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パン焼き魔法でカフェタイムを救いたい〜『パン焼き魔法のモーナ、街を救う』読書感想文〜

まず、私がこの本を手に取りたくなったのは、
「パン焼き」という言葉があったからです。
「パン焼き」という言葉に惹かれてページを開き
読み進めていきました。
読んだあとすぐの一番の感想は、
「なんて斬新なファンタジー!!」でした。

久しぶりに、ファンタジーを読みました。
ファンタジーにおいて
私の気持ちは大抵二手に分かれます。
"好きなファンタジー"か"苦手なファンタジー"か。
この作品は、
"好きなファンタジー"でした。

舞台や敵など設定の世界観は過酷なものであるが、戦う武器がパンやお菓子なのでコミカルに描かれていて、そこまで重たさを感じずに読み進めていくことができました。

もちろん、
パンやお菓子に魔法をかけて敵と戦い街を救うというストーリーの流れや
物語の内容や
舞台となった世界も
魅力的でしたが、
私は物語云々よりも、
ただただ、魔法の方に興味が湧いていました。
「私も、生地に魔法をかけてパンやお菓子を作りたい!」
敵をやっつけるのを応援する気持ちよりも、
「私もこの魔法を使う力が欲しい!」という気持ちのほうが強かったのです。

私はパンやお菓子を作るのが大好きです。
なので、この本のタイトルにも興味が湧きました。
家でも時間があると、パンやお菓子をよく作ります。
無性に作りたくなるときや、
お客様がくるとき、
無性に食べたくなるとき、
お昼ごはんに悩んだとき、
突然作りたくなるときが多いです。

ただ、上手く出来ないときもあり、
ちょっぴり自信がありません。
特に人に出すときやあげるときは、
かなり緊張します。
「うまく発酵してね!」
「お願い、いい感じに膨らんで!」
「良い焼色ついて!」と、
モーナのように生地に声をかけることもしばしば。
その言葉が魔法の呪文なら良いのにと思います。
「モーナのように魔法を使えたらいいのに」というのが、
この本を読んでいて一番思っていたことでした。
そうすれば、毎回安心して楽しいカフェタイムを過ごすことができます。
そして願わくば、夫婦でパン屋を開く。
老後に夫婦でこじんまりとしたパン屋を開くのが、
今の私の密かな夢です。
そこで、ジンジャーブレッドが看板娘になってくれたなら、
なんて愉快な暮らしだろう。
もちろん、戦いは御免です。 
ただ、パン焼きの魔法だけ現実になってくれないかしら。 と、
そんな、ロマンチックな夢を思い描かせてくれた一冊でした。



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