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味覚・嗅覚障害 日記(新型コロナウイルス陽性)

(halske.jp 2021年7月28日 バックアップ記事)

2021年8月末、新型コロナウイルスに感染しました。
そのとき、簡単なメモを取っていたので忘却録としてここに記します。
症状は人それぞれ、だそうですが、参考になれば幸いです。

パルスオキシメーター

【まとめ】味覚・嗅覚がないときに食べやすかったもの

発症から6日目に味覚・嗅覚が感じられなくなった。
発症から19日目でわずかに味覚を取り戻すが、約2週間はほとんど何も味がしない日々を体験しました。味がしないというのは高熱でうなされるよりずっと苦痛でした。わずかに味覚を取り戻すとて、本当にうっすらと遠い祭りのごとく薄味なので和食はほとんど味がしないままでした。そんななかで、食べやすかったものを書き留めておきました。

  • ケチャップ

  • トマトジュース

  • ケチャップを追加できるパスタ(ナポリタンなど)

  • ハンバーガー(肉の油の風味はわかる、あとケチャップ)

  • ポテトチップスのりしお

  • コロッケ

  • フライドポテト

  • アイスクリーム(バニラ)

  • プチシュークリーム(スーパー、コンビニで10個入くらいで売っている奴)

  • ハードグミ(『タフグミ』というグミは感触がたのしめた)

  • バケット(ハードパンは味はないけれど歯応え)

  • ウィダーインゼリー(人工甘味料)

  • カロリーゼロソーダ(人工甘味料)

  • セブンイレブン チリミートサラダ

  • 明治ストロベリーチョコレート

  • 冷凍パスタ青の洞窟ボロネーゼ

  • GREEN DA・KA・RA

なるべく喉の奥で味を感じるように心がけることがポイントです。舌の上では上記のものでも感じることが少ないです。油の味は少しわかるときもありますので、どうしてもハンバーガーがいちばん食べやすかったです。

あと、味はなくても食感があるものが食べやすかった。玉ねぎのシャキシャキ、硬いパン、お菓子など。あと比較的、価格の“安い”ものが美味しく感じました。

【まとめ】まったく味がしないときに食べて後悔したもの・ひどくまずい

  • ラーメン(油のお湯)

  • 焼肉(まずい味、キムチもまったく味しない)

  • 和食(だし風味の味は少しも味がない)

  • ポテコ(ポテトチップスのりしおがいけるので、これも大丈夫かと思ったら味がなかった)

  • パスタ(ナポリタンのみ可。オイル系は最悪)

  • 蕎麦(蕎麦・めんつゆの味がしない)

  • コーヒー(味も香りもないお湯)

和食は特においしくないです。“だしの味”がしないせいかもしれません

【毎日のメモ】症状などの記録

8月25日(水)日中はいたって普通に過ごした。

夜20時過ぎくらいに体温を測ると38.6℃。
一年に何度か扁桃腺炎になって高熱がでるので、今回もまたそのようだなあ、とぼんやり思う。扁桃腺が腫れているようすを見ることができない。
鏡の前で口をあーっと開けても正常がわからないから、正直毎度よくわからない。前回も「すごく膿んでいて喉痛いでしょ?」と言われたけれど、よくわからなかった。
でも、高熱だけの症状なら毎度のことなのであまり心配せずにエアコンをギンギンにして寝る。
8月30日/31日は試験だから勉強したいけれど、しんどくてできない。

8月26日(木)朝、高熱はそのまま39℃をキープしている

朝の勉強時間通り起床するが、しんどい。虎ノ門ニュースだけ見る。
やっぱり扁桃腺炎かあ、と会社に病欠の連絡を入れたのでクリニックに発熱外来の予約をする。
予約の時間まで眠るほどの時間もないし、何もすることがなくて手持ち無沙汰だからゆっくり歩いて行こうと思い、家を出てできる限り歩幅を小さくして歩く。それでもすぐに着いてしまったので、暑いけれど外で待っていた。

待合室で体温を測る39.8℃。あれ?結構高いな・・・。先生に扁桃腺の腫れをチェックしてもらった。

「うーん、あんまり扁桃腺腫れてないね。コロナかもしれないね」
「コロナっぽいですか?」
「うーん、五分五分かな。PCR検査しましょう


窓側に置かれた小さなテントの中に椅子がありそこに座るように指示される。テントの入り口は窓の外に向かって開け放たれている。
ふいに綿棒を鼻の中突っ込まれた。
すぐ終わると思って我慢していたら「はい、上手ですよー」と言いながらまだやっている。はやく。…。どうにか終わった。

結果は早くて明日だそうだ。外の八百屋で梨と桃を買う。
帰って『インターステラー』を見る。そのまま『ゴーン・ガール』もみる。
体調がよくないときにみる映画は、それなりの映画を選ぶ。夜中に熱で何度か起きる39.8℃。

GREEN DA・KA・RAばかり飲んでいる。
ポカリほど甘くないくて、氷を入れたグラスに入れて飲んでいる24本Amazonで注文した。

8月27日(金)妖精の連絡

朝37.8℃ カロナールを服用したあとは36.4℃
お昼はお粥を食べてみる。ザーサイ、万能ねぎ、梅干し、高菜、たくあんなど食べる。病院から連絡があり「陽性」とのことで、保健所からの連絡を待つように言われた。
そうかー、という感じ。夕方保健所から連絡がある。同居人は当然濃厚接触者に指定される。

発症が8月25日(水)でその2日前にマスク無で接触したり、食事したひとが対象になるそうだ。
10日間が最低自宅療養期間になるが、濃厚接触者は14日間なので同居人は9月8日まで自宅待機となる(陽性or陰性に関わらず)。
濃厚接触者は症状がでなければPCR検査しなくていいいということだった。
そう言いながらも「15日目に発症することもありますので・・・」と保健所。とにかく明日からの管轄は東京フォロアップになるのでショートメッセージを待つように言われる。
食料配達の希望を訊かれたが、何がどれくらい必要になるかわからないしUberがあるからとりあえず辞退した。パルスオキシメーターは郵送で届くということだった。
残念だけれど、8月30日/31日の試験はキャンセルすると連絡を入れた。

ずっとハヤシライスが食べたかったので、ご飯を炊いてレトルトのハヤシライスをかけて食べてみるが、一口くらいしか食べられない。苦労して準備して一口って・・・。残したハヤシライスをラップして体温を測ると39.6℃、そりゃハヤシライスなんて食べられないか。

8月28日(土)深夜よりかなり多めの咳で苦しむ

「コロナって言っても二日酔いよりはラクですよ」などと、知り合いにLINEしたのもつかの間、深夜~明け方に動物のような咳で眠れない。
横になっているほうが咳が激しい気がして、ソファに座り体勢を変えながら疲れて寄りかかったままの状態で眠る。

朝、汗びっしょりで目覚める38.7℃。食欲なし。深夜よりは咳は治まるが、ちょっと息が苦しい感じがわかった。マスクを10枚くらい重ね付けしているような息苦しさだ。これが100枚とかになったらもっと苦しいだろうなー、とぼんやり思う。

同居人も発熱し、PCR検査を受けにいく。
咳止めはメジコンだったが、効果ないと言ってフスコデに変更してもらう。
処方箋薬局の人がポストに入れてくれて、料金は振込という方式になった。
しかし、そのポストまではエレベーターに乗って取りにいかなければならないのだが…。(以降、保健所経由で薬をもらう場合、支払いは発生しませんでした)

昼間は何度か昼寝する。夢。
夢の中でぼくはポンチョを着たペルーの太ったおばちゃんと日本でもペルーでもないどこか中東らしき国を行動している。おばちゃんは何を言っているかわからないけれど、いっしょにいるしかない。
これは先日みた『ミークス・カットオフ』ではないか。敵か味方かもわからぬ異国のおばちゃんについて行くしかないというヤケクソ感を味わった夢だった。

東京都フォローアップからショートメッセージが来てLINEのお友達登録する。午前・午後で症状の確認アンケートをし、内容に応じてセンターから電話が来る。
日中は熱が下がり、食欲もでてきたので残りのハヤシライスを食べてみる。
少し食べた。夕方以降は熱が上がって、食欲がなくなる。
熱があるときはよくないかもしれないが、シャワーを浴びると気持ちがよかった。

8月29日(日)咳が続く 嗅覚・味覚が怪しくなってきた(発症から5日目)

薬は4-6時間経てば飲んでいいということだったので、カロナールとフスコデを4時間毎に飲む。

暑い・だるい・鼻詰まり。咳がすごすぎて、咳をするときに変な奇声を発してしまう。思ったよりよくならないなあ、と香水に鼻を近づけると、匂いがしない…。
これが嗅覚障害なのか?
でも物理的に鼻詰まっている人も匂わないですよね。バナナを食べる。
味しない。この、バナナがおいしくないのかも。
よくわからない。

東京都フォローアップにはLINEしているが、電話が掛かってきて「ぜんぜんお熱さがりませんね」と言われた。「はい」と答えた。それだけ。…なんの電話なんだろう。

 読書で気を紛らわす。『北京から来た男』上巻/ヘニング・マンケル
殺人事件の調査は進まずに中国の歴史の話になる。
物語は1863年の中国へ。中国の貧困層の生活、アメリカへ移民として渡り、アメリカ大陸横断鉄道の建設の奴隷労働…。殺人事件については進行せず上巻を読了。

8月30日(月)案の定、味覚・嗅覚障害になる

朝 38.4℃ 飛行機のなかで感じる肌のピリピリ(乾燥)と、一日中イベントスタッフやったあとの疲労感と、マスクを10枚くらい重ね付けしてる=重症ではない息苦しさ、といえばいいのだろうか。
確かにだるい。
お茶漬けを作って食べたが味しない。ワサビもそれほど辛くない。
咳が治まるとかなりラクで掃除や洗濯はできた。
同居人はまだ食欲旺盛、味覚・嗅覚あり。パルスオキシメーターがやっと到着。ぼく96%、同居人98%。

8月31日(火)フスコデは眠れるところが良い

夕方38.7℃ 酸素飽和度95%
フスコデは睡眠薬さながら、眠れるのでいい感じだ。
夜になると、嘔吐?と思うほどの攻撃力のある咳が続く。
数値が95%になると結構しんどい。
玉ねぎのたまごとじ丼をつくってみるが、もうこれはぜったいに味がない!

同居人はポテトチップスのりしおを食べている。
同居人はかなり食欲があるらしく、なんでも食べれるらしい。
ポテトチップスを一枚もらい、少し風味を感じたものの己の口のなかで虚しく砕け散った。

9月1日(水)友人のHさん手作り杏仁豆腐を届けてくれる

大量のウィダーインゼリーが同居人の会社の人からお見舞い送られてきたので分けてもらう。
「なに味がいい?」
「…なんでもいい。だって味…」
でも、あとで考えるとこのウィダーインゼリーは頼りになった。

味がしないし、食べる気もないけれど、何か食べなきゃというときに手軽に栄養を取れるからありがたきゼリーだと思った。しかも、少し喉の奥で味を感じる。ぼくも誰かに送ってあげたい。

Hさんが手作りの杏仁豆腐を持ってお見舞いに来てくれた。
咳がつらい、とLINEしたら、咳に良いというのが杏仁豆腐だそうだ。(ほんとか?)
夕方でまた熱が38.4℃のときだったから、ユーモアのある会話ができず、お見舞い品だけ受け取りながら「ありがとう」とつまらないことを言ってしまった。
同居人もよれよれの頭ボサボサのまま「ありがとうございます」とつまらないことを言っていた。
Hさんの作ってくれた杏仁豆腐を食べても味はしなかった。
同居人は「粉っぽい」と失礼なことを言っていた。
他にも梨や茶碗蒸し、お粥なども買ってきてくれた。(後日、Hさんは自分でも杏仁豆腐を粉っぽかったと言っていた。味見してないんだ)

クリストファー・ノーラン『インセプション』をぼんやり見る。

これ、ノーラン先生の名言だと思っている。

9月2日(木)世界はいつの間にか涼しくなっていた

  • 昼)梨、キウイ、ウィダーインゼリー:味はしない。

  • 夜)冷凍パスタ青の洞窟ボロネーゼ:ちょっと味する?気のせい?ケチャップ増して、サルサソースも追加して食べる。ちょっとだけボロネーゼの雰囲気がした。

あれ?なんか調子いいぞ。
さわやかな朝。
体温は36.5℃。
外は実際に涼しくてエアコンもつけていないから驚き。
《夏は終わった》のか?
コロナって陽性になって10日経過すればうつすことないので、熱がさがったらもうそれでOKみたいだ。じゃ、OKかな??同居人は高熱でつらそうだ。『北京から来た男』下巻を途中まで読む。夜、やっぱり熱はあがった38.3℃。

9月3日(金)Netflixとワッパー(発症から10日目)

熱は平熱。
咳がつらい。
咳がつらいなー、というときに酸素飽和度を測ると94%になっている。
『SHERLOCK(シャーロック)』を見る。
キレイに淡々と事件を解決していくストーリーを見続けていると、部屋の掃除をしたあとみたいに元気が出てくる。

バーガーキングをUberで頼む。味はしないけれど、レタスのシャキシャキ感と、ほんのすこーしのトマトの酸味、パティの肉の油の感じを感じるだけでうれしい。
『SHERLOCK(シャーロック)』見ながらワッパーを食べるようなそんなわんぱくなことができるようになって、うれしいことだ。

9月4日(土)味覚ないけれど、ワッパーで調子づく

昨日の感じが忘れられずにまたバーガーキングのワッパーとフライドポテトを食べる。
味はしないけれど、食感がたのしいのと、油をつかった料理と肉がなんとなくおいしい雰囲気がある。
雰囲気はあるが味はやっぱりしないので、冷蔵庫からケチャップを持って切ってティーンエージャーのようにケチャップをドバドバ追加した。
味はしないけれど元気になってきたようだ。

9月5日(日)マクドナルド ダブルチーズバーガー

今日はマクドナルドのダブルチーズバーガーを注文した。
ピンポンと玄関口まで来たら「そこに置いて行ってください!!!」と言い、10秒くらいしたらドアの隙間から腕を出してサッと取る。
やっぱり味はしないから、冷蔵庫のトマトケチャップやサルサソースを追加しながら食べた。
ゾンビ映画のように赤にまみれている。
マヨネーズも味するかといえば、これがしないから不思議だ。
ペルーの太ったおばちゃんといっしょに過ごした日々(夢の中で)を思い出し、ある本が急に頭のなかに浮かんだ。
『地球の食卓―世界24か国の家族のごはん』TOTO出版
昔読んだことがある本だが所有はしていなかったので、Amazonで注文する。国別で1週間分の食材を撮影しています。思わず、無心で見入ってしまう。小説などとは違って目的を持って探し当てる種類の本ではないので、この本との出会いは貴重です。

9月6日(月)自宅療養期間解除前日 焼肉まずい

土日もかなり好調で熱は平熱のままだった。
時折ふいにやってくるウッという胸の詰まりというか、咳は一旦出始めると止まらなく他人に見られると気まずい感じ。
保健所曰く、平熱になって酸素飽和度が97以上を保ったうえで、72時間経過すればOKということだったので、明日出社してみるつもりだ。
そのまえにランチで焼肉を食べに行ってみた。味、ない…。キムチも焼肉のたれも味なし。
それより少し歩くとどっと疲れて、すぐに帰りたくなる。
2時間も外にいないのに…。帰宅後3時間くらい昼寝する。

9月7日(火)久々の出社 くるみパンうまい

  • 昼 くるみパン

  • 夜 ラーメン

出社して夕方くらいになるとおでこから汗が出て、手足が震える感じで早々に帰宅。少し眠る。
好きな醤油ラーメンを食べに行ってみる。なんと、ラーメンはかぎりなく美味しくない。脂っぽいお湯としか思えない。
熱はなかったが夕方帰宅後に37.6℃、酸素飽和度正常。
っていうか、仕事代わりにやってくれるひとがいない会社、疲れた。

9月8日(水)昨日疲れたので在宅にする(発症から15日目)芋系うまい

  • 朝 コーヒー

  • 昼 あんドーナツ、ピザ

  • 夜 男爵コロッケ、ポテトチップスのりしお、くるみパン、ゼリー

昨日はやっぱり疲れたようだ。
10日連続出社したように疲れてだるいから、在宅を申し出た。
はー、やっぱり家がいちばんだ。昼はスーパーに行って、お惣菜のコロッケを買った。ん!コロッケは味がする?というか鼻の奥にかすかな芋の甘味を感じているような気がして食べやすい。
くるみパンのように、歯ごたえのあるパンは味はしないが食べている触感があるので良い。

9月9日(木)出社 夕方の疲れはしんどい プチシューうまい

  • 昼 ブリト—

  • 夜 ポテトチップスのりしお、ミートボール、冷凍パスタ(トマトソース)、プチシュー
    プチシューを食べたら、カスタードのひんやりとした感触を口のなかで感じることがうれしかった。

夕方、手足の震えと疲れで早退し、帰宅後すぐに眠り数時間ほどそのまま眠る。元気なんだけれどなんか変な感じがする。少し歩くと汗がすごいでる。なんだかよくわからない。夜また起きてポテトチップスのりしおやプチシューを食べたりしたら、幸福な感じがした。

9月10日(金)出社 夕方より汗、疲れ

  • 昼 くるみパン、ミートボール

  • 夜 チキンピラフ、男爵コロッケ

トマト系の食べ物が味がしそうだと希望を持って、トマトケチャップでチキンピラフを作ったが絶望。
とても評判がいい『結婚式のメンバー』カーソン・マッカラーズを読み始めたら全然おもしろいと思えなくて、止めてしまった。
これもコロナの後遺症?だったらどうしよう、とりあえずヘニング・マンケルの短編集を注文したから届いたらそちらを読んでみよう。
味覚・嗅覚障害はたいへんに不都合だが、読書障害だったらもうダメかもしれない。夕方おでこに汗。

9月11日(土)日比谷『プチメック』(Le Petitmec)のバケット

日比谷には『プチメック』(Le Petitmec)がある。昔は新宿の丸井に入っていて、ちょうど職場が新宿だったからよく買っていた。クロワッサンが好きだった。

『プチメック』はバケットの種類がたいへん豊富。
ハリッサのバゲット、緑オリーブとチーズのバゲット、山椒のバケット、バケット・ショコラ、生ハムのバケット…。もちろん普通のバケットもある。
バケットの外側の切れ込みをクープと言い、役割はパン生地を膨らませる、火の通りをよくする、見た目を良くするの3点で、焼く直前に生地の表面に入れる切り込みを入れるということ。
美味しいバケットはクラスト(皮)が大事らしいが、僕としては噛めないくらい硬くてバリバリしているけれど、クラム(内部)の気泡の薄い膜にツヤがあるとモチモチしているのが好きだ。

『プチメック』のバケットは本当に美味しいです。

味がしないいま、僕は一体何を食べたらいいのか。
一度そんなことを考えると、茫としてやりきれない思いでした。
でも食感をたのしむことならできるんじゃないか、そういう気持ちで『プチメック』にバケットを買いに行った。
今回は緑オリーブとチーズのバゲット、生ハムのバケットを買った。
味はしないけれどガリガリとしたクラストと、クラムのつやつやが舌にぴったり寄り添う触感が、なにやら楽し気で口の中は満足しました。

9月12日(日)水平線の向こうくらいの距離感の薄味(味覚回復!?)

  • 昼 冷やしぶっかけそば

  • 夜 セブンイレブンチリミートサラダ、セブンイレブン杏仁豆腐、ポテトチップス(のりしお)、チョコまみれ

相変わらずポテトチップスのりしおはなんかいい感じなので、食べている。食感があるからか。
セブンイレブンチリミートサラダを食べて味が少しするような気がしました。サラダのシャキシャキという感触だけでない、海辺に立って水平線の向こうくらいの距離感の味が微かにする気がしました。
新しい小説を読み始めるとおもしろかったので、読書欲が湧かなかったのは内容によることが原因のようでした。

9月13日(月)遠い祭りのような薄味(発症から20日目)

  • 昼 スティックパン、セブンのチリミートサラダ

  • 夜 シェイクシャック ハンバーガー

やはり味が少しするかもしれない。薄っすらと今までしなかった味が…。
すごく遠くでやっているお祭りみたいな感じで、遠い太鼓や笛や出店の楽しそうなお祭りの雰囲気があるけれど2駅先くらいで、ここからでは実際どこでやってるかわからない距離感のお祭り程度の味が、微かに感じられました。花火の打ちあがる音は聞こえるけれど、肝心の花火はどこでやっているのかわからない、そういうイメージ。

それでも、死ぬほどうれしかった。
興奮しました。
夕方おでこに汗。震え。

9月14日(火)どれだけ濃く入れても薄いアメリカン(笑)

  • 朝 コーヒー

  • 昼 Paulのバケットサンド

  • 夜 冷やしぶっかけ蕎麦、チョコまみれ、ポテトチップスのりしお

豆をいつもより細かく挽いて濃いめに淹れた。
すごーい薄いアメリカンコーヒーをさらにお湯で割った程度だが、やっぱりコーヒーの感じがあるかもしれない。味しないが、パンの堅さが食べ応えを与えてくれる。そばつゆの味はまだ無理なようで、味せず。
夕方おでこに汗、震え。

9月15日(水)期待した回復のスピード感はない

  • 朝 コーヒー

  • 昼 クノールトマトスープ、成城石井のワッフル

  • 夜 吉野家の牛丼、サラダ

味を感じ始めたからといって、すぐには良くならないみたいだ。
もっと薄いアメリカンコーヒーに戻った気がする。
まったく味がしなかったときとは確かに違うけれど。
無糖の炭酸水は元々味がないからゴクゴク飲める。
甘いパン(砂糖)にはすこし感覚がある。紅ショウガと七味の味はするのでたっぷりかけてしまった。肉の味はものすごく遠いところにある。ポテトチップスのりしお、チョコまみれなどお菓子は美味しい雰囲気を口のなかに感じる。久々にプールに行った。ゆーっくり、300mくらい泳いでジャグジーにしばらく入った。着替えているときに空腹を感じた。

9月16日(木)薄すぎるアメリカンコーヒーはつづく

  • 朝 コーヒー

  • 昼 鮭ハラスごはん、チョコまみれ、パン、お菓子

  • 夜 薬味ぶっかけ蕎麦、パン、お菓子

少しだけど味がするのがうれしくてお菓子をたくさん食べている。
バリバリとかサクサクとかの食感があるとうれしい。
相変わらずポテトチップスのりしおは欠かせない。変わらずに夕方になるとおでこに汗、震え。

9月17日(金)チョコまみれ

  • 朝 コーヒー

  • 昼 クノールスープ、パン、お菓子

  • 夜 いきなりステーキ弁当、お菓子

少しずつ良くなっているのかわからないくらい進展の速さは遅い気がします。匂いのほうがわかりづらい。
鼻も詰まっていないし、咳も出ていないけれど、なんとなーくもんやりしている。鼻が詰まるとは違うけれど、鼻の奥に膜が貼っているような感じです。
チョコまみれというカントリーマアムにチョコをコーティングしたお菓子を休みなく食べていた。チョコまみれは甘さが美味しいだけでなく、コーディングされたチョコの噛んだとき感触が

9月18日(土)(発症から25日目)

  • 朝 コーヒー

  • 夕 インドカレー(マトン、タケノコ) チーズナン、チキン、シシカバブ

かなり味覚は戻ってきたけれど、味が濃い食事を選択してしまう。その結果、とても体重が増えていた。熱があったときは食が細かったので少し減量していたが、以前よりも体重が増えいている。コロナ、まじで良いことないぞ。

9月19日(日)疲れは少し眠って回復

  • 朝 コーヒー、フルーツケーキ

  • 昼 ピザ夜 ビーフシチュー

車に乗せてもらって少し遠出してみました。途中でぐっと疲れて眠ったけれど、少し眠ればすぐに回復します。

9月20日(月・祝)和食の味が戻ってきました。

  • 朝 コーヒー

  • 昼 Cafe&Meal 新宿

  • 夕 Paulサンドイッチ

  • 夜 ご飯、お味噌汁、納豆、ぬか漬け

Cafe&Meal 新宿が美味しい。近頃、味がしないために味が濃いものばかり食べて、ご飯を敬遠していましたが、今日は混ぜご飯を食べました。美味しかったです。味噌汁もちょっと薄いくらいになりました。やっぱり和食がいいですね。

9月21日(火)ひじきの味

  • 朝 コーヒー

  • 昼 ヨーグルト、酸辣湯スープ、カリカリ梅、トマトジュース

  • 夜 惣菜屋で購入(茎わかめ、ひじき、ビシソワーズ、生姜焼き弁当)

和食のなかでもあまり味の気配がなかったひじきの味までするようになりました。回復しています。

9月22日(水)きっと戻る

  • 朝 コーヒー

  • 昼 夏野菜とチキンの黒胡椒炒め弁当

  • 夜 納豆、味噌汁、ごはん、お刺身

ほとんど戻ってきているといえます。味がしない苦痛は初めての経験でした。少しずつだけれど、確実に味覚は戻ってきているようです。ここらでこの日記も打ち切りします。僕はうなぎ、鮨がすきなのできちんと戻るまでそれらはお預けです。しかし食べる日は遠くないでしょう。

編集後記(2022年4月20日)

思い出しては不思議な感じがします。味がないって、やっぱり今では想像できないです。じゅうじゅうに焼けたお肉ににんにくとソースをたっぷりつけて、口のなかにいれると味がしなくてゴムみたいって、なんていうか絶望的です。発熱によるつらさより、味覚障害、嗅覚障害のほうがぼくはとてもつらかった。
いまもなお、味覚障害、嗅覚障害で苦しんでいる人がどうか早く感覚を取り戻せますように。










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