今季の新人王候補一覧
もうすぐシーズンの半分にあたる60試合を迎えようとしているが、現時点で今季の新人王候補について注目してみたい。
まずセ・リーグでは以下の選手たちが新人王候補だ。
森下 暢仁(広島) 8試合 5勝2敗 54回2/3 防御率2.14 (1完封)
戸郷 翔征(巨人) 8試合 6勝2敗 47回 防御率2.11
清水 昇(ヤクルト) 25試合 0勝2敗16H 26回1/3 防御率2.73
野手も挙げようとしたが、候補の選手が既定打席数の半分にも満たない選手ばかりだったので、この投手3人に絞られた。
森下は大卒ルーキーで既に先発で5勝を挙げ、1つ完封も記録している。1度コンディション調整のために登録抹消があったが、13日間で1軍昇格する素早い復帰でその後もローテを守り続けている。大卒1年目だが120球以上の球数が8試合中4試合もあり、シーズン通してローテを守れるか心配な部分はあるが、このままの状態を維持できば新人王の可能性が高いだろう。
戸郷は高卒2年目で開幕からローテーション入りする躍進ぶりで、ここまで1度も登録抹消無く先発ローテをずっと守り続けている。完投こそ無いが7試合で5イニング以上投げていて、あまり崩れず安定感のある投球が続いている。全て球数は110球以下で抑えられており、無理をさせないよう管理されているが、その中でここまで安定してるのは立派と言えるだろう。勝ち星も防御率も現状トップで、このままの状態を維持すれば新人王最有力候補になりそうだ。
清水は今季はリリーフ登板だが、25試合の登板はリーグ4位タイの多さでヤクルトリリーフ陣の中ではトップになっている。ホールド数は16でこちらはリーグトップの数になっていて、非常に安定感のある投球ができている。先発の勝ち星と比べるとリリーフの成績はインパクトは弱いが、過去には山口鉄(巨人)などリリーフで新人王を獲得した投手もいるため、結果を残し続ければ可能性はあるだろう。
パ・リーグでは以下の選手たちが新人王候補だ。
安田 尚憲(ロッテ) 50試合 202打席 打率.236 本塁打4 打点28
小深田 大翔(楽天) 51試合 177打席 打率.265 本塁打0 打点12 盗塁10
和田 康士朗(ロッテ) 31試合 34打席 打率.296 本塁打0 打点0 盗塁15
平良 海馬(西武) 24試合 0勝0敗9H 23回1/3 防御率2.70
パ・リーグは現在のところ野手に新人王候補が多い。
安田は新人王候補の中で打席数が多く、現在規定打席に乗っていて本塁打数・打点が多い。今季は開幕から4番を任されることが多く、当初はなかなか結果を残せなかったが徐々に打てるようになり、本塁打や打点を伸ばしてきた。新人王候補の中で本塁打数・打点数がトップで、今後さらに本塁打を増やしてシーズン2桁に載せられれば、新人王候補として注目される数になってくるだろう。
小深田は大卒ルーキーだが、開幕から1軍登録されていて主に1番打者を任されている。当初はなかなか打撃で結果を残せなかったが、辛抱強く起用されるうちに打撃が良くなり、打率も2割台後半まで上がってきた。注目が盗塁数で現時点で10個の盗塁を決めていて、このペースならシーズン20個以上も期待できるだろう。新人王の査定には盗塁数も加味されているので、この調子で打撃良く盗塁も増やしていければ可能性はある。
和田は今年育成から支配下登録になった選手で、当初は代走や守備固めメインで起用されていたが、8月後半からスタメン出場を獲得して好成績を維持している。まだ打席数がかなり少ないため新人王候補に入るかは難しいが、盗塁15は現時点でのパ・リーグトップの盗塁数で、盗塁王のタイトルも狙えるだろう。今後スタメン出場を増やしつつ、安定した打撃成績を維持して盗塁数も増やしていければ、一気に新人王候補に躍り出る可能性を持っている。
平良は唯一の投手での新人王候補だが、リリーフとして安定した成績を残せているのが大きい。24登板中20試合で無失点で抑えており、敗戦投手になったことが無く安定感は評価できるポイントだ。今後も登板数を増やしつつ内容も更に改善していけば、新人王候補として注目されてくる可能性はあるだろう。
セ・パそれぞれの現時点での新人王候補を挙げてみた。ただまだシーズンの半分の地点に来るところなので、後半に大きく変わる可能性も多く、新たな新人王候補が出てくる可能性も当然あるだろう。現時点での彼らの活躍に注目しつつ、今季もレベルの高い新人王争いになることを期待したい。
良かったらサポートお願いします!更なる野球分析と優良記事作成に活用させていただきます。