【横浜DeNA】2024年戦力分析~先発投手編~
あと数日で2024年の春季キャンプを迎えます。
いよいよ今年も球春到来で、ファンとしては待望のシーズンに入っていきますが、今シーズンの戦力についておさらいをしてみます。
今回は先発投手編です。
昨季最多勝・最高勝率の東 克樹が新エースへ
横浜DeNAは昨年までエースを務めていた 今永 昇太 が、今年からMLBのシカゴ・カブスへ移籍します。
エースが流出することはチームとしては大きな痛手ですが、代わりに新エースとして昨年活躍したのが 東 克樹 です。
東は昨年、先発6番手でシーズンをスタートしましたが、安定した結果を残し続けて順当に勝ち星を重ねていき、リーグトップの勝ち星と最高勝率のタイトル2冠を獲得しました。
QS率やHQS率もリーグトップで、まさにセ・リーグを代表する投手へと進歩を遂げ、自身の最高キャリアだった1年目の成績を大幅更新する活躍でした。
2024年の横浜DeNAは新エースの東を中心に先発ローテをまわしていくことになるのは、疑いが無いでしょう。
東には今年も複数タイトルを獲得するような結果を残して、名実ともに球界を代表する投手へ駆けあがって欲しいですね。
バウアーはいない想定で編成
今永・東とともに昨年チームの先発を牽引していた トレバー・バウアー については、1月末の現時点ではいない想定で編成をしているようです。
バウアーは昨年、彗星の如く現れてチームの先発投手として10勝を挙げるなど、大きく活躍してくれました。
特に中3~4日でも行けるというタフネスぶりだったり、他の投手陣へ自身の投球技術や心構えを伝授したり、youtubeの配信でファンの満足度を高めたりと、チームには成績だけでなく多種多様な貢献をしてくれました。
しかしそのバウアーは今年はMLB復帰を模索中で、現在まだ去就が決まっていません。
バウアーの去就が決まるのはいつになるか分からず、下手すると3月以降にずれ込むことも考えられるでしょう。
バウアーがいるかいないかで先発の層の厚さは大きく違いますが、現時点ではバウアーを頼りにしない想定で編成を進めています。
2番手以降が混戦の開幕ローテ争い
今永・バウアーがいないことから、2番手以降の先発争いが熾烈です。
昨年の成績から候補としては石田 健大・大貫 晋一・濵口 遥大・平良 拳太郎らがいますが、新外国人先発としてアンドレ・ジャクソンも加わっています。
なのでローテを組めるだけの人数はいますが、問題は成績の方です。
2023年の彼らの成績は以下の通り
石田 健大 23試合 4勝 9敗 118回 防3.97 QS率26.1% WHIP1.33
大貫 晋一 13試合 5勝 4敗 76回1/3 防2.95 QS率53.8% WHIP0.98
濵口 遥大 13試合 3勝 7敗 68回 防4.50 QS率38.5% WHIP1.56
平良 拳太郎 11試合 4勝 4敗 59回1/3 防3.49 QS率45.5% WHIP1.20
ジャクソン* 12試合 1勝 3敗 43回2/3 防4.33 QS率0.0% WHIP1.12
*MLBの成績
ジャクソンはMLBの成績なので割愛しますが、他の4人の先発の勝敗数を合計すると16勝24敗で、負け越しています。
最多が大貫の5勝 貯金1ですので、2番手以降の先発としてはかなり厳しい結果と言えるでしょう。
彼らは過去に貯金を作った実績がある投手たちなので、この成績は不本意なものです。
彼らは先発ローテが濃厚ですが、去年のような成績のままだとチームは下位に沈むのが確実です。
全員ともレベルアップして貯金を作れないと、チームを上位に押し上げることはできないでしょう。
逆に、全員2桁勝利を狙える可能性も持っていますので、彼らの活躍次第で優勝も見えてきます。
ある意味、東投手以上に今年のチームの命運を託されている投手たちなので、春季キャンプ・オープン戦で万全の状態を作って開幕を迎えて欲しいですね。
開幕ローテの座を狙う新戦力
上記までに6人の先発投手の名前が挙がっているので、彼ら以外の投手が開幕ローテを掴むにはイスを奪い取らなければなりません。
しかしオフに獲得した新戦力や、生え抜きの若手の中にはかなり期待できる投手がいます。
まず新戦力として期待できるのが、森 唯斗 と 中川 颯 です。
森 唯斗 は昨年オフにソフトバンクを戦力外になったところをDeNAが獲得しました。
森はソフトバンク時代に7年連続50試合以上登板して、盤石のセットアッパー・抑えとして君臨していました。
しかし年々球威が落ちてくると成績も落ちていき、先発転向して再起を目指しましたがローテ入りできず、戦力外になっています。
ただ、成績を落としてるとはいえ2軍では先発で12試合を投げて防御率1.54という結果を残していますし、過去の実績から考えてもまだまだ再起できる可能性を持っています。
先発ローテの座を争える投手で、先発の層に厚みを持たせる意味でも良い補強になりました。
中川 颯 は昨年オフにオリックスを戦力外になったところをDeNAが獲得しました。
中川はオリックスでの在籍が僅か3年という短さで、支配下で入団したところ結果を残せず、3年目に育成落ちになっていました。
しかし2軍成績はかなり内容が良く、21試合を投げて防御率1.38 WHIP0.67という結果を残しています。
人間関係の悩みもあったようで、好成績だけど退団止む無しということだったのでしょう。
DeNAは中川颯がプロ入りする前にスカウトがチェックしていて、指名候補に挙がっていました。
DeNAには中川颯のようなアンダースローの投手がずっといなかったので、中川が先発ローテに入ってくれば、目線やタイミングを変える意味でも非常に大きいでしょう。
森 唯斗と同じく、先発の層に厚みを持たせることができる投手で、良い補強になりました。
期待の若手先発は今年1軍定着なるか!?
生え抜きの若手先発からも、今年1軍定着を期待できる投手がいます。
それが2021年ドラフト1位指名の 小園 健太 と5位指名の 深沢 鳳介 です。
2人とも今年は高卒3年目のシーズンになりますが、昨年2軍で先発ローテとして定着して結果を残しました。
小園 健太 は昨年2軍で17試合に登板し、83回1/3を投げて防御率4.21という成績でした。
やや失点が多かったですが、シーズン後のフェニックスリーグや、参加した台湾WLでは球威もキレもかなり改善されていて、今年の1軍昇格が期待できる内容になっています。
小園の台湾WLの成績はこちら⇓
https://note.com/hamanontan/n/na02b15365bbf
深沢 鳳介 は昨年2軍で18試合に登板し、93回1/3を投げて防御率3.28と安定した結果を残すことができました。
昨年2軍監督だった 仁志 敏久 さんがオフにyoutubeの高橋尚成さんのチャンネルに出演しましたが、その際に2024年に活躍しそうな選手として深沢を挙げていました。
2年間での成長をとても評価していて、元々キレのある投球だったのに加えて球威も増してきて、2軍のエース格になっています。
この2人の若手投手が今年1軍で台頭してくると、先発陣の将来を考えても非常に明るい要素になります。
まとめ
2024年の横浜DeNAの春季キャンプが近づく中、先発投手陣の構成や展望について検証してみました。
今永の移籍・バウアーの残留未定というマイナスの要素が大きいですが、今年の横浜DeNAの先発陣は新エースの東を軸にしつつ、既存戦力の底上げ・新戦力の獲得・生え抜き若手の成長という見どころがある陣容です。
春季キャンプとオープン戦を通じて先発陣が揃って順調に調整し、開幕に向けて充実した状態で臨めれば、昨年にも劣らない先発陣になることが期待できるでしょう。
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