君の歌と日記帳。
私はいつものように奏音のいる秘密基地に向かう。
奏音は不思議な人だ。
言うことがふわふわしている。
そして、いつも私が秘密基地に着く前に必ず奏音はいる。
何時に来てるんだろう。
そして奏音は1人の時、いつも下を向いている。
私が秘密基地に着くと奏音はいつもの笑顔でこう言う。
奏音
「汐音。いらっしゃい。」
正直、私はそれが気に入らない。
いつも奏音は作り笑いをしていて、ニコニコその場を取り繕っているからだ。
奏音
「汐音…?どうかした?」
汐音
「なんでもない。」
私が悩んでいた時は奏音が寄り添ってくれたのに、私は奏音の悩みも聞けないのかな。
私は奏音に歩み寄ってしゃがんだ。
汐音
「奏音…なにかあった?」
奏音はびっくりした様子だった。
そしていつものように笑って言う。
奏音
「なんでもない。」
奏音にとっては私に心配をかけないようにいった言葉かもしれない。
でも、私にとっては違う。
私に何かを隠しているような感じがして、悲しくなる。
汐音
「なんでもない訳ないじゃん」
私は気付けばそういっていた。
私は立ち上がり、本音を言った。
汐音
「奏音にとっては私に心配かけたくないかも知れないけど、私は教えてくれないことに傷ついてるの!」
奏音
「汐音…」
奏音は悲しい目をしてつぶやいた。
奏音
「ごめん。汐音にはまだ伝えられないの。その時になったらかならず伝えるから。」
私は心臓がバクバクした。
その秘密を知りたい気持ちと教えてくれなかった痛み。
奏音は泣いていた。
泣きたいのはこっちなのに…!
汐音
「もういいよ!奏音のわからずや!」
私はそう言った。
奏音はびっくりして体をくすめた。
私は秘密基地を出て、家に向かって走り出した。
奏音
「あ、汐音!」
奏音がそう言ったのも聞こえないふりをした。
奏音は私の気持ちなんて分かってない。
知りたいのに隠されるのってものすごく辛い。
私は家に帰るとすぐにベットに入った。
今はなにもしたくない。
奏音なんて嫌い。
もう会いたくない。
でもなんで・・・?
なんでこんなに心がずっしりと重いんだろう。
最後まで、見てくれてありがとうございます! 皆さんのスキやコメントはハナの原動力になってます! 是非コメント、スキお願いします!(*´▽`*)