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表面的なアプローチを見極めるクリティカルシンキング

複雑な問題で何十年も前から問題提起されているにも関わらず、対策が取られずに状況が悪化しているものがあります。
今日時点でも日本だけでなく世界が直面している問題は温暖化による夏の暑さです。

地球温暖化の原因は、人間が生産活動や日常生活によって排出しているCO2(二酸化炭素)が原因です。温暖化によって北極や南極の氷が溶けることによって、氷の中に閉じ込められていたCO2も空気中に放出されます。

対策として、ゴミを減らす(燃やすゴミを減らしてCO2排出を減らす)、生産を減らす(作る時に出るCO2を減らす)、生産を効率化する(排出するCO2を減らす生産方式に替える)などが実行されていますが、手をつけなければいけないのは発電によって排出されるCO2を削減することです。
また、自動車や飛行機など、輸送によって排出されるCO2も削減する必要があります。

温暖化が嫌なら電力消費量を減らそうという我慢を強いることはできますが、ここまで暑いとエアコンを点けずにいると熱中症で亡くなるリスクもあります。

電気を使い続けるためには、発電を太陽以外のエネルギーから得る必要があります。その技術は何度か事故を起こしながらも発電として実現している原子力発電です。
もちろん無条件にどこにでも設置できて稼働させて良いものではありません。常にリスクがあって、本当は稼働させない方がよい、それでも電気を安定的に供給するためには原子力を稼働させないといけないという、リスクとメリットのトレードオフの関係です。

もし原子力発電を使わずに、必要な電力を作り出すことができるのであれば、それで良いのですが、いまのところCO2を大量に排出する火力発電という選択肢は、温暖化を加速させる原因になっています。

表面的な議論で解決するものは誰でもできること、すぐにやれること、誰も反対しないことですが、そういうことは専門化の力を必要とせず、仕事の負荷もありません。
トレードオフがあって、メリットとデメリットがあるけれど大人数を説得してでもやることがある、それを説明して実行に移し、幸福を最大化する。これが政治家だけでなく、普通の会社員にも求められる信念です。交渉する勇気のない人ほど政治家に期待し、裏返しとして批判をすることになります。

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