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カメオに夢中

アンティークジュエリーの定番でもあるカメオが進化を遂げリバイバルしてます。

カメオの歴史は人類文明発祥の地メソポタミアに起源を発するといわれ、今から約6000年もの昔、エラムやシュメール文明の時代にすでに高度な宝石彫刻がなされていたと言われています。

カメオは紀元前4世紀、アレキサンダー大帝の時代からヘレニズム文明の時代にかけて浮き彫りの彫刻品として愛されていました。古代ローマ時代には歴史的なシーンや肖像画を彫ったカメオがファッションとしてもてはやされ、カメオの指輪は印章代わりに用いられてました。

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宝石に凸型に浮き彫りされたものをカメオ(Cameo)と呼びます、逆に凹型に沈み彫りされたものはインタリオと呼ばれます。

初期は石に歴史的な場面や肖像画彫刻されていましたが、その後2色のレイヤーを持つサードニックス貝が理想的な素材である事がわかりました。有名なメノウに彫刻されたストーンカメオ(メノウカメオ)の他にも、トルマリン、オパール、トルコ石などに彫刻されたストーンカメオやシェルカメオ、さんご・カメオなどがあります。中でもメノウは天然宝石で唯一層を持ち、その色のコントラストを利用して、カメオ彫刻がなされるようになりました。

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今日のカメオはトラディショナルとイノベーションをミックスさせた進化系です。 伝統的なローマ風とギリシャ風の肖像画は今でも人気がありますが、カメオの彫刻も様々で素材も変化しています。

コンテンポラリーデザイナーたちによる新しいスタイルのカメオに注目したいです。

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ハンナ・マーティン&サイモン・ティークル: コネチカットを拠点とするアンティークディーラーであるSimon Teakleが、18カラットのホワイトゴールドのオリジナルカメオ、ダイヤモンドリング

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伝統的なローマやギリシャスタイルの肖像画は相変わらず人気ですが、今日のカメオは伝統にとらわれずユニークなスタイルで彫刻されています。例えば子供やペットのリアルな写真だったり、パンク風にスカルを入れたり、うまく馴染んでいます。

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リディア・コートレイ: ダイヤモンドとムーンストーンをあしらった18Kホワイトゴールドのスカル&クロスボーンカメオピアス



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アメデオ: エンドレスラブサードニクスシェルカメオネックレス(18Kゴールド、シルバー、ルビー、ブラックダイヤモンド、ブラウンダイヤモンド)


そして素材も変化しています。アーティストはカルセドニーやコーラルなどの宝石にカメオのような彫刻を施し、このクラシックなカメオに新しいスタイルを提供しています。

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オリシカ: 18金イエローゴールド、古代ギリシャのオリジナルからインスピレーションを得た手彫りのカルセドニー凹版。


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アップサイクルされたものやリサイクルカメオがコンテンポラリーなセッティングで留められているのも魅力的です。

CIndy Shermanのカラフルな色石やパールとミックスしたコンテンポラリーなデザインはクラシックなカメオに新しい風を吹き込みます。


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伝統的なカメオに敬意を払いながら、今までにはない素材の組み合わせだったり、新しい使い方を取り入れながら、日常使いのカメオジュエリーをデザインを楽しみたいです。

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