ギリギリを狙う姿勢がゾクゾクする
今日は
大人の近代史 さんについて語ろうと思う。
略して『おときん』
2021年2月からスタート、パーソナリティはおが太郎さんと長まろさんのお2人。
名前からしてわかると思うが、歴史系ポッドキャストだ。
現代社会に大きな影響を与えているのに、語られ辛い近代の日本史に焦点を当てて解説してくれる。
トップ画面はおが太郎さんの奥様がお二人の顔を岩倉使節団風に描いたものだとか。
長まろさんの着物の裾を掴んでるのがちょっとシュールでクスッとくる。
(1周年記念で代わる以前の舞子さんの後ろ姿の写真も好きでした)
大人の事情で語られ辛い歴史を、歯に衣着せぬ物言いで紹介してくれるのがすごく心地よい。
長まろさんが取り上げるテーマが毎回ぶっ飛んでいて、それは放送できるのかギリギリのラインを攻めてくれるのが良い。
特に地政学から見たロシアと中国、北方領土問題、統一教会等を取り上げた時はびっっくりした。
誰もが興味があるけど話題にしにくく、分かりにくいテーマを、本当にわかりやすく面白く解説してくれていて、物凄く為になった。
日本人としてやっぱり知っておかないと恥ずかしいテーマで、なんとなくは知っているけどそこまで知らなかった、だけど勉学の道から卒業した今、今更誰かに聞くのは躊躇するものだったのでありがたかった。
ラジオが始まる時に毎回出だしでおが太郎さんがグッときた格言を紹介してくれるのだが、本当に沁みる物からくだらないと思ってしまう物や、子供の絵本に出てきた一説まで様々な格言を紹介してくれるのが毎回聞いててワクワクする。
どうしても重く暗くなりがちなテーマが多い近代史を話してるのに、お二人が褒め合いという名のボケを挟んでくれたり、くだらない下ネタを言ったり、急にラップがはじまったり、堅苦しくならずに聞けるのも魅力を感じる。
番外編では様々な近代史に出てくる場所を訪問している様子を録音した物から、
はたまた戦時下の料理をしてみる物から、
真剣になる所は丁寧に、笑える所は笑わせてくれて、毎週火曜日が来るのが待ち遠しいと思わせてくれる。
どうしても歴史系ポッドキャストとだけあって、コテンラジオさんと比べられがちなのだが、
コテンラジオさんほど変態的に細かい解説を聞くのは時に疲れてしまうし、
要点だけ抑えて語ってくれる分、歴史にさほど興味のない方はこちらの方が聴きやすいかもしれない。
そもそも歴史のデータベースを作るのを目標にしているコテンラジオさんと、
早足で駆け抜けてしまいがちな近代史の、自分達が好きな部分をかいつまんで話したい、という大人の近代史さんでは、
取り使うテーマもベクトルも似て非なるものがあるので、比べること自体が間違っているとは思うのだが。
三島由紀夫の金閣寺や夏目漱石のこころ等、近代の文学作品もわかりやすく紹介してくれているので、拝聴した後気になって自分で読んでみたりもした。
誤解を恐れずに言わせてもらうと、実際の本を読むよりラジオで聞いた方が面白く、興味深く感じた。
そもそも現代と遣う文体が違うので仕方ないのだが、どうしても取っ付き難い分かりづらい文章は、読んでいる内に心の目から何度も滑り落ちてしまう。
予めラジオで解説を聞いていたからなんとか読めたが、やはりかいつまんで聞いた方が楽で自分には合っていた。
これからもどんどんギリギリラインを攻めていってほしい。
毎週楽しみにしています。
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