ベリーショートトリップ〜たまにどこかに行っている〜
33 一日一畳
今日は今年一番の冷え込みらしい。
雪の予報は外れ、朝、東の窓のカーテンを開けてみると眩しい陽が差してきた。
窓についていた雫が垂れ落ちている。
結露というのはあまり好まれないようだが、私はこの水と光と温度の微妙なバランスによって演出される冬の窓が好きである。
ガラスを這いながら垂れ落ちる水滴は、途中で止まったり、隣のやつとくっついたりと、生き物のような振る舞いをみせ、いくつもの跡を残しながらいつの間にか消えていく。
コタツに入り、背を座椅子にもたれかけ、首だ