避難経路は普段意識しない
新潟県の製菓工場で火災があり6名の方が命を落とすという痛ましい事故が起こりました。ご冥福をお祈りします。
自分は大学生のとき機械工場で夜勤のアルバイトをしていましたが、従業員はほとんど帰宅している環境でしたので、避難訓練なんてありませんでしたし、避難経路も知りませんでした。深夜に一人で機械を動かして部品の検査、加工をひたすら行なっていました。最低賃金が上昇する前だったので飲食店に比べて工場のアルバイトの方が給料が高かった時代です。もし、あの時に火災が起きて停電で真っ暗な中で煙に巻き込まれたら出口がわからずに亡くなっていたと思います。今現在、生きているのは運が良かっただけだと思います。地方でしたが、全国的に名前が知られている部品メーカーでした。そんな会社でさえ、アルバイトに避難訓練をしないのですから、むしろ避難訓練をしたことがあるというアルバイトの方はゼロに近いのではないでしょうか。
これは、昼間勤務の方も例外ではありません。避難訓練といっても、年に数回行うことを義務付けられているだけで、派遣で週3回などの勤務形態であれば避難訓練には参加することはありません。また、常駐型のシステムエンジニアなんかは、会社によっては避難訓練に参加せずに作業していても良いと指示を受けていても全く驚きません。都心のビルで火災が起きたとしたら全員が冷静に階段を降りて一列になってビルから脱出するなんて普通に考えれば無理です。それでも、火災が起きないように火の元に注意する、万が一に備えて避難訓練を定期的に実施するという備えをしながら働くしかありません。ただし、今回の事故をきっかけに設備の古いビルで、例えば入退出セキュリティシステムはあるものの、パニックオープンが機能しないようなビルに関しては、使用禁止でテレワークに切り替えるというのも対策の一つかもしれません。こればっかりは逃げるが勝ちです。
避難経路の確認は、勤務先だけではなく、旅行先のホテル、映画館、商業施設でも基本動作として重要です。建物の地図を見ることの重要性を改めて認識する必要があります。
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