7つの習慣第一の習慣〜主体性〜

"主体的"とはわかるようで難しい言葉だ。7つの習慣にはわかりやすく2つの軸から述べられていると思う。1つ目は、周囲の環境や他人の言動に反射的に応答しないこと。2つ目は、自分の影響が及ぶ範囲を認識し、その範囲内にエネルギーを注ぐこと。

まず1つ目は、恵まれない(と思っている)環境にいたり、嫌だと思う他人の言動があったとしても、それにどのように反応して行動するかは自分で決められるということ。自分で決められるからこそ、周りのせいには出来ないという責任が生まれる。周囲と自己を区切る境界線があるということにもなる。主体性を発揮する方法は、境界線を突破して入ってきた刺激に対してどのように反応するかを"選択"するフィルタを作ることである。どのようにこのフィルタを設定するかは、第二の習慣によって人生の目的を決めることで逆算する事となる。あらかじめルールとして選択の軸を決めておくことで、周囲に惑わされることなく、また自分の判断のブレや労力も少なく出来る。

次に2つ目は、自分の影響力の及ぶ範囲を理解すること。今度は、自己の影響力という観点で、境界線を引くことである。影響力の及ばない事柄に執着しても時間や体力の無駄遣いになる。逆に影響力の範囲を過小評価しても、もったいないし周りを助けられない可能性もある。あらゆる課題は、自分が直接影響できること、他人を介して影響できる、どうやっても影響できないことに分かれる。それぞれ、集中して解決に取り組む、影響力の範囲を広げる、無視するという対応を取る。

メディアやコミュニケーションでのトラブルや困りごと、疲労などは自己と他人・環境の境界を見誤っている場合が多いとも感じる。自分が見誤っている場合もあるが、他人がこちらとの境界を見誤っている場合もある。これをラインオーバーと表現している本が、「我慢して生きるほど人生は長くない」である。ギバー・テイカーどちらが良いのかという議論もその人の影響力の大きさ次第なのかもしれない。影響力が大きければギバーとして活動してもまだ自分に使える影響力が残っている。影響力が小さいうちにギバーとして動いても、恩恵を与えられないし、自分のHPもなくなってしまう。

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