志村さんの「あの声」が忘れられない当時男児

往時の映像をみるたび、さっきから涙が止まらなくて.......

突然届いた、志村けんさんの訃報。‥これは辛い。本当につい最近まで元気なお姿を見せていただけに。

少し前、アマゾンプライムで「8時だョ！全員集合」の観賞ができたから、なんとなしに眺めていた。正直、今のオトナになった私に、ドリフターズの笑いはフィットしなかったのだけれど、あることが新鮮に映った。

子供たちの歓声である。とりわけ志村さんが舞台上に姿を現すと、ワッとそれが沸きあがる。みんなが登場を待ち望んでいたのが解った。‥これほど小さな子供にも愛されるコメディアンが今、いるだろうか。

かくいう私も「加トケン」世代に当たり、土曜の夜は「ごきげんテレビ」を視聴してから床に就くのが常であった。これで忘れられないのは、視聴者から寄せられた投稿式のビデオコーナー。

現在、類似な企画を取り入れた番組はたくさんあるけれども、同番組がその礎を築いたといってもいい。‥‥と、ここまではわりと有名な話。

筆者が切に訴えたいのは、同コーナーでタイトルコールをしたあと、なにか吐息のような声色で言う、志村さんの「ん～～」。

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これを後年、誰に話しても憶えがなかったり、自分の説明の仕方が悪いのか、伝わらない。志村さんは確かに「ん～～」と発していた。断じて私の記憶ちがいなどではないと言える。いったい、どうすればあの「ん～～」を上手に証明できるのだろうか。もがいた日々‥‥

しかし、こうなってしまった以上、もう「共有」できなくてもいい。自分と、ごく少数の人だけが記憶に留めていたなら、志村さんを知っていたのなら、それ自体、むしろ今は誇らしくも思える。

「全員集合」当時、少年少女だった彼らも、おそらく想いは一緒ではないか。合掌――