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勝手に心配①

勝手に勝手に心配して、思いの丈をどこにあげようか悩んでましたが、こちらに掲載することにします。ご意見批判、水を差すな等思われる内容かもしれませんが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。

何かといえば、「クラウドファンディング」についてです。
正確にはクラウドファンディング後のキャッシュフローについてです。

今や立派に市民権を得たクラウドファンディング、最近では「クラファン」などと略され、様々な取り組みがニュースとして紹介されることも珍しくありません。
そして何を隠そう、私はその昔クラウドファンディングというものに深くかかわっていた時期がありました。

私は北九州市で運輸と建築の会社を営む経営者です。そして、ITもファンドも専門外です。

そんな私ですが、地域を再興したいという思いは強く、ちょっと変わった団体に所属しています。「一般社団法人 ソシオファンド北九州」、通称「ソシオ」です。どんな団体かは割愛しますが、社会活動としては結構異端な団体かと思っています。そしてくだんのクラウドファンディングにはソシオの活動の一つとして関わり、企画実行を担当しておりました。

当時の私は、クラウドファンディング成功のカギは、「いかに依頼者の思いを伝え共感してもらえるか」、そして「いかに魅力的なリターンを用意できるか」と考えていました。
特にリターンについては、キャッシュアウトが少ない自前の商品やサービスを主体に、できるだけ現金が依頼者に残る建付けにするよう、アドバイスをしていました。

そして今、もし私が過去に戻れるなら必ずこう付け加えます。


「キャッシュフローには十分気を付けてください。」と。


理由は多々ありますが、このクラウドファンディングは従来とは大きく異なる資金調達なので、会計処理が複雑になり、事業資金の色分けが複雑になりがちです。リターンが商品なのかメールなのか、どのタイミングでリターンを送るか、その間に決算を迎えたらどうなるか、実売価格、原価とどれくらいかけ離れているか。
これらの条件が絡んでくると、恐らく税理士の間でも会計処理方法は意見が分かれるところでしょう。

前置きが大変長くなりました。私が今勝手に心配しているのは会計処理云々の話ではありません。それはこのコロナ禍で多く行われている、飲食店支援クラウドファンディングの「チケットリターン型」についてです。

簡単に説明すれば、5,000円支援することで、後に6,000円分など支援額以上のチケットが送られ、コロナが落ち着いたころに店舗にて使用してもらう。といったリターン商品で、多くのクラウドファンディングプロジェクトで見られます。

非常にわかりやすく、支援する側もメリットがあり、支援される側も現金が最初に入ってくるので事業資金化しやすく、資金調達に困っている店舗にとってもこの上なくありがたいリターンだと思います。かくゆう私もいくつかの支援を行い、チケットを購入しました。

じゃあ何が問題なの?というとズバリ


「支援額が予想を超えて多額になった。」


これです。
すばらしい事に聞こえますが、私は大きな問題が潜んでいると考えます。それは、チケットをいつ使いに来るか、お店側がわからないという事です。
もしリターンが商品やお礼の手紙などの場合、リターンする際に原価はかかるのですが、いつ、どれだけリターンするかを事業者はコントロールできます。つまり現金がどれだけ減るかをコントロールすることができます。

チケットの場合それができません。正しくは現金は減りません、入ってこないだけです。5万、10万円なら十分対応できるでしょうが、数十万、百万円以上となると話は別です。そうすると次のようなことが起こります。

「通常の客足とまではいかないけれど、今月は結構お客さんが来てくれた。業者への支払いは結構あったけれど、現金売上が少ない。当月決算は黒字なのに、お店の現金が増えていない(減っている)。」

どうですか?事業をされている方からすれば、とんでもなく怖い状況ではないでしょうか。ここで冷や汗が出る方はたぶん大丈夫、そうならないために対策を打つことでしょう。

この状況では特に、経理上の売り上げと現金の動きが一致せず、必ず起こる現金減に気づきにくい事が問題を深刻化させます。気が付いた時には現金が、、、。
という事です。

ちょっと長く書きすぎました。
私なりに警鐘と対策を書こうかと思い筆を執りましたが、警鐘でおなかいっぱいですね。対策などの続きは次回にしましょう。私が考えている対策のポイントだけ書きます、続きが気になる方はメッセージ等で私の尻を叩いてください。

事業者の対策
・ クラウドファンディング以外の事業資金調達
・ クラウドファンディング支援金の管理方法

支援者の対策(こっちが大事)
・ 前日までに予約して、お店に行こう!!
・ たくさん食べて、いっぱい飲もう!!

最後に、大前提として私はクラウドファンディングやチケットのリターン、支援金がたくさん集まることを否定する気はまったくありません。皆さんの、地元やお店を愛する気持ちから生まれた素晴らしい結果だと思います。
その善意がすべていい方向へ向かうよう、勝手に心配して、私なりのアイディアを出したいと思っている次第です。ではまた!!


Link
一般社団法人ソシオファンド北九州


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