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【DeNA】佐々木千隼の1軍昇格【現役ドラフト】

5/26(日)、DeNAは佐々木千隼を2軍から1軍に昇格させました。

佐々木千隼は昨年までロッテに所属していた投手でしたが、オフの現役ドラフトでDeNAへの移籍が決まり、今シーズンからDeNAに所属しています。
そして今回が初の1軍昇格になります。

今回はこの佐々木千隼投手についての特集記事になります。


佐々木 千隼とは

プロ入り前

佐々木 千隼 は都立日野高校ー桜美林大出身の投手で、大学時代はリーグ戦で通算20勝・そして7度も完封勝利を挙げるなど活躍。

この完封勝利数は菅野智之(巨人)に並ぶ歴代リーグタイの記録で、東都や東京六大学野球のトップ級の投手たちと引けを取らない評価を受けていた。

そして2016年に行われたドラフト会議では、入札1位こそ逃したものの、入札を外した5球団全てが佐々木千隼を外れ1位指名するという異例の事態となった。(この年は他に田中正義・柳裕也・大山悠輔ら大学生が入札1位指名)
そしてロッテ・巨人・日本ハム・広島・DeNAの5球団が競合の末、ロッテへの入団が決定。

前代未聞の外れ1位5球団競合に加え、都立高出身のドラフト1位は史上初ということで、佐々木千隼はプロへの新たな道を切り開いたと言える。


プロ入り後

ルーキーイヤーは1軍で15試合に登板してプロ初勝利・初完投も経験したが、シーズン成績は4勝7敗 防御率4.22で、先発ローテ投手としては課題が残る年になってしまった。

その後、肘の手術や肩のコンディション不良などでなかなか1軍に定着できず、結果を残せない状態が続いたことでリリーフへの配置転換をするなどして、苦難の年が続く。

しかし5年目の2021年に飛躍する。
開幕1軍を掴むとシーズン中も安定した結果を残し続け、次第に登板数もどんどん増やして、チームで2番目に多い54試合に登板した。
先発経験を活かしてショートもロングもいけることで重宝され、リハビリ期間中に会得した脱力投法で打ち取る投球スタイルが見事にハマった。

チームの優勝争いにも関わり、CSでも3試合に登板する等、大車輪の働きをしたシーズンと言えるだろう。
この年の契約更改では1500万→4500万に大幅昇給している。

6年目の2022年は、前年の活躍から引き続き1軍で安定した投球を期待されていたが、コンディション不良などがあって前年のような活躍ができなかった。
結局23試合には登板したが、防御率6.39という非常に厳しい結果になってしまった。

DeNAに移籍前の7年目も、前年で落とした評価を覆すことができず、僅か2試合の登板に留まる。
過去1シーズンのみだが大きな活躍をしたこともあり、新天地でなら再起ができるはずだと、球団は現役ドラフトのリストに載せることにしたのだろう。


投球スタイル(移籍前)

佐々木千隼はプロ入り前後で大分投球スタイルが変わっている。

プロ入り前は最速153kmで球威のある直球を中心に、変化球も多彩な本格派の投手で、ややバラつきがありながらも奪三振を量産していた。

それがプロ入り後は直球の最速が147kmに留まり、更に手術を経たことで3年目には145km以下にまで下がった。
これにより三振数は減ったが、代わりに制球を安定させて打ち取るスタイルへ変貌を遂げる。
これで5年目の2021年には1軍で結果を残したため、故障・手術を経た末に辿り着いたスタイルと言える。


DeNAに移籍

現役ドラフトでDeNAに移籍してきたが、DeNAとしては2016年のドラフト時に外れ1位で指名していたため、7年越しに望みが叶ったことになる。

佐々木は当時と比べると投球スタイルが変わり、成績も伸び悩んでいるが、DeNAはそれも含めた上で獲得に踏み切ったと思われるので、改善できる目算はあったのだろう。

今シーズンの開幕1軍は叶わなかったが、ここまで2軍では安定した結果を残している。


投球スタイル(移籍後)

ロッテ時代と、DeNAの1軍昇格前の2軍成績をまとめると、投球に変化が見える。

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