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リスが作ってるお菓子屋さん

週末に夫の実家に帰省するので、地元で有名な『リスが作ってるお菓子屋さん』というコンセプトのクッキー缶を手土産に購入した。

私がメルヘンな脳をしてる訳じゃなく、本当に『リスが作ってる』という事になっているお店で、


副料理長のナッツが森から美味しい食材を採ってきて、料理長のチェスが調理してるっていうコンセプトになっている。

んだ、けども、
私がクッキー缶を手に取って夫に「リスが作ってるんだって!可愛いね!天才だね!」って言ったら


夫が真顔で言うんですよ。

「いや?このお菓子屋さんの後ろにある工場でバングラデシュ人のマリオが作ってるよ」

うちの夫、表情筋死んでるんで至極真っ当な顔してこういうこと言う。


「ナッツが森で採ってきた木の実を」

あっ、それはナッツがちゃんと採って来てるんだ。

「チェスがよくやったなー、すごいぞー、ってナッツを褒めてから高橋に渡して、高橋が木の実を3Dスキャナーに取り込んで」

ん?

「取り込んだデータを元に中国人のチャンが金型を生成して、マリオがそれを元に作ってる」

なんか異国情緒溢れてるのが妙にリアルで嫌。

「本当はもうチェスも経営だけに手を回したいし、工場の事は高橋ひとりで回して欲しいと思ってるんだけど、中々思うように高橋が育たないから苦労してるんだよね。
だからこまめに工場に顔を出して、ちゃんとナッツが採ってきた素材の感じを汲めてるか確認しなきゃいけないから忙しいんだよね」

妙に生々しいな。


こういう口から出任せをスラスラ出てくる奴って怖いよなぁと思いました。



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