森久保、アイドル辞めるってよ

森久保乃々「アイドルなんてむーりぃ…」
煮詰まってて最高に虫の居所が悪い矢口美羽「無理ならさっさと辞めればいいじゃん…」

森久保乃々「」
矢口美羽「…あっ…。乃々ちゃんごめん、今のはその…、違くて…。」

――翌日、森久保乃々はアイドルを辞めた。
自らの素の性格がエンターテイメントの世界では何よりのキャラクターになる、という事は薄々ながら気付いていたが−−同時に、武器にまでなり得てしまうという事を、あの時に自覚してしまったからだ。
自らが誰かを傷付けうる事、そして、ある種の狡さが炙り出されてしまった自分に、まだまだ心優しい自己像に縋りたい14歳の少女は耐えられなかったのだった。

向井拓海「乃々のバカヤロウが…。そんなに食う側の自分が嫌…なのかよ…。」

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