私はイラスト生成AIの無断学習が嫌い……なのか?

自分は絵師だと思ってる。とは言っても、大した頻度で描かないけど。

それで、イラスト生成AIはあまり好きじゃないかもしれない。TLに流れてくると、即ブロックとまではいかないけど、あまりいい気持ちにはならない。

そこで重要なのが、何故嫌いかというところだ。

多分、少し前までの私なら「インターネットの広範囲から無断学習してるから」と答えたかもしれない。

でも、それを変える出来事があった。


つい先日、私は友達のエンジニアからあるツールを試してほしいと言われた。
AIが良い感じの色の組み合わせを出してくれるというツールである。
私は、「お、いいじゃん。こういうのがAIに真に求めていたものだよ」
と気に入り、しばらくそのツールを使って遊んでいた。

そして、彼は私のそばで原理を話し始めた。

ほうほう、と話を聞く。でも、それを聞いててふと思ったのである。
「あれ、これ無断学習で作ってね?」と。

その友達ともう少し話してみると、確かにそれは、私が思っていたところの「無断学習」によって製作されているようだった。

それで、複雑な気持ちになってツールを使うのをやめた。


……これだけなら単純な話かもしれない。

しかし、私は、しばらくたってから二つの点を考えこむことになった。


まず、私が最初にそのAIを紹介されたとき、それが無断学習から作られたものなのではないかと疑いもしなかったこと。これは、私の技術的な知識が乏しかったという点もあったかもしれない。とはいえ、AIと聞いてまず疑わなかったのは何かおかしい気もする。

さらに、友達と話し合って、私が思うところの「無断学習」で作られていることが分かっても、イラスト生成AIほどの嫌悪感を正直感じなかった気がするのだ。その後使うのをやめたのは、なんか自分の一貫性を保つためにやった気がする。

この2つを考えているうちに、私は完成されたイラストをすぐに出せるという点が嫌いなのであって、実は学習などの問題は先行した感情に後付けしたものなのではないかと思い始めた。

要は「AIが気に入らない→問題を調べる」という順序だったということである。

というか、よくよく考えたら私は猫ミームを楽しんでいた。あれだって、著作権的には危うい、というか今の法律上はOKなAIの無断学習よりもマズいのではないだろうか。

結局、私は、自分から見て面白くない、何か嫌だと感じたことに後付けで法律を持ってきているのかもしれない。

兎にも角にも、私は、「完成されたイラストをすぐに出せる」という点への嫌悪感に向き合ってみるべきなのではないかと感じた。

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