思考力強化『すごい言語化』

言語化とは「何を」「なぜ」伝えるかを明確にすること。どう伝えるかではない。よくよく考えると、どう行うかは何をするかを決めてからでないと決められない。
行こうとしていた飲食店が閉店していた場合、「閉店だ。どうする?」と言ううことがあるが、厳密には、「閉店だ。代わりに何をする?」が正しい。ご飯を食べる目的なら、他の飲食店を探すし、室内に行きたかったのならコンビニや映画館に入るかもしれない。どうすると何をするを混同して使っていることが多いので、意図を正確に表現した言葉を使うように意識する必要がある。

もう一つ言葉使いで注意すべき点が、比喩を使って言語化した気になってしまうことだ。抽象的な概念を物理的な行動を伴う動詞を使って表現している場合は注意。具体的な響きなのにふんわりした内容しか伝えられない。
「意図を汲み取る」「効率を上げる」「顔がみえるやりとり」「意見をすり合わせる」「心を開く」「知識を積み上げる」「スキルを磨く」「課題を乗り越える」「思考を引き出す」「ニーズを捉える」「フィードバックを反映する」「計画を練る」「成長を促す」「資源を活用する」「目標に向かって進む」「トレンドを掴む」「チャンスをつかむ」「シナジーを生み出す」「リーダーシップを発揮する」「パートナーシップを築く」「意見を交換する」「施策を打つ」「成果を出す」「解決策を模索する」「組織をまとめる」「主導権を握る」「流れが来る」「PDCAを回す」「気持ちを整理する」「自分の考えを持つ」「アイディアを出す」

物体の移動系: 上げる/下げる、進む、越える/超える
手や足: 掴む、握る、磨く、すり合わせる、打つ、進む、歩み寄る
身の回りのモノと同じ動き: 開く、積み上げる、整理する、まとめる、生み出す

どのように対象や現象を言語化するかによって、思考の範囲が限定される。
・顧客のことをターゲットと呼ぶことで、顧客の心理やニーズを考えにくくなる。
・付加価値をつけることを目指すことで、新しい機能を付け加えることにのみ意識するようになる。

「価値」は「便利」ということではない。顧客の不便を取り除く「変化」をもたらすことが出来るか。顧客の感情を理想の状態に上げたり下げたり出来るか。情熱を持ってサービスを売り込み、顧客がその意気込みを買ってくれるか。の3パターンしかないという。

「変化」は変化前と変化後を伝える必要がある。

「違い」を言葉にするだけでは不十分。

「独自性」を追求する罠。顧客の課題ではなく、同業者に目が向いてしまう。

「ゴール」だけでなく、「過程」も示す。練習メニューを作成するつもりで目標達成の方法を具体的に言語化する。

定義するとは、必要条件を挙げること。目指すべき指標を明確にして、練習メニューを決める。


考えると面白そうなこと
・なぜVRゴーグルはスマホほど多くの台数が使用されていないのか。(ゲーム, ビジネス)
・街の商店街の提供する価値は何か。
・揚げ足を取っていると感じさせないように、明確に言語化された会話をするためには何をすればよいか。

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