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佐賀の武雄温泉  竹林亭で過ごす至福のひととき

先日、久しぶりに自宅に帰省した際、妻と二人で佐賀県の武雄温泉を訪れました。目的地は、評判の高い温泉宿「竹林亭」。到着まで少し時間があったので、まずは武雄市図書館に立ち寄ることにしました。


武雄市図書館

武雄市図書館は、近代的な建築で、一歩足を踏み入れると、広々とした空間にびっしりと並んだ蔵書が目に入ります。天井が高く、開放感に満ち溢れた空間は、まるで本の海に漂っているような感覚に。各エリアには、文学、歴史、科学、芸術など、様々なジャンルの書籍が整理整頓され、まるで本のテーマパークのようでした。静かな環境の中、ゆっくりと読書に耽る時間を過ごすことができ、仕事で疲れた頭もリフレッシュできる空間だと感じます。

図書館から外に出ると、武雄市全体に漂うゆったりとした静かな空気に包まれます。都会の喧騒とは無縁の、穏やかな時間が流れており、心が落ち着きます。地元の方々も親切で、温かいおもてなしの心が伝わってくるのも、この街の魅力の一つです。

少し休憩がてら、図書館から車で5分ほどの場所にあるエミカフェへ立ち寄り、サンドイッチとコーヒーをいただきました。窓から差し込む陽光が心地よく、のんびりと過ごすのに最適なカフェです。

チェックインの時間となり、いよいよ「竹林亭」へ。宿の名前の通り、竹林に囲まれた静寂の中に佇む、風情ある宿です。到着すると、笑顔が素敵なスタッフが出迎えてくださり、丁寧な案内を受けつつ、部屋へとまいりました。

落ち着いた雰囲気の部屋で、庭の方へは小さな能舞台を思わせるようなデッキ空間があります。お庭も整備されておりますが、背後の三船山が借景となり、気持ちのよい広がりを感じます。そして、部屋には広々とした露天風呂が併設されています。


ゆったりとした空間の露天風呂

露天風呂は、自然の光が差し込む開放的な空間。湯船にゆっくりと浸かると、体の芯から温まり、日々の疲れが癒されていきます。温泉の湯は、肌触りが柔らかく、さらりとしており、まるで美容液に浸かっているかのよう、といってもじいじは美容液を使うことはありませんがね。湯船に浸かりながら、時に落ちてくる葉音を感じ、鳥のさえずりを耳にし、心身ともにリラックスした時間を過ごしました。風呂の周りも木の床が広く設えてあり、ごろりと横になって体の火照りを冷ますことができます。

食事は部屋食、夕食は、地元産の新鮮な食材をふんだんに使った、手の込んだ料理の数々。お出汁が上品で、全く嫌味がなく、丁寧に作られていることがよくわかりました。新鮮な海の幸と、素材の味を生かした繊細な味付けは、料理をされる方の技術高さと感性の素晴らしさを感じました。

日本酒を熱燗で頼むと、お品書きの銘柄が熱燗として供されます。銘柄ごとの適度な暖かさになった日本酒がその都度異なる徳利でいただけるので、実に楽しく味わえました。

食事の後も部屋の露天風呂を少し味わい、人工音のしない空間でゆっくり眠ることができました。

翌朝は、鳥のさえずりで目覚め、気持ちの良い一日が始まりました。朝食は、地元産の野菜や卵を使った、体に優しい和食膳。新鮮な食材の味が口の中に広がり、朝から幸せな気分に。

チェックアウトの11時近くまで、ゆっくりと過ごしました。名残惜しい気持ちで竹林亭を後にしました。日常の中で少し疲れが出て来ていましたが、武雄温泉の静寂と、竹林亭の温かいおもてなしは、私達に深い癒しを与えてくれました。日々の忙しさの中で、たまには街を離れ、自然に囲まれた場所で、ゆっくりと過ごす時間を持つことは、貴重なひと時ですね。

武雄温泉の竹林亭は、都会の喧騒から離れて、心身ともにリフレッシュできる、まさに至福の空間です。またきっと訪れたいと思っています。

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