見出し画像

イニストラード:真夜中の狩りドラフトで勝ってる・負けてるデッキによく入っているカードの話

MTGの世界選手権見ました?最後のあんちゃん(高橋優太さん)の涙はぐっとくるものがありました。まだ見ていない方は是非見てください。泣けます。
今回の世界選手権では久しぶりに競技シーンにドラフトが採用されていました。プロレベルのドラフト戦略が見れる貴重なイベントで全てのプレイヤーのピック譜などが残っているのでこちらもぜひ見てほしいです。
で、今回は世界選手権の話ではなくて少し前に話題となった各アーキタイプ別採用カードの話です。

イニストラード:真夜中の狩りの各採用カードの話

このツイートは17landsに集計されたイニストラード:真夜中の狩りリミテッドのデッキのうち各アーキタイプの採用カードTOP10とボトム10を紹介したものです。興味深いデータだったので日本語訳してもらいました。
とりあえず下記の表を見てください。

画像1

画像2

これは何の表かというと、17landsに集計された数多くのドラフトデッキの中での勝ったデッキにより多く入っていたカードと、負けたデッキにより多く入っていたカードをデッキの色別に一覧化したものです。※色の濃さはより多く使われていることを示します。

わかりやすく言うと、例えば《吸血鬼の侵入者》はブロックすることができない代わりに攻撃性能が高いため、赤黒デッキでは2番目に記載されていますが、守るデッキである青黒では262番目(下から5番目)となっているみたいな形です。(負けている青黒でよく使われていることを表します。)

画像3

各色の組み合わせ毎のカードの評価に近い表と言えるかなと思います。

勝っているデッキによく入っているカード

目立つのははやり《臓器の貯め込み屋》でしょうか。青の入っているほぼすべてのデッキで勝っているデッキでの採用率が高いです。

画像8

この環境では墓地もリソースになりやすいため、墓地に2枚置けて1枚カードを引けるアドバンテージモンスターであり、3/2というスタッツも悪くないクリーチャーなのでこの採用率も納得です。

次に目に付くのは《影野獣の目撃》でしょうか。

画像5

4マナ4/4のクリーチャーを出すことができ、フラッシュバックもついているこのカードは緑系での採用率が高めです。ただし青緑では他の緑系より採用率が多少低めとなっています。これは青緑では《臓器の溜め込み屋》や《風変わりな農夫》等墓地リソース関連のカードのほうが勝っているデッキではよく使われているためです。

個人的に興味深かったのが《風変わりな農夫》。

画像8

世界選手権でセスマンフィールド選手が1パック目の2手目に取ったカードです。正直かなりびっくりしたのですが、緑系のデッキでの採用率の高さを考えると納得できます。土地を伸ばすこともでき、墓地活用カードとの相性も良いこのカードは不人気である緑系のデッキのキーとなっているのかもしれません。

負けているデッキによく入っているカード

まず目につくのは《物騒な群衆》です。

画像6

旧イニストラード・イニストラードを覆う影からの再録であるこのカードは自分のクリーチャーが死ぬと大きくなるものの、素のスタッツが1/1という現代MTG的には若干パワー不足が否めないカードです。興味深いのは一番うまく使えそうな白黒ですら負けているデッキによく入っているということです。今回のメカニズムである腐乱持ちのゾンビとの相性は良いものの育てるのにひと手間かかることが思った以上にマイナスのようです。

腐っても除去!と自分も良く使っている《墓地への幽閉》もあまり勝っているデッキには入っていないようです。

画像7

今回の環境ではいつもよりバウンス(手札に返す系の呪文)がより多く、それに加えて《踊り食い》などの生贄に捧げる系が多いためあまり効果的に使えないことが原因でしょうか。

その他もろもろ

白緑と白赤ですがコモンを抑えて1番採用率の高いカードが《ドーンハルトの導師》と《聖なる火》になっています。これはそもそもこれらの色の組み合わせがコモンで勝率を担保するのが難しくこれらのアンコモンがキーになっているのかなと。白赤は特にアンコモンが上位を占めていることから、アンコモンがめちゃくちゃ取れないとデッキが強くならないということが言えるかと思います。

《難破船の選別者》も面白いカードで、勝っている白青での採用率は非常に高いものの他の色では急に落ちる白青専用カードと言えます。降霊持ちのカードと相性が良く複数枚取れるとより強くなるため枚数が多くなっているものと考えられます。

興味深いデータなのでもし自分がこの環境のリミテッドで勝てていなければ自分の良くとるカードがどうなっているのか確認するのも面白いかもしれません。それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?