【英検一級】英検一級受験記(その②)
英検はマーク式である。「適当にマークしても何分の一かの確立で当たるのではないか?」と思われる方もおられるかもしれない。確かにその通りなのだが、英検準一級と一級には(最近はそれより下の級でもあるらしいが)、筆記試験があり、英作文を書く必要がある。
文章の書き方は単純で、問題に対してまず結論を書き、その結論を補足する理由を三つほど書き、最後に締めの言葉でもう一回「…ということで、私は~と思います。」で終わらせる。
問題は補足する理由が、なかなか思いつかないということだ。
小学校のころから作文が苦手だった僕にとっては、(日本語でも書けないのに)英作文は単語の勉強と共に、英検一級の大きな壁となっていた。
更に、お題がなかなか難しいのだ。過去問を見てみると、「自由貿易は、メリットとデメリットどちらが大きいか?」とか「近代化は日本に良い影響をもたらしたのか?」「クローン技術は推進されるべきか、否か?」とかいうもの。英語力というよりも、一般教養的な知識の方が求められるのではないか?これが故に、英検一級はネイティブでも落ちることがある、と言われているのだ。たまに、ちびっ子が英検一級に受かったというニュースがあると、僕はそのちびっこの英語力より、一般教養を語れる知識にびっくりする。
ただ、だんだんと英作文の勉強を進めるにつれて、一つ気づいたことがあった。結論を補足する理由を見つけるのが大変だ、と先ほど述べたのだが、実はいくつかのお題には共通して使えるパワーワードがある。例えば「教育」というものを理由に入れてみると、
問題:「世界中の差別はなくすことができるか?」
回答:「まだできない。貧しい国はそこまで教育が行き届いていない。」
とか。しかもこれは賛成・反対の意見、両方に使える。
問題:「二酸化炭素の排出量を削減していくことは可能か?」
答え:「できる。いくつかの国では、子供のころから環境保全の教育を進めているから。」
答え:「できない。発展途上国などでは、自然保護の教育まで手が回せないから。」
など。「教育」「思想」「環境」などいくつかの言葉を五、六個用意しておけば、だいたいのお題で共通の理由をつけることができる。
そんなこんなで、長文と共に単語の勉強も頑張り、二回目の試験の日になった。
今回も試験会場は三島の日大キャンパス。六月に入り、だんだん夏らしさが出てきたころだった。教室に入って周りを見渡すと、あれ?前回見た人が数人いる。あちらの方々も何人かは「こいつ、前にもいたな」的な雰囲気を醸し出している。一級ともなるとリピーターは何人かいるのか…。何回か受験したら、友達…いや、同志になってしまいそうだ。いやいや、今は試験に集中しよう。緊張はほどほど。いい感じだ。
試験開始!ページを開いて愕然としたのは、単語が全く、全然、これっぽっちも…(以下略)。二問ぐらいは正解できたかな?と思うものがあったものの、ほかは全滅。リスニング、筆記はそこそこできたものの「今回も落ちたな」という気持ちで試験が終了した。(単語であきらめがついたのか、ほかの科目は落ち着いてできた。)
帰宅し自己採点したものの、やはり単語がダメダメ。7/25と前回より点数を落とし、リスニングの自己採点をするのも面倒になって、そっとページを閉じた。単語、無理ゲーじゃないかなと、三回目はどうしようかなと迷いつつ、日々は過ぎていった…。(続く)
観光地の下見などは、自費で行くことが多いです。まぁ、趣味も兼ねているのですが(笑)。サポート頂ければ、これほどありがたいことはありません!