思考力強化『具体・抽象トレーニング

具体、抽象とは幾層にも重なった階層構造をなしている。ある場合には抽象と捉えていたものが具体になるし、逆もある。「分類」は具体と抽象を駆使して行われる。違いを無視するのが抽象、違いを区別するのが具体。
人類>アジア人>日本人>関西人>〇〇さん
日本>北海道>札幌>1丁目>1番地

具体とは、数字や固有名詞を使って表し、解釈の自由度を下げること。19時に〇〇駅の〇〇ビルの最上階の〇〇レストランの窓際の席でイタリアンの夕食を食べる。
抽象とは、自由度が高い表現をすること。夜景のきれいな場所で夕食を食べる。

抽象とは、都合の良いように枝葉の部分を切り取ること。

具体のみを見ている人は、抽象の世界が見えないのでコミュニケーションのズレが生じる。一般論を語る抽象、個別の状況を語る具体。

具体→抽象→具体の流れで思考して、ピラミッドの適切な(相手と同じ、課題の解決につながる、etc.)階層で考える。

上司と部下の関係
上司の指示: 抽象、部下がほしい指示: 抽象
→ざっくりした指示に対して、部下も意図を読み取って成果を上げる。
上司の指示: 具体、部下がほしい指示: 具体
→丁寧な指導でよく面倒を見てくれる
上司の指示: 抽象、部下がほしい指示: 具体
→上司「自分の頭で考えて行動しない部下だ」部下「丸投げの指示しかくれない上司だ」
上司の指示: 具体、部下がほしい指示: 抽象
→上司「指示と違うことをやる部下だ」部下「裁量を持たせてくれない上司だ」

よく起こる矛盾・注意
「現場(具体)の代表者(抽象)の話を聞いて現場(具体)を理解しようとする」
「専門外の知識(具体)を話す専門家の話も鵜呑みにする」
「自分の知らない事柄は区別がつきにくい(抽象化してしまう)」
「自分のことになると特殊性や個別性を強調し、他者に対しては一般論やレッテルを当てはめる」

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