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どう死ぬか

歳をとるとあちこちガタが来る。

それまで抱えてた持病が悪化したり、がんになったり。

夏には夏バテで調子を悪くして脱水になったり、冬はインフルエンザで調子を悪くする。生きる力がすこしずつ減っていって、若いころなら乗り越えられた変化についていけなくなってくる。

飲み込む力がなくなってむせるようになってくる。むせたら肺炎。食べるたびに肺炎になって、そのうち食べれなくなる。

脳梗塞や脳出血をしていれば急に麻痺が出て、ガタガタと崩れていく。


食べれなくなってきたらどうするか。家族は何か食べさせたいというだろうし、食べさせれば肺炎になったり、窒息する可能性がある。

点滴で栄養を入れるのも限界がある。腕の点滴で入れれるカロリーは沢山入れても、おにぎり1-2個くらいだ。首や股に太い管を入れれば1000キロカロリーくらいは入れれる。でもそんな管を入れたら管を伝って皮膚の菌が血液に入って2-3週間で感染症になる。ご飯も食べれず管から栄養を入れて、発熱する。管から水分が入るから、痰や唾液が増えて溺れてむせる。

肺炎を繰り返したり、食べれなくなった時は、もう生き物としての終わりが見えている。管を入れて栄養を入れて、変わりに熱が出て、それでも元気にはならないし、歩けるようにもならない。もともと脳梗塞や脳出血後で、あまり意識がなくて喋れなくなっているならそのままだ。

管を入れなかったらどうなるか。脱水になって痰が減って、意識も少し悪くなって苦しさが減る と言われている。

でも管を入れたほうが、何年というのは無理でも何か月かは長生きはできるかもしれず、そこに本人の人生の喜びがあるなら意味があるかもしれない。

昭和の頃から変わらず、「食べれなければ管を入れますよ」という病院は多い。自分がどうしたいのかは周りに伝えておかなければならないし、周囲の高齢者に聞けるうちに聞いておいた方が良い。

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