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【横浜DeNA】小深田は何故今季1軍に上がれなかったのか?

小深田は今季高卒2年目の内野手で、主にサードを守っています。
高校時代の小深田を知っている人は、サードで将来のスラッガー候補として期待している人が多く、その期待が大きい故に今季1度も1軍昇格が無かったことに不安を感じてる人も多くいます。
小深田が1軍に上がれなかった理由について考察してみました。

1年目→2年目の成長

打率の上昇とOPS.100アップ

小深田は1年目から2軍で積極的に起用されていました。
2軍では4番を任されることも多く、2軍首脳陣の期待度は高い状態で、その期待に応えるように成績も上げていきました。

1年目:363打席 打率.215 4本塁打 出塁率.307 長打率.307 OPS.614
2年目:376打席 打率.275 3本塁打 出塁率.351 長打率.356 OPS.708

1年目と比べると打率は.060も上がっていて、OPSは約.100近く上げることができました。
高卒1年目→2年目にかけてここまで打撃成績を上げたのは順調ですし、これは小深田の成長と言えます。

打率に隠れて伸び悩んだのが長打率

ただ、この成績アップを手放しで喜べないのが、長打率がそこまで上がっていないことです。
打率が.060アップに比べて長打率は.049しか上がっていないことになり、これは安打の殆どが単打になっていることを表しています。

小深田の安打内訳はこのようになっています。
単打の割合がかなり多くなっていて、逆に2塁打以上が増やせていない状態で、これでは安打があっても怖さのない打者になってしまいます。

小深田の場合、盗塁を量産できるほどの足もないので、打撃でアピールするには長打を増やすしかなく、強い打球を上げていくことが大きな課題になっています。

打球の強さも正直まだ弱く、チーム内の細川・勝又・梶原らと比べても弱い打球が目立ちますし、打球が上がらずゴロになる割合も多いので、長打を打つためのパワーや打球角度をまだまだ改善していく必要があります。

小深田が1軍に上がれなかった理由の1つとして、打撃面ではまさにこの長打の少なさがあり、2軍で単打ばかり量産している状態だと、1軍投手のさらに強い球には凡打の山を築いてしまうでしょう。
ここを改善できないと、なかなか1軍昇格の目途が立たないです。

1年目からの成長が見えない守備

ここまでは打撃面についてでしたが、守備は打撃以上に厳しい状態です。
1年目の守備は目を瞑るとしても、2年目にはいくらか改善されてくると期待されていましたが、実際のところは改善が見えにくい結果でした。

三塁守備の指標では1年目よりも悪化したマイナスになっていますし、安定感・守備範囲・併殺奪取などの守備要素がどれも改善が見られませんでした。
1軍で三塁を守るなら、最低限守備率.950以上にはなってもらいたいですが、1年目が.928・2年目が.918になっていて、これでは1軍では危なっかしくて見てられないという状態になってしまうでしょう。

このままならコンバートも…

流石に2年目なので打球に慣れてきてるとは思いますが、それでもこの指標だと三塁失格の烙印を押されて一塁や外野にコンバートの可能性もあります。
打撃が良いなら最悪そうなっても仕方ないと思いますが、前述の通り打撃は長打が少ないので一塁や外野の両翼を守らせるには迫力が足りないです。
なので今の小深田はどっちつかずな状態になりかねないので、来季は長打を増やすなり守備を改善するなりの変化を見せないことには、未完の大器で終わってしまう可能性があります。


以上のことから、小深田が2年目の今季に1軍で起用されなかった理由が見えてきたと思います。
小深田は元々パワーが弱い選手ではないですし、バットコントロールは良くなってますし、そうなれば捉える打球も必然的に増えるはずです。
なので何かコツを掴めば一気に長打を増やせる可能性はまだありますし、そうなれば打撃成績がさらに飛躍的に伸びてくると思うので、3年目の来季は成績が急上昇することを期待したいですね。
打率から考えると長打さえ増えれば、来季はOPS.800に到達することも可能ですし、そこまでの成績になれば間違いなく1軍から声がかかるでしょう。

宮崎の後釜や、将来の三塁レギュラー候補として期待されていますし、来季は1軍初昇格と飛躍の年になってほしいですね。

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