2020宝塚記念 有力馬考察
サートゥルナーリア Cルメール
有馬記念は展開、斤量に恵まれた面もあったが2着。非根幹距離への適正があることを証明した。ローテ面も3ヶ月以上間隔を開けた場合4戦4勝と故障を懸念する一族ならではのゆとりローテは好感が持てる。右回りも(5.1.0.0)と連対を外しておらず、実績面でも申し分ない。上がりの速さが重要なこのレースで有馬記念のような持続的な末脚を使えれば馬券内は固いだろう。
不安材料
もともとスローからの瞬発勝負に強い馬で、右回りで唯一負けた有馬記念も持続的な流れで2着。速い流れの皐月賞も勝ちはしたが辛勝。今回も持続的な流れが要求されることが予想されるため理想の末脚が発揮できず取りこぼすイメージも湧く。さらに鞍上のルメール騎手は毎年宝塚記念に騎乗しているものの馬券内に入ったことが一度もない。いつも信頼できる鞍上なだけにこのデータは凄まじい。私自身のイメージとしては2017年のドゥラメンテと同じ匂いがします…笑
ラッキーライラック Mデムーロ
明らかに去年の府中牝馬ステークスから馬が変わった印象。エリザベス女王杯を勝ったときはこんなに強かったのかとクラシック戦線の頃のラッキーライラックを思い出しました。ステイゴールドの血はやはり晩成が多いなと考え直しました。馬体重をさらに増やしており、信じられないパフォーマンスを残す可能性も秘めている。このレースは牝馬が強いレース。過去10 年の牝馬の複勝率は45%。さらに過去5年馬券になった15頭中10頭は5歳馬。鞍上も過去5年三度も馬券になっているなど好データが揃っている。
不安材料
この馬は良馬場でスピードにのるコースが合っており、昨年のエリザベス女王杯はあがり32.8秒を叩き出し、瞬発力勝負での1着。前走の大阪杯もあがり33秒台のスピード勝負での勝利。中山記念や香港ヴァーズのような反主流の馬場で持続的な34秒以上の末脚勝負になる場合取りこぼすケースが多い。宝塚記念は例年上がり最速が35秒くらいのバテない末脚が要求されるレースではっきりとこの馬には合わないレース。さらに前走の大阪杯も前の馬が有利な展開で、内々を通っての好騎乗もあり、今回外枠に入った為この馬が得意な運びになるかは微妙。血統的にも好走牝馬に共通する牝系に欧州血統が入っていない。
クロノジェネシス
昨年の秋華賞から馬体重を20キロ以上増やしており、成長を遂げた4歳牝馬。前走大阪杯は外外を回っての2着。負けて強しの内容だった。血統的にも父バゴと完全な欧州血統で、馬場が渋るには問題のない血統。昨年の秋華賞はタフな末脚勝負で完勝。8枠のデータも素晴らしく、過去10 年で7頭もの勝ち馬を出している。ラッキーライラックに負けた二戦ともこの馬には合わないレースであったことは間違いない。
不安材料
ラッキーライラックの時に述べた牝系に欧州の父があまりないところが少し不安。4歳馬のデータが悪く、過去5年で馬券になったのはショウナンパンドラ、ドゥラメンテ、キタサンブラックと3頭のみで勝ち馬がいない。鞍上も人気で取りこぼす傾向にあり、G1で人気するなら嫌いたい。