お問合せ対応に、エンジニアとして関わってきたことを、振り返ってみた

この記事は GMOペパボ EC Advent Calendar 2022 の10日目の記事です。

こんにちは。GMOペパボ株式会社で、エンジニアとして働いています。
ロリポップを経て、今はカラーミーショップのサービスに携わっています。どちらのサービスでも、私は運用業務をやっていて、その中で、ユーザーからのお問合せに関する技術的な調査を担当してきました。
(以降、このことを「お問合せ対応」と書いています。)
2つのサービス合わせて6年ほどやっているのですが、来年から新しいチームに異動となり、担当を離れることになるので、しめくくりとして、改めて振り返ってみました。

はじめに、カラーミーショップでの「お問合せ対応」とはどんなことをしているのか、簡単にまとめておきます。
ユーザーからのお問合せにCS(カスタマーサービス)が回答するにあたり、技術的な調査が必要になることがあります。
そういった場合に、CSから依頼を受け、エンジニアが調査をします。
現在のカラーミーショップでは、CREチームが担当しています。

これまで私がやってきた中で、「心掛けてきたこと」そして「やっていてよかったと思うこと」を書いてみようと思います。

心掛けてきたこと

1. 相手の気持ちに寄り添う

  • CSが「安心して」返信することができるようにする

    • 回答に必要な材料を、技術的な裏付けを取り、揃える

    • エンジニアだからわかる内容ではなく、誰にでもわかる内容で、結果について回答する

  • ユーザーが困っていることに寄り添い、解決に導けるようにする

    • 困っていることを正確に読み取る

    • 可能な範囲で「早く」回答する

    • 問題に対して、技術的にすぐの解決が難しい場合でも、何か提案できることはないかを考える

当たり前のようなことになってしまいましたが、テキストがメインのコミュニケーションにおいては、気をつけないと、自分の言葉で書いてしまいがちです。リモート体制になる以前は、私はよくCSの席まで行き、口頭で補足することも多くあった気がします。
「相手の要望を読み取る力」と、「相手に伝わる伝え方」については、意識して日々仕事をしているつもりです。
ありがたいことに、まわりに見習いたい人が沢山いるので、学ばせていただいています。

2. 事実を意識する

依頼される調査内容には、「ユーザーからのお問合せの内容」と「CSが調査した結果、不明点があるので技術的な調査をしてほしい」という内容の二点が基本的に書かれています。
私は、「起きていること」「困っていること」「どうしてほしいのか」を把握して、その次の行動をとるようにしています。

  • 「起きていること」→ 再現するのか確認する

  • 「困っていること」→ データを見る、コードを読む

  • 「どうしてほしいのか」→ 調査結果をふまえて、提案内容を考える

事実を意識しないと、文章を読み違えてしまったり、その結果正しくない、意図に沿わない回答をしてしまう可能性があるので、無駄な時間を使わないためにも、気をつけています。

3. スピードを出す

  • 2. で述べたサイクルを早く回す

  • サービスの全体的な仕様理解に務める

    • すぐに見当をつけられるようになると、調査の速度が上がる

  • 調査に時間がかかりそうな場合は、小さなことでも何か回答する

    • 問題の解消までに、代替案の提案をする等

調査と一言でいっても、実際に動作確認してみたり、コードを読んだり、SQLを実行してデータを確認したり、その上で不具合を修正したり…と、お問合せそれぞれに対して、様々なことが発生するので、時間がかかることがあります。

ユーザーが困っていることに対して、完璧な結果と回答を出すのがベストですが、そのための調査に何時間も何日も費やすのは、他の業務が止まってしまうし、ユーザーを待たせることにもなります。
調査をしているとあっという間に一日が終わってしまうこともあるので、スピード感については、意識していました。

4. 根本解決する

問題に対して、根本解決できないかを考えます。
同じお問合せを減らし、同じ問題で困るユーザーを増やさないためにも、私たちがお問合せ対応に割く時間を減らし、改善の時間を作るためにも、重要です。
とはいえ、これに関しては、もっと沢山やることができるとよかったなと思っています。新しいCREチームに期待しています。

やっていてよかったと思うこと

1. 仕様の把握が固定しない、全体を見ることができる

長く続くサービスなので、ユーザーが使い続けていくにつれて、様々な改良が行われ、たくさんの機能があります。
お問合せ対応をやっていると、古いものも、新しいものも含めて、ほんとうに色々な機能に関して見ることになるので、全体的な仕様の把握・理解と、それにまつわるコードやテーブルなどを把握するようになります。
それは、お問合せ対応のスピードアップにも繋がるし、自分の開発業務でも、活かせることが多いです。

2. 広く関わることができる

調査するにあたって、自分だけで解決することもあれば、該当する機能を開発した担当者に確認したり、共有することもあります。
そのため、自分の所属しているチームに留まらずに声をかけることが多いので、色々な職種のメンバーと関わることがあります。
これはお問合せ対応をしていなくてもできることかもしれないのですが、チームを隔てて、といった部分では、よりそういうことが多いのではないかなと思います。

私は「何かあったときに気軽に相談できる人」でいたいので、そういった関わりの中で自分のことを知ってもらえているといいなと思います。

3. ユーザーに近いところにいることができる

エンジニアは、どうしてもエンドユーザーの声を直接受け取る機会が少なくなります。
私は、ユーザーの声を聞いたり、反応を見ることでやりがいを感じるので、気付けば自分から進んでお問合せ対応をやってきていて、その気持ちが強くなった頃にCREチームが発足し、これまでやってきました。
お問合せ対応をしていると、問題が解決したことでユーザーの満足度が上がったり、お問合せから発生した改善を行ったことで喜びの声が聞けたりします。自分がしたことに対するフィードバックが早いのが良いところです。

おわりに

振り返ってみて改めて、サービスのため、ユーザーのために仕事がしたい、自分の性格に合っていたのだなぁと思いました。
少し寂しい気持ちもあるのですが、この経験は私の強みとなっているので、チームは変われど、これからもみんなのためにやっていきたい!という気持ちでいます。




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