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博物館をめぐる旅 6days (その9 振り返り)

5泊6日の旅を経て著しく体力を消耗し、足腰がガタガタになったのだが、そんな旅を総括したい。

在来線普通列車での移動について

今回のコンセプトのひとつである、在来線普通列車での移動。

効率よく様々な場所を訪れるためには、移動時間を削るのが合理的だ。
人類はその合理性を追求して、様々な移動手段を開発・運用し、そしていままたリニアモーターカーを建設中である。
ただ、移動時間は本当に無駄な時間なのだろうか。

僕は鉄道ファンと言えるほど鉄道に詳しいわけではないが、いろんな路線に乗ること自体が楽しいと感じる。特に見知らぬ土地では単なる「移動」ではなく、電車に乗って見知らぬ景色を車窓から眺めること自体が、旅としての楽しみなのだ。それが、新幹線ではなかなか味わえない醍醐味だと思っている。

そんなわけで、普通列車の旅自体は大変楽しいものだった。
正直、もっと退屈をするかと思って書籍を4冊持っていったのだが、2冊しか読み終わらなかった。その2冊も、高崎線と東海道線以外では、日没後の移動で窓の外が何も見えなかった湖西線や京都線で読んだぐらいで、他の路線はもったいなくて本なんか読んでいられなかった。

ただし、地方の通勤ラッシュをナメていた。こんなに混むと思わなかった。
16時台の中高生帰宅ラッシュ、17時台、18時台の勤め人帰宅ラッシュは要注意である。

スケジュールの詰め込み具合について

貧乏性をこじらせて、徹底的にスケジュールを詰めこんだ今回の旅だが、詰め込みすぎて体に大きく負担がかかったのは間違いない。

若いうちなら何とでもなるのだろうが、50近いオッサンがこなすには、ちょっとチャレンジングすぎたかもしれない。

また、行ったことのない博物館のの所要時間は、見積もりがとても難しい。
今回、結果的にはそれほど大きく見誤った箇所は無いと思っているが、それでも、福井県立恐竜博物館と金沢の長町武家屋敷跡についてはもうちょっと時間を確保したかった感がある。

また、ヒスイ海岸についてはあくまでついでのつもりでスケジュールに組み込んだのだが、行ってみたら思ってたよりも面白くて、1時間しか時間を割り当てなかったことを残念に思った。(近年中に栂海新道から親不知に降りて、親不知海岸で翡翠を探そうと思う。)

選から漏れた立ち寄り先

今回、どうしてもスケジュールの折り合いが悪く、立ち寄り先の選から漏れた箇所がいくつかあった。

・立山カルデラ砂防博物館
・富山市科学博物館
・石川県ふれあい昆虫館
・大阪市立自然史博物館
・京都大学総合博物館
・名古屋大学博物館

これらは、立ち寄りを検討したものの、どうにもこうにもスケジュールに突っ込む余地が無く、諦めたところである。

今でも、民博を削って、大坂市立自然史博物館と京都大学総合博物館を突っ込めばよかっただろうかと、悶々とする。(いや、でも、万博記念公園とセットで考えると、やはり民博に分がある。)

こんなことを言い出したらキリが無いのだが、行きたいところはたくさんあっても、金と時間と体力が伴わないものだよなぁと。

荷物について

荷物を減らすのが苦手だ。

登山の際にも荷物を減らすのが下手クソで、荷物の軽量化よりも、重い荷物を運ぶ体力づくりに傾倒しがちである。
さらに、登山の荷造りの癖で、今回のような街中の旅でもついつい衣食住すべてを背負わないと不安になってしまう。(流石に自制したが。)

そんなわけで、もしかしたら旅慣れた人からすると不要な荷物が多いのかもしれないが、結局旅の途中で使用しなかった装備はほとんど無かったので、いくら重くても適正装備だったと信じたい。

強いて言えば、本は4冊でなく2冊で良かったのと、単眼鏡は要らなかった。ただ、それも結果論だと思う。

それよりも、どちらかというと、一乗谷、金沢、豊橋で、荷物を背負ったままだったことが体力を削られる大きな要因だったわけで、たとえばホテルに預けるとか、駅のロッカーに預けるとか、色々やりようはあったような気がする。

食事について

食事に関しては、かなり雑でひどいものだった。

なにしろ、朝と昼のご飯は、スケジュールにほとんど盛り込んでいなかったため、その場その場で捻出するか、駅のホームでおにぎりを食べるかする他無かった。

夜は夜で、食べ始められるのが遅かったので、そこから店を探す気力など無く、手早く簡単に食べられるものか、コンビニで買ってホテルで食べるかのいずれかになってしまった。

結果として、圧倒的ビタミン不足と、炭水化物の過剰摂取で、腸の調子が見事に狂った。

やはり計画段階で食事の時間のことも考えておかなければならないと反省。(当たり前だ。)

結論

得るものも非常に大きかったが、とにかく疲れた。

同じことをもう一回やろうとは、とても思えない。

やるなら、もうちょっと違うやり方を考える。

(完)

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