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「生きていてもいい」をいつでも待ってる

高校生の頃から「死にたい」と思うようになりました。

当時は学校の授業スケジュールもハードで、課題も日々の国数英の宿題プリント+各教科ごとの課題、予習+課外授業の課題、予習…と、時間がいくらあっても足りないほど。
また、後年10年間心の隅っこで片思いし続けることになる恋人との別れのショックで体重が激減するなど、今ふりかえっても精神的にどん底の状態でした。

「高校生」という多感な時期に肉体的にも精神的にもギリギリの状態だったので、死にたいと思ってもしかたなかったよね、と今では思いますが、一度芽生えた「死にたい」という気持ちはなかなかに厄介でした。

というのも、きちんとメンタルケアをしないまま(当時はメンタルケアの重要性を知らなかった)、親元を離れ、大学に進学し、限界を超えて頑張りすぎてしまった結果、うつ病を発症してしまいました。

自分のことを客観的に見ても、真面目すぎてユーモアに欠け、四角四面で、これと決めたら最後までやり通さなければ気が済まないたちで、理想主義かつ完璧主義なため手を抜くことができず、なまじっか挫折を知らなかったために「やればできる」の精神でできるまで突き進んでいくような、とても不器用な人間です。
しかも、人に泥臭く努力している姿を見られるのが大嫌いだったので、いつも澄ました顔をしていました。

うつ病で身動きが取れない間は、ただひたすら体の痛みに耐えていれば良かったのですが、次第に体の痛みが取れてくると、頭の隅っこに住み着いた「死にたい」という四文字が脳みその中をぐるぐるぐるぐるしはじめます。
死にたい理由に真っ当なものなんてほとんどなく、例えばいつもよりご飯が食べられなかったから死にたいと思ったり、恋人とちょっとしたことで喧嘩とも言えない程度の意見の食い違いがあるだけで死にたいと思ったりしてしまいます。

私の場合は、お世話をしてくれている家族はきっと大変だろう、私がいなかったらどれほど楽だろうか、何の役にも立てない自分が歯がゆい、と感じると、ポンッと「死にたい」が出てきてしまいます。

「死にたい」は私にとってとてもカジュアルな感情になってしまいました。
そうだなぁ、「お腹すいた」と同じくらい、当たり前に頭の中に存在します。

でも、本当に死にたいのかと問われると、昔から一貫して「死ぬのは怖い」んです。
死ぬのが怖くなかったら、たぶん私はとっくの昔に死んでるだろうなと思います、笑

「死にたい」よりもっと適切なワードでこの気持ちを表すなら、「死んだ方がいいのかな?」になります。

私がそう思う理由としては、うつ病になってしまったせいでやりたいことができなくなったこと、一人で外出するのが怖いので常に誰かに着いてきてもらわなければならなくなったこと、人の役に立ちたいのに何も出来ないこと、何も出来ない自分に価値が見いだせないせいでセルフネグレクト気味になってしまって余計に周りに手間を取らせてしまうこと、などなど。
人に迷惑をかけるのが大の苦手なので、自分が迷惑をかけてしまっていると感じると、いてもたってもいられなくなってしまいます。

「なんにも出来なくても生きていていいんだよー
」と許されるなら、きっと心はずっと軽くなるだろうと思います。

「死にたいな」とか「死んだ方がいいのかな?」とか頻繁に思う割には、実は生まれて来なければよかったと思ったことはほとんどありません。

そりゃ大変な思いはたくさんしてきたし、恵まれた環境でのびのび育った人に比べて卑屈になることも多いし、お金だってないし、幸せすらなかなか感じられないくらい精神的に疲弊してるけど、「生きてていいいよ」と誰かが言ってくれるなら、お言葉に甘えて……。というくらいには、生きることを諦めたくはないです。
死ぬの怖いし、笑

しかし、なかなか「生きてていいよ」なんて言ってくれる人いなくて。
昔夫に「生きてていいよって言って」と頼んだら「生殺与奪の権を他人に明け渡すんじゃない」と叱られてしまいました。
確かにそうではあるけれど、自分で自分に「生きてていいよ」と言うにはまだまだ自信が足りません。

心なんてこもってなくてもいいんです。
頑張れと言われるより、今日も生きててえらーい!明日も生きてていいんだからね!と言われる方が、私はなんだかホッとします、笑

あ、でも、「死ぬなんて言わないで!」「生きて!」と言われるとすんごい罪悪感とプレッシャーを感じてしまうので、「生きていてもいいんだよ」が嬉しいです。

死にたいって思っている人も、死にたいと言われて困惑している人も少なくないと思います。
「死にたい」という言葉の裏には人それぞれいろんな感情があるはずですが、私みたいに自分という存在をただ認めて欲しい人も中にはいるかもしれません。
死にたいなんて思わなくても良い環境を作るのが一番ではありますが、私のエピソードや気持ちが、悩んでいる人の何らかの参考になればいいなと思います。

生きててもいいんだよ。

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