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Aqours学特講 曲編②「DREAMY COLOR」

 皆さん、こんにちは。はまーです。

 第二回講義としては、Aqoursのニュースタンダードな始まりの曲である「DREAMY COLOR」の話をさせて頂こうと思います。

 何度も注意書きとして書いておきますが、私のラブライブ!サンシャイン!!への見方はかなり変わっている自覚があります。それでも、こういう見方があること、そしてAqoursの持つ意味を少しでも知って欲しいために、この文章を書いています。

 この文章があなたにとって、少しでもAqoursを知るために役立ったのであれば、それより嬉しいことはありません。


 それでは、講義開始です。


「DREAMY COLOR」基本情報

作詞:畑亜貴、作曲:MEG、Kanata Okajima、編曲:MEG(敬称略)

 2021年6月30日(水)発売の「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours CLUB CD SET 2021 HOLOGRAM EDITION」に収録された、「We Are Challengers Project」 テーマソングです。

 上の映像は、監督:東市篤憲(A4A)(敬称略)

そして、

協力:沼津の皆様

キヤノン ボリュメトリックビデオスタジオ-川崎

によって作られた作品です。


 MEGさんとKanata Okajimaさんのコンビといえば、Guilty Kiss 1stフルアルバムのコンビです。

 気持ちいいサウンドと、アクセントで入るウクレレ、何よりもこの曲は「Aqours」があふれています。


 「『イマ』を生きている」Aqoursが。


タイトルの意味を話す前に

 この曲はAqours既存曲の中でも、遥かに持つ意味の重要性がほかの曲とは違います。

 あまりに意味が多すぎて、理解するのが大変だと思ったので、二個の軸を私の方で勝手に決めて、この軸を中心に、私が知っている事、考えている事のすべてを書いていきます。

 その二つとは、「歴史」、「変わるものと変わらないもの」です。


①「歴史」

 この曲はAqours6周年と深く関連しています。そしてこのPVが公開されたのは、本来あったはずであろう、つま恋が無くなった後です。


 ラブライブ!シリーズ初のキャストによるAqours楽曲の実写PV。


 私は楽しみでしかありませんでしたが、周りの旗色はどう見ても芳しくありませんでした。


 「『DREAMY COLOR』のアニメのPVもつけるなら分かるけど…」、とか、「もうアニメは劇場版で終わって、5thもやったのに何をいまさら」とか。


 そんな声を受けてもなお、全てを吹き飛ばしたのが、このPVです。

 2022年3月14日時点で、再生数約550万回。ラブライブ公式チャンネルの中では不動の一位です。

 この曲は「We Are Challengers Project」の曲です。文字通り、実写PVを遥かな完成度と、何よりも実在性を持たせて、世の中のすべてを支配したのが、この挑戦者、Aqoursです。


 再生数という最も残酷であり、純粋な数字がすべてを語っています。

 このPVの価値を。


 このPVのコメント欄や、私、そして読んで下さっているあなたも思ったことがありませんか?


 「何故こんなに惹かれるのだろう」と。


 その理由の一つに、上に書いたような「実在性」が挙げられると思います。その説明のためには、「歴史」がどうしても絡むのです。

 なのでその話を今からさせて頂きます。

 

 「ラブライブ!サンシャイン!!」と沼津は勿論舞台設定という点で、最初は結び付いていました。

 でも、それだけじゃなくなったのです。いつからかは分かりません。この作品のファンたちが「聖地巡礼」の名の下、沼津を訪れることが多くなり、観光業発展の為に沼津市さんが様々なコラボを精力的に行ってくださるようになりました。

 Aqoursも観光大使に任命され、沼津の夏祭りに2nd LIVE TOURの前に参加させて頂いたり、今ではあげつち商店街さんも年末にイベントをしてくださったり安田屋旅館さんも「JIMO-AI Dash!」の踊ってみた動画を出してくださったりリバーサイドホテルの名誉支配人に善子ちゃん(ヨハネ!)が就任したりと。

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 こんなにも温かく受け入れてくださる作品が世の中に一体どれだけあるでしょうか。

 今でもAqoursを受け入れていない場所もあることも知っていますし、実際私も沼津に行ったときに、そういう目的で(この場所に)来るのを辞めてくれないか、と直接言われたこともあります。

 決して悪いことではないと思っていますし、なんなら仰っている通りだと思っています。


 それでも、大多数の方々が受け入れてくださっている、というのが純然たる事実として存在しています。

 なんて、嬉しくて、光栄なことなんでしょう。


 本当に温かい街なんですよ、沼津と内浦は。私は、この町がなければ、ここまでラブライブ!サンシャイン!!にハマっていませんでした。それだけは断言できます。

 そんな街で撮られたのがこのPVです。


 撮られた場所は「らららサンビーチ」と呼ばれる場所です。長井崎小中一貫校よりも大瀬崎側にあるビーチで、私の記憶が間違っていなければ一回もアニメ内で登場していなかった気がします。

らららあくあ

らららはまー

(写真は公式Twitterより借用)

 これまで、Aqoursと沼津で共に歩んできた六年間があるからこそ、成し得たこのPVには、紛れもなく、そこに「Aqours」が生きています。

 最早元々聖地ではなかった場所ですら、まるで元々Aqoursが生きている場所になる。

 沼津という場所、内浦という場所そのものが、Aqoursが生きている、聖地となっている。

 それが、六年間という「歴史」の成し得た、Aqoursと沼津の勝ち取った、共に歩んできた「イマ」です。

消えない 消えない 消えないのは
いままで自分を育てた景色

消さない 消さない 消さないように
ここから始まろう つぎは飛び出そう 

「夢で夜空を照らしたい」より引用。

みんな帰る場所をココロに持とう
それは自分で決めちゃいな
帰る場所をココロに持とう だいじな場所

今日もね あったかい(JIMO-AI Dash!)
今日もね ほっとできる(JIMO-AI Dash!)
いつだって 待っててくれてる
My love, my place! ココだよキミと!!

「JIMO-AI Dash!」より引用。


「変わるものと変わらないもの」

 この曲の本質について話していきましょうか。

 一番難しいところですが、ここを理解できると、「イマ」のラブライブ!サンシャイン!!が見えてきますので、頑張りましょう。


 そもそも、この曲はどういう立ち位置の曲だと思いますか?


 私は、「始まりの曲」だと思っています。「君のこころは輝いてるかい?」と同じです。

始まるんだ 始まるんだ 始めたくなったら
生まれるんだ 生まれるんだ 新しいときめき
昨日までなかったものが 不意に現れて動きだす

一番サビより引用。


 六周年のAqoursが、「Next SPARKLING!!」を迎えたAqoursが、再び「始まり」を歌う。

 どうやら、ハジマリオワリAqoursにとっては同じことらしいです。

ハジマリとオワリの 線など引けないよ

「ハジマリロード」より引用。


 夢叶って、次の夢へ。これがAqoursです。

いまだって未熟だけど
先へ進まなくちゃ それしかないんだよね 未来へ!!

「Next SPARKLING!!」より引用。


 夢が叶うと普通は満足して立ち止まると思います。それでも、次の夢を叫んで、しかもそれに対して笑顔で当たり前のように向かっていくAqoursは、正直言って異常です。

 そして、最高に、挑戦者です。

面白いんだ 面白いんだ 初めてのことが
惹かれるんだ 惹かれるんだ 新しい挑戦には

二番サビより引用。


 そしてこれが、Aqoursの「変わらないもの」です。


ああ風の向きは変わってくけど
ユメ追う情熱は変わらないから

 ここの話をしたいがために、この文字を紡いでいます。ここの話をするためには、Aqoursにとっての「風」の話をしなければならないので、簡単にしたいと思います。


 Aqoursにとっての「風」とはなんでしょうか。


 私は「未来」だと思っています。


Ah! 風になろうよ ミライの風に

「Braveheart coaster」より引用。

光る風になろう We got dream

「未来の僕らは知ってるよ」より引用。

そして、二番Bメロで「風の色が変わってくよね」と言っている「DREAMY COLOR」ですが、Cメロで、

ミライの色が変わる 変わってもきっと

と言っています。


 ここから、自分は「風」はAqoursにとっての「未来」の象徴だと思いました。

 すると、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」二期一話で、紙飛行機を「風」が運んでいたことにも、納得いかないでしょうか?

 6thの追加公演である、東京公演のステージ名が<WINDY STAGE>(風の「吹く」舞台)なのも、意味があると思いませんか?


 この話を込みで、上の歌詞について考えると、風=未来、の向きは変わっていくけど、ユメ追う情熱は変わらない、という意味になります。

 未来の色が変わる、それは至極当然の事ですよね。我々だって、Aqoursだって「イマ」を生きている。生きている以上、「時代は今日も過ぎてく」んですよね。

 明らかにメルパルクの時からは、時代も状況も在り方も違う。

 アニメ化も決まっていなかった時とは違い、今は、そのアニメが劇場版まで綺麗に描かれきった、という。

 確実に、5thまでのAqoursとは違うんですよね。


 それでも、「変わらないもの」がある。それは「ユメ追う情熱」だ、と。



 人と話していて、言われたことがあります。上の歌詞は、真なる意味で「変わらないもの」の話ではないのではないか、と。


 私もそう思います。もし、本当に存在するのであれば、それは「何も変化していない」ということであり、「挑戦者」Aqoursの概念に反していると思います。


 そんなこと、Aqoursはとっくに知っているのです。

変わらないものはない
なんとなくわかる
でもきっと変わらない この熱い気持ち

 「No.10」より引用。

"Shine!"だよ 変わらない未来はない

 「太陽をおいかけろ!」より引用。


 つまり、この「変わらないもの」はある種「変えたくないもの」だと思っています。

前を向いてAqoursとして、いろんなことに挑戦したいという気持ちは、ひとつも変わっていないので

 ラブライブ!サンシャイン!! Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~ Day1 伊波杏樹さんのMCより引用。


 「気持ち」の中身は変わっていると思うんですよねそれ故に「いろんなこと」と伊波さんは仰っているわけでして。

 それでも、全体として、「挑戦したいという気持ち」は、常に変わってない、と。


 それと同じように、情熱の種類は変わるかもしれないけど、全体としての「ユメ追う情熱」は変わってない、とAqoursは叫ぶわけです。


ミライの色が変わる 変わってもきっと
僕らの想いは変わらない

Cメロより引用。


 ちょっと蛇足になるかもしれませんが、Aqours Magazineでのキャストインタビューのキャッチコピーをご存じでしょうか。

 「これまでも、これからも挑戦者」

です。

 これが、Aqoursの「変わらないもの」であり、「変えたくないもの」です。



 今まで「変わらないもの」の話をしてきましたが、勿論「変わるもの」もある

 それはAqoursの見ている景色だったり、であったり、未来の形だったり。

 実に多くのものが「変わる」、変わってしまう世界です。


 そして、変わってしまうことって、きっと「淋しさ」を含んでいると思うんですよね。

ああ風の色が変わってくよね
隣で見てたら切なくなってさ
目が合ったらとにかく笑おう
それで消えるよ
淋しさなんて消えちゃうよ

 二番Bメロより引用。


 淋しさは確かにある。それでも、隣にいるAqoursと目を合わせて、笑い合えば、淋しさは消えるよって。

 Aqoursはそういった淋しさや切なさの大切さを理解しています。

千歌「楽しい時間というのはいつもあっという間で」
果南「そこにいる誰もがこの時間がずーっと続けばいいのにって思ってるのに」
「でも、やっぱり終わりは来て」
ダイヤ「時が戻らない事、もう一度同じ時間を繰り返せないことが、とても寂しく思えるけど」
ルビィ「同時にやっぱりどうなるか分からない明日のほうがちょっぴり楽しみであって」
花丸「ああ、これが時が進んでいくことなんだなって実感できるずら」
善子「そして気づく。二度と同じ時はないから。この時が楽しいって思えるのかな。今こうしていることが、たった一度きりだってわかっているから、全力になれる」
梨子「いつか終わりが来ることをみんなが知っているから。終わりが来てもまた、明日が来ることを知っているから」
鞠莉「未来に向けて、歩きださなきゃいけないから、みんな笑うのだろう!」

 TVアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」二期十一話「浦の星女学院」より引用。

キモチがせつない その切なさを抱きしめ
いっしょにBrightest Melody

「Brightest Melody」より引用。

季節はいつも駆け足なんだ
気がついたら通り過ぎてるね
もう二度とはこない だから愛おしい

「涙×」より引用。


 そういった切なさと共に歩むために、Aqoursは「笑おう」と、笑顔で歌うのです。

 淋しさに向き合う為に、笑顔で歌う強さを持ったのが、「イマ」のAqoursです。


気になる歌詞

 二つの軸に含まれない歌詞で、解説したい歌詞が二つあります。

 一つは一番Bメロ。

息が切れてもまだ走ろう 行ける、行けるよ!
眠るチカラ呼び覚まそう

 私の推しである桜内梨子ちゃんが歌っているところです。


 ここから分かるのは、息が切れるほど、Aqoursが走ってきたこと。

 そして、そんなに走ってきたAqoursが、

「行ける、行けるよ!」と叫んでいる事です。

 これなんですよ。これが、私の好きなAqoursです。


もう一つは、Cメロ後半。

伝えたい想いがある ずっとあるんだよ
伝わってると信じたい
だって君の声が聞こえてくるから
胸に君の声が届くよ…

 「だって君の声が聞こえてくるから」


 聞こえる訳がない。


 LIVEは悉く中止になり、無観客LIVEしか行われていなかった2021年。声を出したいのに出せない。そもそも直接会えない。こちらの想いを伝えられない。

 なのに、何故、Aqoursは我々の心の叫びを、受け取ってくれたのでしょうか。


 それは、昔から我々が声を届けようとしていることを、知っているから、だと思っています。

がんばれと聞こえてきたよ 君の声が
負けない負けられないと 応えたんだ

 「ホップ・ステップ・ワーイ!」より引用。


  実際に聞こえなくても、聞こえることはあります。

 言わなくても、分かるでしょう。


  「Next SPARKLING!!」


 「聞こえた…」


タイトルの意味

  講義の最後に、この曲のタイトル「DREAMY COLOR」について話します。


  DREAMでもなく、DREAMINGでもなく、DREAMY。

  形容詞なので、直訳すれば「夢の様な色」。

  〇〇のような、と言っている事は、どこまでも「夢」というものに近い色だ、と言うことになります。

  わざわざ林檎に対して、「林檎のような」赤っていいますか?ただ、「林檎の赤」と言えばいいでしょう。


  形容詞なのは、Aqoursがきっと、それを「夢の色」だと決めていないからでしょう。

  Aqoursは、輝きを、夢を、「それ」だと定義しません。定義した瞬間、それは固定化され、自由を失うからです。

  これは、2期13話で高海千歌が気づいたことです。

青い鳥探してた
見つけたんだ
でもカゴにはね 入れないで
自由に飛ばそう YES!!

  「WONDERFUL STORIES」より引用。

  青い鳥は、カゴに入れずに自由に飛ばす。

  Aqoursの選んだ結論です。そして、その結論故に、イマのAqoursがいます。


  実写PV初音ミクさんとのコラボ劇場版の「その先の先の先」の物語を描くAqoursが。


  「DREAMY」夢のようなどこまでも夢に近づくAqoursにピッタリのタイトルです。

明日は今日より夢に 近いはずだよ

  「Next SPARKLING!!」より引用。


  全て大文字なのは、それがAqoursだけの、色だから。Aqoursと私たちだけの、色なのです。

がんばっちゃうココロってどんな色だろう?
ユメ見る僕らってどんな色だろう?

  アウトロより引用。


   Aqoursの色にセカイが染まること。

   私の大切な夢のひとつです。

最後に

 これは、いうなれば、こちら側のAqoursが作り出した、新たな「ラブライブ!サンシャイン!!」の物語です。劇場版まで紡がれた「歴史」の、その先の物語です。

 これに対する想い葛藤を、EXTRA LoveLive! Day2の伊波さんや、6th LoveLive!<SUNNY STAGE>Day2の降幡さんが仰っています。

"Aqoursとして"の物語って、やっぱり劇場版からあの……で皆さんの前では、しっかりとお届け出来ているのはそこなのかなという風に思っていてAqoursのストーリーをこれからどうして行くんだろう、ということを………9人揃って、常に。多分それぞれの、あのメンバーに対して思っていることがたくさんあって、愛が沢山あって。……だからこそ、このステージがないと私たちは、Aqours、彼女たちの道を走っていくことが、やっぱ出来なくなってしまうと思うのですよね。なので、私たち自身、メンバーのこと一人ひとり大切に思う気持ちと、メンバーに会いたいと思って来てくれてるここに来てくれている皆さんがいないと、Aqoursのステージは、Aqoursの物語は、進んで行かないと思っています。なので、皆さんも一緒にこの……ラブライブ!サンシャイン!!、Aqoursというものの"物語"の先の先の先を一緒に作ってくださいますか?

 ラブライブ!サンシャイン!! Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~Day2 伊波杏樹さんのMCより引用。伊波杏樹さん名言・名場面bot(@Inami_Meigen)のブログ(https://inamimeigen.hatenablog.com/entry/DREAMY_CONCERT_AnjuMC)より借用(許諾済み)。

 「今 みらい 変えてみたくなったよ!」(君のこころは輝いてるかい?)というフレーズを聞いて、「ラブライブ!サンシャイン!!」が「Aqours」の物語を作ってきたけど、今度は「Aqours」が「ラブライブ!サンシャイン!!」の物語を作らなきゃと感じました

 ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 6th LoveLive! ~KU-RU-KU-RU Rock 'n' Roll TOUR~ <SUNNY STAGE>Day2 降幡愛さんのMCより引用。



 きっと、5th LIVEの「Next SPARKLING!!」でこの物語は終わってもいいのかもしれない。5thLIVEからこういう情勢下になり「ラブライブ!フェス」で、μ’sとAqoursがついに同じ舞台に立つことによって、様々な因縁や、願いが、決着がつき、叶いました。


 本当に、綺麗すぎる形です。


 そのことに意味を見出して、この作品から、笑顔で距離を取った人たちがいることも知っています。そして、今別のラブライブ!内のコンテンツを追いかけていることも。

 それって、その人の心の声に正直ということですし、「大事なのはやりたいかどうか」という、高海千歌の哲学を全うしているという点において、十分尊重されるべきだと思います。

 私自身も、寂しいという気持ちはあれど、その選択に対して怒りはもう湧きません。

 だって、その人は「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品を直接追っていなくても、「ラブライブ!サンシャイン!!」という概念、哲学を実践しているんですよね。

 それは、最高に、「ラブライブ!サンシャイン!!」に対して真摯だと思うからです。その人にとって、この物語は「ぜったい消えないステキな物語」になった、のだと思うのです。


 でも、私は問いたい。


 何故、Aqoursは歩みを未だに止めず、LIVE活動を行っているのか。何故、初音ミクさんとのコラボといった、新開拓を行っているのか。


 何故、命を懸け続けているのか。


 私に正解は言えません。ただ、Aqoursは今でも走り続けている、という事実が目の前にあるだけです。


 なら、私は、彼女たちを信じて、一緒に進むだけです。

皆さんも待っててください!……じゃなくて、一緒に進むんだよね。

 ラブライブ!サンシャイン!! CYaRon!2nd LoveLive! ~大革命☆Wake Up Kingdom~ Day2 伊波杏樹さんのMCより引用。


 この物語は、まだ、完成していない。

 我々が、Aqoursと共に、作るのです。

やっぱりAqoursとして歌やパフォーマンスを紡ぎ続ける事で、人生を生き続けることに……、そして皆さんと楽しい景色を、たくさんたくさん見ていくことにしていきたいと思うので、一緒に夢を叶えてください!
宜しくお願いします!!

 同様に、ラブライブ!サンシャイン!! Aqours EXTRA LoveLive! ~DREAMY CONCERT 2021~Day2 伊波杏樹さんのMCより引用。

 

 Aqoursは「イマ」を生きている。

 

 「Next SPARKLING!!」を超えた彼女達を追いかけることは、きっと、新しくAqoursを追いかける人や、少しAqoursから離れていた人からすると、真剣に追えば追うほど、心が折れてしまう瞬間や、何を伝えようとしているが分からない事があると思うんですよね。

 僕はAqoursを信じて追いかけますが、追いかけることを強制するのは一番無しなのでしません。と言いますか、どの作品を追いかけるかなんて、人から指図されて決めるものではありません。


 でも、それでも、僕は、Aqoursの事を、見ていて欲しいのです。


 僕には我儘な願いがあります。それは、Aqoursが一番凄いって、誰かに言って貰うことです。


千歌の覚悟1

千歌の覚悟2

 スクスタ34章「見たいの!Aqours! 前編」より抜粋。

 一番「好き」ではなく(そりゃ言ってくれたら僕は本当に泣いてしまうぐらい嬉しいですが)、一番「凄い」です


 このことは決して他のグループの事を否定しているわけではありませんμ’s、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liella!、どれもが僕にとっての宝物ですし、尊敬の対象です。

 信じてもらえないかもしれませんが、本気で僕は、彼女たちそれぞれの物語と世界が、好きです。


 どのグループも凄い、どのグループも、そのグループにしか表現できないモノを表現している。だから比較できない。

 その理屈も十分理解していますし、そう主張することを私は否定するつもりは全くないです。


 全部好きだからこそ、その中で一番、って言って欲しいのです。

 μ’sが「憧れ」だからこそ、「原動力」だからこそ、勝ちたい。

 そう言った高海千歌を、私は知っています。

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 二個前の27000字のブログにも書きましたが、今のこの状況がAqoursの成してきた事の証左なのは十分理解しています。

 全部のグループが「凄い」ことなんて、僕にもわかっています。LIVEに参加して、TVアニメを見て、物語から真剣に受け取って。

 どれだけ圧倒されたか。


 でも、Aqoursだって、凄いんですよ。


 だからこそ、一番凄い、って言われたいんです。


 比較なんてしなくていいのかもしれません。全部凄い、でいいじゃん、って思いますよね。

 また比較するのか、昔の痛みに満ちた時代を繰り返すのか、って、思われてもおかしくないかもしれません。正直思う人がいるだろうな、と理解してもなお、この文章を書いています。


 ここに、もう昔みたいなことは繰り返させない、という僕の確固たる覚悟があることを示しておきます。もう、二度と比較という行為が、悪意に満ちて、否定につながることはさせない。


 痛みを知っている人が今はいるから。痛みを僕がこのように文字で伝えるから

 優木せつ菜ちゃんの功績を、信じているから。


 だからこそ、僕の我儘ですが、言葉という形で、声という形で、「Aqoursが一番凄い」って、なるべく多くの人に言って欲しいのです。

 Aqoursが昔、自分たちに自信を持てなかったのは、「Aqoursが一番凄い」という声が少なかったから。その声をあげるには余りにも周りの環境が壮絶だったから。

 私はそう思っています。だから、Aqoursは、「一番凄い」っていうことに固執しているのだと、考えています。

 

 でも、今なら、Aqoursに届けられる。僕だけじゃなくて、仲間がいる。

 最悪すぎる僕は、とある友人に答えを確信して聞きました。


「一番凄いグループは何?」、と。


 「Aqours」と答えてくれた時、泣いてしまうぐらい嬉しかったのです。

 Aqoursのこれまで成してきたことが、認められた気がして。

 最高に最悪な僕のエゴです。


 それでも、言って欲しい。


 「Aqoursが一番凄いよ」って。



 何度でも言いますが、Aqoursは「イマ」を生きています。それ故に「過去」にしてほしくない、というのが私の本音です。

 ですが、三グループが同時に動いている今、三つのマルチタスクを高精度で為さない限り、常に全てを「イマ」にすることは不可能なことも理解しています。

 これは私の考え方なのを、強く主張して書いておきますが(決して強制しているわけではありません)とあるグループを追っている瞬間とは、別のグループを蔑ろにすること、だと私は感じてしまうのです。

 じゃあ、書いているお前もできないじゃないか、って思いますよね。


 その通りです。


 でも、Aqoursが過去にすらされず、「イマ」を無視されていたあの時よりはマシです。

 その時の痛みを知っているから、私が言っていることは、完璧にできないことを理解しているから、私はこの言葉を使うのです。


 「イマ」のAqoursを「過去」にしないで欲しい。


 僕は小学校の頃の友人をもう覚えていません。でも彼らは今もどこかで生きている。

 それは、僕が彼らを「過去」にしているんです。

 正直最悪だと思いますし、それと同時に、どうしようもないことだと思います。


 だからこそ、したくないからこそ、そんなこと全部にするなんて無理だと理解しているからこそ、こういう言葉を自分や、周りに示しているのです。

 この言葉で読んでいる貴方が、これを叫ぶ私自身が傷つくことを理解しています。


 それでも、私は叫ぶのを辞めません。

 そうしないと、意識しないと、私の「願い」は達成されないと思うからです。



 きっと、全てのグループを「イマ」という単位で追う段階は終わったのだと、私は思っています。


 だから、伝えたい。


 その為に、このブログを書いています。今追っている人と、今は追っていなくてもAqoursが心にいる人たちへ。


 「イマ」のAqoursは、これだよって。


 所詮Aqoursの現場に毎回行けてなかった人間の戯言なのも理解しています。本気で追っている気に、僕はなっていますが、自分が、このブログが、全部の要素を拾えていない欠陥品なのも理解しています。

 ただただ大それたことしか言ってないのも理解しています。


 それでも、僕は伝えたい。


 最悪で最高の我儘の為に。


 そして、もし僕の想いを受け取ってくれる人がいるのなら気が向いたタイミングでいいので、Aqoursがこれまで「走ってきた道」と、「イマ」「走っている道」を、見たり、自分のペースで、ゆっくりでもいいから、追いかけてみて欲しいです。


 それが僕の願いです。


 こうすれば、Aqoursが「過去」になっている人も、きっと、「イマ」のAqoursに、出会えると思うから。


 その中で、もし、一人でも、「一番凄いのは、Aqoursじゃん!」って。なってくれたとしたら、これ以上に本望なことはありません。

 是非、僕と話しましょう。いっぱい、いっぱい、話しますし、話聞きます。


 長くなりましたが、これが、私の伝えたい「イマ」のAqoursを詰め込んだ12000字です。

 最後にAqoursからの言葉と、たった一人への手紙を書いて、このブログを締めます。

 その手紙は、本当にその一人(Aqoursメンバーではありません)に向けてのみ書くので、殆どの読み手の人は無視してください。誠身勝手ですが、よろしくお願いいたします。


この瞬間を生きて 透き通る青空見渡せば
いつだってシアワセだよ

「DREAMY COLOR」


DCブログラスト



 「ユメ語るよりユメ歌おう」

 まず、こういう形で直接言わない形で書いてごめん。

 出会って、六か月。俺は本気で教えてきたよ。Aqoursのこと知ってほしくて、Aqoursのように、本気で生きることの意味を知ってほしくて。

 そして、Aqoursが一番好きな人になってほしくて。

 「ラブライブ!サンシャイン!!」という作品、そして概念に本気で向き合ってくれたのも知ってる。「サンシャイン!!」を実践するために手段を選らばないのも、俺が教えた教え通りだ。

 「サンシャイン!!」が一番好きだった時期はある、これは嘘じゃない、って言ってくれて。

 今のところ、「Aqours」が一番凄いって言ってくれて。

 凄く嬉しかった。これは紛れもない本音です。


 だから、全て理解している。ここにあるのは寂しさだけ。

 別に離れ離れになったり、疎遠になったりするわけではない。一番「好き」が変わっただけの事。

 理解はしているのに、どうしようもなく、寂しくなってしまうのは、俺の弱さゆえなのも理解している。

 俺の言葉は強くて、勘違いさせやすくて、いつだって独断専行、思い込みも激しい、説明も足りない。

 なんだよ、って思ったと思うけど、ずっと話聞いてくれたこと、本当にうれしかったよ、ありがとう、

 ちゃんと感謝を伝えてなかったなって思って。昨日は理解することや、すれ違いの解消しかしてなかったから、さ。

 本当に、嬉しかったんだよ。


 こんなに気が合う人、久しぶりに会えたって。こんなにAqours本気になってくれて嬉しいって。「サンシャイン!!」に向き合ってくれたからこそ、その結論に至ったって。

 全部嬉しくて。

 寂しさはあるけど、自分で、その手段に至ってくれたこと、本当に嬉しかった。

 ありがとう。


 いつだって、戻ってこれるように、俺は語ることを辞めないから、いつだって、「イマ」のAqoursの事、変な言葉づかいで教えるからさ。

 ずっと待ってるよ。


 最後に、一番教えてきた曲から、大切な言葉を贈ります。


「もう逃げないで 君と僕とで進む時だよ
あたらしい場所へ」


 これからも、よろしくお願いするよ、親友。


2022年3月16日 1:09

はまー



 

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