時間という概念

時間を感じる仕組み
人間は、過去の記憶と現在の状況を比較してその差の変化を時間の長さと感じているのだった。"未来"を感じられるのは、過去と現在の比較を現在と未来の比較に置き換えて未来を推測しているため。記憶が20秒しか持たない人は20秒先の未来までしか感じられないし、一般人に1000年後をイメージすることも同様に難しいのはこのためだそう。

時間の感じ方は文化や社会によって変わる
通常は時間を過去→現在→未来と一方向に流れる川のように考えることが多い。ところが、人生において時間(出来事)は繰り返すと考える文化であれば、また同じような出来事が起こったとしか思わず、未来に対する不安もなくなるようだ。
ただ、狩猟採集の文化に見られる時間観のようなので、空腹→狩猟・採集という繰り返しや、出産→成長といったある程度パターンが固定化しているので可能だと言う側面もあると思う。情報量や身の回りの出来事のパターンが多い日常生活では、時間がループしていると感じることは難しいかもしれない。
次に、筆者は産業革命の工業化によって時間を分・秒の単位で管理する方法が誕生したと指摘する。時間を効率的に使うという発想自体がここ数百年程度の歴史しか持たない新しい考え方であるため、それに適応した身体構造をしていない人間にはストレスが掛かるという。

そんな現代人にも、時間に追われるのではなく、時間に余裕を感じる方法があるという。結果を急いだりや効率を求めるのではなく文学・芸術作品に触れる事、そして他者のために時間を使うことが挙げられている。時間の経過の仕方は、夢中になっている最中とつまらないことをした遠も見返す時が短く、夢中になっていたと思い返す時とつまらないことをしている最中が長く感じられるようだ。なにかに没頭することで、時間の感覚を取り戻すことが出来るという。

明日は、過去の記憶を記録することが正しい想起が出来るようになる基礎となることをまとめる。

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