感想:雪組公演 ほんものの魔法使

宝塚歌劇団 雪組 ほんものの魔法使 https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/honmononomahoutsukai/index.html

インスタにも載せたけど、使い分けを決められていないので、ダブル投稿。(アウトプットを貯めて、後で自分が読み返せるようにしたいと言う目的)

●あらすじ
 ポール・ギャリコ作の同名小説(和名)の舞台化作品。
 マジシャンの街に現れたの青年アダム。彼はマジシャン組合に入るための審査会に挑む。審査で彼は、プロのマジシャンが驚くマジックをやってのける。みんなは、彼のタネや仕掛けを暴こうとするが、彼はタネや仕掛けなんてないと言う。もし彼がほんものの魔法使いだとしたら……?
 ハートウォーミングだけど、色々と考えさせられる珠玉の作品です。
 (Blu-ray出ます!)
 
 
●お話への感想(若干のネタバレありです。個人の感想)
 
 小学生に読んでほしい!観て欲しい!と言う印象。(W成人の私が観てしまい申し訳ない気持ち)
 無学で、ポール・ギャリコさんのことや、彼の作品を存じ上げなかったが、見終わってみると、オズの魔法使いや、オー・ヘンリー作品を思い出した。
 夢を見ること、自分を信じることの大切さ、彼はアダムはそれを伝えていた。本当の悪人がいないことも、良質な児童書に触れた時と同じ感覚を得た。
 アダムに害しようとした人たちも、彼らの正義のためだった。家族のため、自分や家族の未来のため。自分だけじゃなく、子供や妻、街を守りたい。だから、このお話の中では悪く見えてしまうだけなのだ。人間は強くない。家族をコロナに掛からせたくない。だから、罹患者や罹患者と接する人、罹患者の多い地域の人が怖い。近寄りたくない。不安が大きくなると、彼らに対する恐怖心も強くなる。それと同じ。
 私だって、高齢の親と住んでたり、小さな子供がいたら、きっと同じ不安を抱えるだろう。
 だから、どうしたら良い、などの答えは無いけど、みんなが、どうしたら良いか考えるきっかけにならといいな。
 
 アダムが、みんなと違う。特別な人であることに、孤独を感じ苦悩するシーンがあった。
 HSPを知ったとき、私は「私だけじゃないんだ」「ひとりじゃないんだ」と、すごく安堵したことを思い出した。(私がHSPなのかそうでないのか分からないけど) 世界のどこかに仲間がいる。 所属感と言うか、繋がっている感覚と言うか、私はこのままでいいんだ。と、初めて思えたのだ。私は、アダムと違ってなんにも特別じゃないけど、分かってくれる人が誰もいないような孤独感は想像が出来た。
 
 ポスターはちょっと二人とも微妙だけど、本物はもっとキラキラしててかっこよいです。
 
●舞台への感想(個人の感想)
 
 セットが面白かった。
 アートな感じのセットで、外箱だし、3番手さんだし、お金はそんなに掛けられ無かったんだろうけど、色々な色のペンキを塗ったようなセットが、シーンに合わせて雰囲気を変えて、オシャレでかっこよかった。
 
 キャラクターの生きるソロナンバーのシーンや、笑えるシーンなど、ほっこりだけどシリアスなストーリーが、肩や眉根に力を入れずに優しい気持ちで観ることが出来た。
 演者さんたちの力もあるんだろうけど、演出も音楽もセットも、全てが揃っていたように思う。これはほんとに良い作品!
 
 アダム(朝美 絢さん)アーサーの優男イイネー。私は、これまではオラオラアーサーの方が印象深かったのだけど、キラキラ爽やかな優男アーサーかっこよかった。
 犬のモプシー(縣千くん!)犬はさ、役柄的に目立つしすごく美味しい役だと思うの。かわいいしさ、面白いしさ。しゃべってるのは主演二人で、犬は無言でいるのに、ついついしゃべってる主演二人じゃなくて、犬見ちゃったりさ。あれはズルい。でも、最後のショー!かぁっっっっっっこよかったっ!存在感!華やかさ!ガタイの良さ!オラつく彼女にオペラはロックオン。入団前から話題になってて、入り出の写真とか見たことあったけど、「キラキラした線の細い子だな」って思って興味がなかったのよ。それが、全然違うじゃん。骨太で力強くて。やばいね。これから、要チェックだわ。(今さら?!)
 
 
 次回は、花組アウグストゥス。
 あきらさんのラスト公演。推しのマイティーも活躍してるようだし、楽しみ!

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