今みたいパニック映画に「アレ」が尽きた男
すれ違う人のほとんどがマスクしているけれど、皆どこで手にしたのか。かれこれ一ヵ月以上、店頭でマスクを目にしていない。情報によれば4月いっぱいは入手困難が続くだろうと‥‥
そんな頃に品薄状態が解消されても意味がない! とまでは言わないが、事態は極めて深刻である。
仕方ないから、私も本来使い捨てである不織布マスクに軽い消毒を施し「二日に1枚」を順守してきた。にもかかわらず、とうとう在庫の底が尽き‥‥。運よくバッグの底に眠っていた1枚の未使用マスクで、これからをどうにかして乗り切らなければならない。
花粉が舞う季節で、外出時のマスクなしは非常に心もとないが、こうなった以上やむを得ない。屋外であるならウイルスの感染リスクも少ないだろう。今のところ、おかげさまで滅多にないが(I am 自由業)、人混みの中に入った際、この超貴重な1枚を身に付けることとしよう。
人混みと言えば、そうそう。今は、図書館も「完全な形」では開かれていない。カウンターを通してのみの、貸出や返却業務は行っているけれど、その場に居座って読書することができない。‥‥要は「長居御免」ということ。
おそらく、皆さまのお近くにある図書館も同じではないか。先日触れたファストフード店に続き、またしても私にとっての憩いの場が失われてしまった。
と、そこで締めようと思ったが、至極私的な日記で終わっては、せっかく訪れてくれた読者に申し訳ないぞということで、お勧めの映画を一本。パニック映画「ミスト」。
タイトルのとおり、突如発生した不気味な霧が人々の生命を脅かす。
この作品がよかったのは、スーパーマーケットを舞台としていた点。次第に辺りをバケモノがうろつき始め、外にも出られなくなって、従業員と客はしばらくの間、店内で過ごすことになる。
この「狭い世界」の中で描かれる人間模様、危機的状況に陥ったときのヒトの狼狽、醜さといったものが痛いほどに映し出されている。‥その様は、まるで霧をウイルスに置き換えた、現代世界であるかのよう。壮絶なエンディングといい、いろいろ胸に迫る作品だ。
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