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苦い思い出

半年ぶりくらいに会う友人と、何年ぶり?くらいに城下町を歩いた。
家から車で5分程の所にあるので、コロナが始まる前は昼ご飯がてら夫とよくフラフラ散歩する場所だったのだが、コロナが流行りだしてからめっきり足が遠のいていた。

久しぶりに歩いた城下町は、以前より活気で賑わっていてびっくりした。
天守閣なんて40分待ちだった。
前は近所のジジババか歴史ヲタしか来ないような場所だったのに。
5類になって遠出するのはちょっとまだ怖いが、近場で遊びたいという層に丁度良いのだろうか。


実はこの城を見ると苦い思い出が脳裏に過ぎるという話を、紅葉を見ながらぽつりぽつりと友人に話した。

昔、知り合いくらいのレベルの男の人に食事に誘われ、その日が来るまで毎日「今日はラーメン食べてるよ」とか別に誰も聞いてないし私はお前のSNSか?みたいな内容のないメールが届いて辟易して…と話していたら、友人が

「あー、俺通信ね。」

って言ったので笑ってしまった。
うわー、この現象に名前あるんだ。
それにしても辛辣な名前だ。
俺通信。実に嫌な定期購読だ。
頼んでもないのに届く所がまた最悪だ。

因みにまだ続くが、その人と食事をした後、この城下町に誘われ、景色を眺めてる時に急に手を握られ、しかも初っ端から指を絡められるという所謂恋人繋ぎというのをされ、余りにも気色が悪くて有耶無耶にして速攻帰ったというのが苦い思い出の全貌であり、
この城を見る度に急に伸びてきた男の濃い腕毛が脳裏に浮かんでくる、
という話なのだが、現在結婚してる夫も普通に腕毛は人並みにあるので、不思議な話だ、と話していたのだが、

「いやそれ腕毛が嫌なんじゃなくて何の好感度も関係もない人に急に接触されたのが嫌だったんでしょ」
と言われ、

………そうだったのか…と思った。



そう思うと夫は付き合う前からも一切手を握って来るなど、勝手に触れてくるような事はしなかったし、
付き合ってからもいちいち何をするにも許可を取ってきた。
「手を繋いでいい?」と一言いってくれた。
そういう当たり前な事が私を救ってくれていたのかもしれない。

私の苦い思い出を聞き、友人も「昔あんかけパスタを食いに行こうと突然連れ出され、その後ゲーセンへ連れられ、別に頼んでもないし欲しくもないUFOキャッチャーでくそでかいぬいぐるみを得意げに渡され、そのぬいぐるみを抱いたままの状態で色んな所へ連れ回された男が嫌だった」という話をしてくれ、

皆色々苦労してんのね…って思った。

ちょっと…初回のデートあんかけパスタキツイな…


男性諸君は日頃大変だと思うが、こういう事が嫌がられるということは心に留めておいて欲しい。

すまない。

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