなく、TVを見たり、何か別の事をしている時でさえ、身体の意識が口内の歯に注がれていた。
以前から膿が出てくる穴があったのだが、最近新たに別の穴ができて、そこからも膿が出る。
近々歯を抜くからと、友人の遊びの誘いも断った。
歯茎と歯の間から、変な匂いがする。
おそらく口臭もしている、、。

ここまで書いて、読み返して、改めて気持ちを整理する。
自分よ、お疲れ様。
歯を抜く事は受け入れるべき変化だ。
解放されるのだ。
もう楽になろう。
楽になっていいんだ。

部分入れ歯の良いところは、それ自体は絶対に虫歯にならないことだ。

2023.5.31 藤乃

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