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【声のお悩み相談室1】高い声で歌いたい。高い声の出し方を教えて。

Q-1
高い声で歌いたいです。高い声の出し方を教えて下さい。(26歳・男性)

A-1
高い声を出す時は、高さではなく距離を意識しよう!

最近、高い声で歌いたいという男性の方がとても多くなりました。
ヒットしている男性ボーカリストの声も、かなりハイトーン。
水原弘やバーブ佐竹、フランク永井は、すっごい低音だったのにね。
えっ!ご存じない?
(渋さ極まった声のお三方。昭和の歌声です)

高音を好む男性が多くなったこの現象、男性が、女性化して来ていると警鐘をならしている人もいるけれど、真相はどうなのでしょうね。

さて、私たちの声帯は、それぞれ大きさや厚みなどが違っています。
声帯が長いと、低音域の声になり、声帯が短いと高音域の声になります。
大きなコントラバスは、低音域。
小さなバイオリンは、高音域、と考えるとわかりやすいですね。

本来の得意な音域を無視して、高い音で歌おうとしても、声帯に無理が生じますし、あなたらしさを表現することができにくくなります。
それでも、高い声が出したいというなら、息のパワーを借りましょう。
けっして、ノドで力で絞めるようにして声を出してはいけません。

高い音になればなるほど、息を遠くに飛ばすように意識する。
つまり、高い高いと意識するより、前へ前へと距離を意識する。息を遠くに吐こうとするんです。
遠くに吐こうとするとき、腰や腹の筋肉をちょっと外側に広げるようにして使います。これは、腹圧をかけているんですが、この筋肉の使い方で息はパワーを増しより遠くに飛びます。ホースで水まきをする時、ホースの先をちょっと抑えて圧をかけることで水が遠くに飛びますよね。その要領です。

そして重心は下半身です。上へ上へと高さを意識するより、息は前へ前へ。重心は下へ下へ。つまり下半身を安定させて、骨盤周辺の筋肉を使うということで、前へ、遠くへ息を飛ばす。この 下と前の二方向を立体的に意識しながら発声することが大事です。

そして、表情筋。
頬骨の筋肉を引き上げることで高い声は出しやすくなります。

さあ、これで発声してみて!
きっと高い声は、思った以上に自然に出せるはずですが、これは、実際やってみないと難しいですよね。

マイケルジャクソンのように、フ~とか、ポ~とか、息を吐きながら裏声を出す練習もしてみてくださいね。

まずは、ノドに負担をかけない高音の出し方に慣れることが先決ですよ。
どうぞ、無理のないように練習してくださいね。

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