1年付き合った彼氏と別れた日記
5個上の彼氏とは去年の今頃に街コンで出会った。
パーティーの中で1番かっこよくて1番話してて楽しかった。そこからLINEの交換をし、後日上野駅で会うことになった。私は1回お酒を飲むとひたすら飲んでしまう性質があり、その日もほぼ初対面の相手なのに心配されるほど飲んだ。その後は、終電ももう無かったのでタクシーで彼の家に行った。
「ワンナイトで終わりかな」と思いながら目を覚ますと、彼は牧場の朝ヨーグルトとオレンジなんて実家のお母さんしか出してくれないような朝ごはんを出してくれて、そこをすごく好きになった。
あと、「今度は夜じゃなくて、昼間からどこか遊びに行こうよ」って言ってくれたので2度目のトドメを刺された。あーーこの人のこと好きになっちゃうなーー!!
家帰ってからバッグの中に何故か彼が気に入って使ってた猫ちゃんの可愛い箸置きが入っていたのに気づいて、それを返すという口実でまた会える理由が見つかったのがたまらなく嬉しかった。
そこから、私たちは色んなところに行くことになったね。最初のドライブでは埼玉の規模が小さい水族館でカワウソを見たね。日光も連れて行ってくれて帰りは宇都宮のお店で餃子を食べに行きたかったけど、どこも混んでいて諦めた。結局冷凍餃子を何種類か買ってお家でお酒を飲みながら食べ比べして楽しかった。ディズニーも行ったし私の地元に旅行しに行ったりお家デートも花火大会もお祭りも全部楽しかった。その度にLINEでアルバムも作ってさ。また思い出が増えたね、なんて笑っている時間が愛おしかった。
私の家の近くの居酒屋をたくさん開拓して私の住む街を気に入ってくれたのも嬉しかった。飼っているハムスターを一緒に可愛がってくれたのも嬉しかった。
でも、別れてしまったなあ。なかなか本音で話し合うことができなかったね。きっと彼は29歳で私は24歳で、お互い良いところを見せたくて背伸びしちゃってたしお互い嫌われるのが怖くて本当は窮屈だったのかな。実は「付き合おう」って言葉がなく交際が始まって、私を彼の友達に紹介する時に「彼女」として紹介してくれてそこでやっと実感が持てたくらい。
最初から「あなたと付き合いたいです」なんて大事な本音も言えないくらい窮屈な関係だったのかもしれないな。そんなの上手くいくはずもないの分かってるけど、やっぱり振られたのは悲しいしあの頃の楽しかった思い出に縋ってしまう。
昨日彼が私の家に荷物を取りに来た。付き合っている時なら嬉しかったチャイムの音が、悲しく感じた。私の家に置いて行っていた服と、カバンの中にたまたま入ってしまって「はむちゃんのところに来たかったんだろうし、ずっと持ってていいよ」ってもらった猫ちゃんの箸置きを彼に返した。
「もう共通の友人とかもいないし会うことはないでしょうね」って言ったら何故か寂しそうに「なんで。また友達として会おうよ」って言ってきた。意味がわからないなと思った。きっともう会うこともないだろうし、会えないよ。
帰り道、彼を駅まで送った。付き合ってる頃とあまり変わらないような他愛もない話をした。私達の目の前に手を繋いで仲つむまじいカップルが歩いてて、途中で彼女の方が躓いて「大丈夫!?!笑」なんてやっていて、かつての私たちが重なって泣きたくなった。
「この町は本当に飲み屋が多くていい街だった。楽しかった」って言うもんだから、「また来なよ」って言いたかったけど思いとどまった。
信号を渡ったら駅、というところで青になったからお別れした。彼は「あ、ここでお別れ?」って何故か名残惜しそうだった。「1年間とても楽しかったよ。ありがとう。元気でね」って言ったら「僕も楽しかった。ありがとう、またね」って。
またねってなんなんだ。もう2人で会うことはないし、そんな関係にもなるはずないのに。
次はお互いもっと腹割って話せて背伸びしなくてもいい相手に出会えるといいね。じゃあ、身体に気をつけて。元気でいてね。ありがとう。
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