深夜にカロリー摂取する獣になれない私へ

「どうしてこんなに頑張っているんだろう?」

最近、仕事の帰り道にこんなことばかりを考えています。
 坂本九はこの問いかけに対して「答えは風の中」と歌っていますが、一月末の冷たい風は何も答えてくれやしない。寒い。とにかく毎日寒いです。

 ちょっと前まで「学校の先生をケアする場をつくりたい」という、結構はっきりした目標があったんです。
ただ、それ自体が目的になってしまっている感じがしたので、これってあくまでも手段だよなぁと。
 もちろん実現できればうれしいけれど、別にこれだけをやりたいわけではない。
 だからあえて抽象化した時に、たどり着いたのが「誰かを励ましたり、勇気づけるような仕事がしたい」というものでした。
今のところしっくり来ているので、これを目標に掲げながら日々過ごしています。

 自分の目指している方向性がまとまってきていることは大きな成長なのですが、冒頭の問いかけが出てくるのは何故なのか。
 「どうしてこんなに頑張っているんだろう?」

一番の理由は、寒さのせいでセンチメンタルな気持ちになりやすいからだと思います。
正直、人肌恋しい。ゲレンデが溶けるほど甘やかされたい。

 日々まじめに仕事していると、やっぱり疲れるし、言いようのない孤独感はずっとついてきます。
 人生は川の流れのようではあるけれど、船のオールはお前の手で漕いでゆけと言われているように、やはり結局は自分自身でどうにかしないといかんのですよね。だから孤独な気持ちにもなる。
 
 私はビシッと目標が決まっていないと、どうにも火がつかなくて「目標がないと光を失うタイプ」だと上司からも言われています。納得。
 「迷いながらも何となく頑張っていたら、いつのまにか達成できていた~」とかダメなんです。
目的意識を持って、自分のやっていることに意味付けしていかないとエンジンがかからない、もしくはギアが上がりません。
だから、明確に「こうしたい!」というものがないとモヤモヤしてくるわけです。
おそらく、今まで掲げていた目標をあえてふわっとさせたことと、寒さにやられたハートが私を迷わせているのではないかと。

 路頭に迷った私は食に走り出す危険性があるので、ここでしっかりセルフモチベートして軌道修正していきたいと思います。
でろでろに甘やかされたい欲求を、糖分で満たそうとする自分を律したい。

「どうしてこんなに頑張っているのか?」という問いに対して、今答えるならば「自分の本心を知りたいから」。
  
 小3くらいから「どの自分が本当の自分なのか」分からなくなる時がありました。
思春期ならではだと思いますが、この頃から「私って人に合わせているな」と、なんとなく気付き始めたんです。
バックグラウンドは様々なできごとや環境があるのだけど、そこは置いておこう。
とにかく「自分の本心が分からない」と思うことが成長するにつれて増えていきました。
 
 こんな風にガキの頃から獣になれなかった私でしたが、人生で一番薄っぺらい、めちゃうすコンドーム時代を過ごしたのが大学生1~3年生でした。
 人に合わせながらへらへらとペラペラの日々を過ごしている自分にハッとしたのが大学4年生になってから。
 そこで痛感したんです。一生懸命やっているように見せかけて、何も考えずに周りの視線ばかり気にして生きているだけじゃ本当に何も見えてこない。
そして、今後の自分がどこまで成長できるかは、今どれだけ自分と向き合っているかで決まる、ということを強く強く自覚しました。遅いんだよおおお!
 立花隆の『脳を鍛える』という本に出会っていなかったら、もっと遅かったかもしれないです。おもしろいのでぜひ。

 とはいえ、いま思い返してみると「私なりに獣になれていたな」と思う時も多少あります。それが何かって言うと、選択を迫られた時の「嗅覚」。

 人生において「どの道に進むか」という選択は、いろいろな場面であるかと思います。
 どの道に進んでも、ものすごく後悔する時もあれば、やってて本当によかったと思える時もある。
「じゃあ自分がより成長できるハードな道はどれか?」を選べる嗅覚を持っているのが私です。マゾヒズム街道まっしぐら。

 何かを選択するタイミングにおいて、私はわりと真面目に自分の本心と向き合ってきたので、自分自身の嗅覚だけは信じています。
 部活やサークル、ゼミや会社を選ぶときは「一緒に入る人がいなくても、どんな評判でも、誰に何と言われようが私はここに入りたい」と思えていたし、実際に後悔したことは無いです。

 社会人になって3年が経とうとしていますが、大学3年間とは比べ物にならないくらいに自分と向き合って格闘してきました。
でも正直、人に合わせる癖はぜんっぜん抜けていない。
だからこそ、これからは自分の嗅覚をフルに使っていく必要があるなと感じています。
「どれが自分の本心なのか?」を嗅ぎ分けるために。

「自分の進みたい道はどれか?」って基本的に他人の顔色を伺う必要がないんですよね。結局は自分が決めることなので。
 でも、誰かと話しているときって相手の反応がめちゃくちゃ気になってしまう。
 「これ今言ったらまずいかな」とか「そうは思わないけど、とりあえずYESって言っておこう」みたいなことばっかりなんです。
あとから「ああ言ったけど、今考えれば違うよな」とか...恥ずかしながら本当に多い。
 
 だから、相手がいる場面になると、私の嗅覚はいっさい機能しなくなるわけです。
「私の本心はどこ行ったんだ!!」と叫びたくなることばかり。
 いっそのこと誰かと取っ組み合いのケンカをしながら、「これだけはゆずれねぇんだよ!!」と言えるくらいに野獣化できたらいいのになと思います。
 
 でもやっぱり自分の本心って、本気で物事に取り組んでいないと見えてこないし、伝えられないものです。
それこそ今はチームの舵取りをする立場なので、妥協せずに仲間と向き合っていく必要があります。
「私は何を伝えたいのか?」とか「相手に流されずにどう伝えるか?」とか、真剣に考えて対話していく。
実際はかなり地味で、骨の折れることの繰り返しなんですが、ここでいっちょ頑張りたい。
周りがどう思うかじゃなくて、自分がどう思うかを躊躇なく言えるように。
そうすれば、自分自身に迫力が増してくるんじゃないかと思っています。

「今年は覚悟を決める1年にする」と宣言しているので、その一つとして獣になる覚悟を決めます。

 私よ、迷うな。

私は夜遅くにアイスを食べるために頑張っているんじゃないんだよ。
夜な夜なアイスはそこそこにして、未来の自分のために早く寝ろ。