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心の痛み止め

結婚して4ヶ月。趣味だった絵が描けなくなっていた。
理由としては、どうしても自分の時間を後回しにしてしまうこと。

私はうつ病を患っているため、専業主婦をさせてもらっている。
「専業なのだから、きちんと家のことをしなければ」と思うが、毎日の掃除・洗濯・買い物・料理・その他の家事をするだけで1日が終わってしまう(しかも完璧ではないし、料理だけしかできないという日も少なくない)。

結婚する前は、午前中に掃除と洗濯を終わらせ、軽く昼食を摂り、夕方4時頃まで自分の時間で絵を描いたり小説を描いたりブログを描いたりし、5時半くらいから晩ごはんの準備を始め、7時半~9時までに夕食とお風呂を終わらせて、残り時間は談笑したり読書をしたり日記を書いたり……という生活を夢見ていた。
現実は、朝10時ごろから活動を開始し、流しに溜まった食器類を見てげんなりし、観葉植物と切り花の様子を見てお水をあげたりあげなかったりし、食欲がないので小さなアイスを3口位食べてうつの薬を飲んで、今日もだるいな~と床に転がっている。
そのままお昼になってなにか食べ、また薬を飲み、まただるいな~と床に転がる。
夕方5時過ぎが一番動きやすい時間帯なので、冷蔵庫の食材を見て献立を考え、ばたばた夕食の準備をしているとあっという間に7時をすぎてしまう。
夫は「俺が食事の準備したら良かったね、」と言いつつ、私がキッチンで右往左往し始めてから「なにかすることある?」と聞いてくるので、正直ちょっと邪魔である。
彼は多分レシピなんか知らないし、お風呂掃除は食事を作る前に終わらせている。やってもらうことがない。
あと10分早かったら流しの洗い物をたのめたんだけどなぁと、中途半端に洗っている途中の食器類を見つめて思う。

先週、先々週と私のうつの状態が悪く(今も最底辺をうろうろしているが)、ベッドから動けない日が3日くらいあった。
それまでは病み上がりの夫の手前、あれもこれも頑張らなきゃ!と思っていたのだが、うつがひどいと頑張ろうとしても体が動かなくなる。

先週の通院で、主治医の先生に「やるかやらないか迷ったら”休む”、やらなきゃいけないとおもったら”やらない”を選択しましょう」と言われた。
私はどうも行動に対してネガティブな意味づけをしてしまうようで、例えばご飯を作らないと夫はちゃんとしたご飯を食べない→適当にカップ麺を食べたりしてしまう→塩分もカロリーも多めだから心臓に負担がかかってしまうし太ってしまう……!と無意識のうちに考えてから行動に移してしまうらしい。
これを”目の前のご飯を作る”ということにだけ集中すると、消費エネルギー量が減って楽になるらしい。
そんなことすぐにはできないよーーーー!と思ったのと、家での夫の姿(いつ見てもYou Tubeを見ながらゲームをしている)を見て、ああ、やっぱり私がするしかないよなぁと悩んでいるところである。

やっとこさ昨日、ものすごく体調が悪く、朝昼晩とほとんど食事を受け付けなかったからか、自分の時間を好きなだけ取りな~と夫が言ってくれた。
ご飯と洗濯物とお風呂の準備だけはしたが、久しぶりに絵を描いた。
からだのいろんなところが痛かったのだが、絵を描いていると痛みを忘れられる。
昔の記事で、絵はマインドフルネスみたいなものだと書いたが、改めてそうだなと思った。

描いている間だけいろんなことを忘れられる。

ストレス性の不調は、痛み止めが効きにくいと感じる。
身を捩るほどの腹痛も、痛み止めではどうにもならない。
絵と音楽だけがその痛みを忘れさせてくれる。
ありがたいことだ。


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