クサイ亀のごとく

23日放送分、テレ東「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く」にての一コマ。


水を抜いた池の底に現れた、クサガメ。外来種で逃げたか捨てられたかして、住み着いていた模様。なんでもこの生物、危機があった際に体内から“悪臭”を放って我が身を守るのだとか。

現場にいた子供に「なんで捨てられたのかな?」と、専門家が問いかける。その返答が実にシンプルだった。

クサイから!


……身につまされた。クサガメ君に。

クサイから、捨てられた。おそらくそうなのだろう。どうもクサガメの臭さはハンパじゃないようだから。

「クサイ」は、捨てられるに値する。「クサイ」は経験上、どの障害より他者から遠ざかられ、悪しきモノとして扱われる。

クサガメを通した他愛もないそのやり取りが、自分のことを言われているようで苦笑。「人間」でいるのが、いささか恥ずかしくなった。

たしかに体の自由はきくけれど、行く先々で人を不快にし、嫌われる臭鼻症者などカメ同然……それ以下であり、まるで生きた心地がしない。「クサイ」私は、社会に捨てられたのだ。

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